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性犯罪を厳罰化したら被害者がより危険に晒される?→そうは思わない理由

先日、米国ルイジアナ州で14歳の児童を繰り返し性的暴行し妊娠させた男に懲役50年、物理的去勢の判決が下った。 この件に関して少し思うところがあったので、ツイッターより転載する。 痴漢等を含む性犯罪への厳罰化を議論するとき、必ず言われるのが、「でも厳罰化したら口封じのために殺されるリスクが上がるんじゃない?」という反対意見である。 しかし、果たしてそうだろうか? 自分なりに考えてみたことを以下まとめておく。 ほとんどの性犯罪者は殺人者ではない私が性犯罪を厳罰化しても殺人が増

    • 松本人志氏告発における芸能人・著名人の反応まとめ

      2023年の年末に性加害を告発された松本人志氏が、その後休養を宣言。一連の流れの中でこの件について発言した芸能人、著名人の発言をまとめました。 なお、各発言を「松本氏擁護寄り」「中立」に分けていますが、独断と偏見によるものです。 ※順不同、随時更新 松本氏擁護寄り: ひろゆきさん  (動画1) (動画2) 「この問題は社会問題にするべきではない。被害があったのなら女性側が警察に行けばよかった話。大人なんだからその判断はできるはず。 それを行かなかったというのは、行かな

      • 不動産のちょっと怖い話【実話】: 買ってはいけない土地

        私の実家は、地方都市の中心部から少し離れた田舎町にある。特に娯楽があるわけでもないが、都市部のような受験戦争もなく、のんびりした気風のまちだった。 うちはわりと昔からそこに住んでいる家系で、近くに住む祖父母はこの辺りのことはだいたい知っていた。 あるとき、実家近くのT地区で再開発の話が持ち上がった。駅を中心として商業施設を誘致し、大きな街にするという。 その地区の中心にある駅、T駅は実家の最寄駅から電車で三駅ほどであり、よく使う路線でもあった。 だから当時まだ小学生だった私

        • テネリフェの悲劇: 不幸な偶然が積み重なったジャンボ機衝突事故

          航空事故史を語る上で避けて通れないのが、テネリフェ空港ジャンボ機衝突事故である。この事故では、滑走路上で二機のジャンボ機が衝突し、死者583名を出すという大惨事となった。 2024年現在もこの死者数は航空機事故の中で最多である。 最終的な事故原因は管制官の指示を取り違え、強引に離陸しようとしたオランダ機側のパイロットエラーとなっているが、それに至るまでの不幸な偶然の連鎖が非常に印象的な事故だった。 そこで今回はテネリフェ空港ジャンボ機衝突事故に至る経緯について簡単にまとめてみ

        性犯罪を厳罰化したら被害者がより危険に晒される?→そうは思わない理由

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          【性犯罪特有の被害者落ち度論について】なぜか被害者が責められる風潮

          昨今の性加害報道に対する世間の反応を見ていて思ったことをつらつらと。。。 ※Xから転載 被害者落ち度論とは性加害の告発後、必ずといっていいほど起こる被害者バッシング。着ていた服がどうの、出歩いた時間がどうの、どこどこに行ったから悪いだの、やたら被害者が責められることを「被害者落ち度論」という。 例えばホテルで被害があったときに「ホテルにノコノコ行った女性側も悪い」という言説。これは、被害者落ち度論の典型例である。 露出の多い格好だった、夜遅く出歩いた、ホテルや家に行った、

          【性犯罪特有の被害者落ち度論について】なぜか被害者が責められる風潮

          【怖い話】赤ちゃん連れの女性【実体験】

          ある冬の休日、いつものようにスーパーで買い物をしていた。店内は休日ということもありそこそこ賑わっている。 買うものを買って会計を終え、カウンターで袋詰めをしていると、隣に赤ちゃん連れの女性が来た。四十〜五十代位に見える。 かなり接近されたので少しスペースを空けようと端に寄り、袋詰めを再開した。流行り病やらインフルの季節やらで少し過敏になっていたからだ。 体があまり強くないので出先で人に近付かれるのは嫌だし、特に赤ちゃんともなればマスクをしていないので、気を悪くさせるかなと思い

