自己啓発書が嫌いな理由
自己啓発書が死ぬほど嫌いである。
酸っぱい葡萄かもしれないが、実は私も学生時代読んでてやめたクチだ。
自己啓発書に嫌気がさした理由は色々ある。
・「言ってることが大体みんな一緒 ありきたりな努力論」
・「読んでも考えがビッグなるだけ 結局は自分の行動次第」
・「っていうか、なんでこんなのに金払ってまで説教されないといけないんだ それならジャンプ漫画やカンフー映画の主人公から学ぶよ」
・「自己啓発書でモチベを上げるっていう回りくどいことするくらいなら自分のやるべきことに集中したりリソース費やすほうが手っ取り早い」
・「ハッキリ言ってインチキおじさんの売名行為」
それに、自己啓発書を鵜呑みにし過ぎてモラルが下がってる人も散見される。私の前の職場にもそんな同僚がいた。自己啓発書を押し薦めてきたり、「一流は~」「ホントの金持ちは~」って人をいちいち値踏みしては説教こいてるナルシスト。そんな傍若無人な同僚に振り回されてノイローゼになった。
しかもそいつ、当時30代前半。なんかちょっとメンヘラ入ってたし、俺流の成功哲学を確立させて先輩風を吹かそうとする割には貯金ゼロみたいで説得力がなかった。誇大妄想こじらせてんのか知らんが、どんだけ自分を客観視できないん。ええ年こいてクチばっかでイタいことにそろそろ気づけよ。
そんなだから、自己啓発書を熱心に読んでる人にも抵抗がある。
もちろん、自己啓発書すべてが胡散臭いわけじゃないが、「会社や社会に縛られない自分中心な生き方」みたいな都合の良すぎるマインドを啓蒙するいい加減な説教本が多すぎる。そりゃ活字に免疫がなかったり馬鹿正直で素直な人がそういうの読んだら信じちゃうよ。
私が薦めたいのは、せめて自己啓発書を読むなら、エビデンスがハッキリしてる本を選ぶことだ。
例えば、『やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける(著:アンジェラ・ダックワース)』とか、『科学がつきとめた「運のいい人」(著:中野信子)』とか、『その科学が成功を決める(著:リチャード・ワイズマン)』とか。
このあたりは私も全部読んだが、学術的な研究結果などに基づいたライフハックのヒントが得られる。何より、「俺のように考えろ!」とか「こう生きろ!」といった、成功体験を持つ著者の個人的な価値観を頭ごなしに押し付けてるわけではなく、あくまで科学的根拠を以て実証された方法論が述べられてるだけなので信ぴょう性も比較的高いからまだ好感持てる。
それでも、やはり鵜呑みにし過ぎるのは良くない。自己啓発書はファンタジーだ。寺山修司の『書を捨てよ町へ出よう』じゃないが、人生をより良くしようにも、結局は自分のアクションとモラルにかかってる。
読書は所詮、たかが読書でしかないんだから。自己啓発書ひいては本は道具でしかなく、人生をより良くするためといっても、道具の言いなりになっては本末転倒である。
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