          【怖い話】赤ちゃん連れの女性【実体験】

          とんでもなく面白いクトゥルフ系カードゲーム『クトゥルフと夢の階段TRPG』

          前々からハマって定期的にやっているスマホアプリのクトゥルフ神話系カードゲーム『クトゥルフと夢の階段TRPG』について語りたくなったのでまとめてみました。 ゲームの基本 「クトゥルフと夢の階段TRPG (Dream Stairs)」はアップルストアで無料で手に入るカードゲーム。クトゥルフ神話の世界観で主人公は正気と狂気の狭間を行き来しつつ、ひたすら階段を降りて深みにはまっていきます。 降りたらその先には闇しかない、だが降りるしかない、という極限状況で(おそらくは)自らが作り出

          とんでもなく面白いクトゥルフ系カードゲーム『クトゥルフと夢の階段TRPG』

          イスラエルーパレスチナ戦争 各メディア報道比較メモ: ガザの病院爆発のニュースで比較

          各国のメディア報道の比較のためのメモです。自分の覚書、考察用に作りました。 ババっと作ったので意訳、誤訳等あるかもしれません。 ★photo by zubotty様 ★更新履歴 23.10.18 まとめを加筆 10.20 誤訳修正、イランの項目を追加 ※23.10.18午前。 ※意訳多め。 ※各メディアサイトのガザ病院爆発第一報で比較。 ※多用されるblastという単語には爆発と爆破の意味があるが、文脈により使い分け。 日本Yahooニュース(日テレニュース): 見出し

          イスラエルーパレスチナ戦争 各メディア報道比較メモ: ガザの病院爆発のニュースで比較

          主人公より強い男が生存を許されない世界: ママ系ヒロインによちよちされながら成り上がるゲーム『ネタバレが激しすぎるRPGー最後の敵は勇者の父』【ゲームレビュー/ネタバレ】

          今回は味変でゲームをレビューしてみます。こんなにレビューしたいと思ったゲームは初めてです! 『ネタバレが激しすぎるRPG〜』はシナリオがとても秀逸でネタバレしているようでありながら結構ネタバレしていない(?) 的な面もあり、まるで本やアニメのようにストーリーも楽しめるRPG。特にキャラのネーミングセンスが抜群で声を上げて笑うレベルの面白さです。 ただ今回のレビューの本線はそこではなくフェミ系(というか厳しめの女目線の話)ですので、そーゆーの無理ぃ!な方は回避お願いします。

          主人公より強い男が生存を許されない世界: ママ系ヒロインによちよちされながら成り上がるゲーム『ネタバレが激しすぎるRPGー最後の敵は勇者の父』【ゲームレビュー/ネタバレ】

          【ドラマ感想】悲劇の裏主人公ベガス様に萌え死ぬタイBLドラマ『KinnPorsche the series 』【ネタバレ】

          今回はタイのBLドラマ『KinnPorsche The Series』をご紹介。今回は全体レビューというより個人的に刺さったキャラクターを中心にレビューしていく感じ、かつただただ感動と萌えを書き綴った感想を大いに含む上、腐向け注意です。ご了承の上見て頂けたらと思います〜。 トップ画像: FOG.様 あらすじ主人公ポルシェは叔父と弟を養う人気バーテンダー。ある日、マフィアのキンを助けたことから運命は急転する。金のため、渋々嫌っているマフィアのボディガードになるが、そこは陰謀

          【ドラマ感想】悲劇の裏主人公ベガス様に萌え死ぬタイBLドラマ『KinnPorsche the series 』【ネタバレ】

          【映画レビュー】『ザ・メニュー』の考察: 表層→孤島のレストランで起こる惨劇 深層→現代アメリカの超格差社会の風刺 の映画【ネタバレ】

          トップ画像引用元: 20th Century Studios あらすじある休日、マーゴは彼氏のタイラーに連れられて、孤島の高級レストランを訪れる。そこは、有名シェフのジュリアン・スローヴィクがとりしきる予約の取れないレストラン『ホーソン』だった。次々運ばれてくるコース料理は趣向を凝らした逸品ばかり。共に招待された富豪の客たちも皆舌鼓を打っている。完璧な構想と芸術性を兼ね備えた超一流の創作コース料理は、しかし副料理長の作品が出てきたところで一気に不吉なものとなるのだった・・・

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          能力主義社会のディストピア: 努力すれば成功できるという幻想

          能力主義、という言葉をご存知だろうか? イコール実力主義、またはメリトクラシーともいうが、この思想の理念はシンプルだ。 人は能力に応じて評価されるべきである。そしてその能力は、努力により獲得できる。 すなわち、努力すれば誰でも成功できる。これが能力主義である。 そして、アメリカではこうした思想に基づき教育・政治がなされている(日本もそれに近い感覚がある)。 果たしてこれは真実だろうか? 今回は映画レビューではないが、このことについて考えていきたい。 能力主義社会はユート

          能力主義社会のディストピア: 努力すれば成功できるという幻想

          自然と人間の相克を描く名作『ワイルド・ブレイブ』(ネタバレ)

          あらすじ映画『ワイルド・ブレイブ』は2018年公開のカナダ映画。『アクアマン』で主演を務めた俳優ジェイソン・モモアがメインキャストです。プロットはわりと単純で、モモア演じる主人公ジョー・ブレイブンの山小屋に麻薬ディーラーが運んでいた麻薬を隠したことが発端となって、ブレイブン一家がトラブルに巻き込まれてゆくというストーリー。 ジョーの父リンドン、妻ステファニー、そして娘のシャーロットを加えたブレイブン一家(=原題のBraven)が雪深い冬山で犯罪組織の人間たちと対決します。

          自然と人間の相克を描く名作『ワイルド・ブレイブ』(ネタバレ)

          実はハートウォーミングなファミリー映画の『ヴィジット』(ネタバレ)

          あらすじ 休暇に田舎の母の実家に行くことになった姉弟。長い間母と疎遠だった祖父母はふたりを温かく迎え入れる。しかし、そこで過ごしているうちに徐々に祖父母の奇行が目立ち始め・・・。ドキュメンタリータッチで描かれる、姉弟の恐怖の一週間。 家族の絆の物語が下敷きになっているサイコスリラーサイコなB級アメリカ映画を観たくてなにげなく選んだこの映画。思った以上にハートウォーミングな家族の話でした。 まず、主人公の姉弟ふたりの仲がすごくいい。弟は憎まれ口を叩きながらもお姉ちゃんのこ

          実はハートウォーミングなファミリー映画の『ヴィジット』(ネタバレ)

          ベビーカー論争まとめ: 公的空間は生産労働者のものという固定観念と再生産労働蔑視

          ツイッターで長々書いた私見のまとめです。 ・・・・・・・・ この騒動の問題点は2つあり、①再生産労働(育児) 蔑視/軽視 ②再生産労働=私的空間(家)、生産労働=公的空間 という固定観念 だ。 ①再生産労働(育児)蔑視問題 再生産労働蔑視 は今に始まったことではない。 まず、育児家事は、時間と労力を要する労働であるのに、仕事と見なされない。 いわゆる不払い労働である。 女性が構造的に差別される現代日本社会でこれは女性に押しつけられる。 そもそも再生産労働(育児)の重

          ベビーカー論争まとめ: 公的空間は生産労働者のものという固定観念と再生産労働蔑視

          [アニメレビュー]アニメ版『新世界より』解説編:1000年後のディストピアを描いた作品 (日本 2012) ※ネタバレあり

          鬼才、貴志祐介氏原作小説をアニメ化した『新世界より』 今回はこちらの作品の考察をしたいと思います。 いつもはネタバレなしで記事を書くことが多いのですが、今回は詳細な考察をしたいと思い内容に触れることにしました。 最初からネタバレです。お気をつけください。 あらすじ小さな町、神栖66町に住む主人公の早季は幼なじみの瞬、覚、真理亜、守と共に全人学級に通っている。 そこでは呪力と呼ばれる超能力を正しく使う方法を学んでいる。 しかし、学校からはたびたび子供が消える。 そして誰も気に

          [アニメレビュー]アニメ版『新世界より』解説編:1000年後のディストピアを描いた作品 (日本 2012) ※ネタバレあり