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詩と朗読

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自作の詩をまとめています。 #詩 #現代詩 #自作詩 #朗読
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#朗読

空にとんぼ

空にとんぼ

世界中に烙印を押す音が響いている
正しい人でありたいのか
正しい人だと思われたいのか
その闇は深くて
正しい
をふるえながら放り投げてみる

誰も誰かが傷つくのを
見たくないのに
傷つけている人の傷ついたこころは
見えにくいから
オロオロしてる間に
弾丸が飛び交う

優しい人でありたいのか
優しい人だと思われたいのか
誰もが優しさを持っているはずなのに
互いに届けあえずにいる

正しさが激しさを増

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ふうりん

ふうりん

ダンスに浮かれて
青い悲しみを散らそう

輝く風に身をまかせて
凍える心を暖めよう

君が言った「限りなく闇に近い箱」を
見つけた時には
君の汗の匂いと
閉め切ったカーテンだけが残っていた

君が一人で去ってしまったので
僕は窓を開けたよ

君のにおいも 君の寂しさも
吹き飛んでしまうくらい
あっけらかんとした風が
吹き込んできた

窓辺に置かれた糸の切れた風鈴が
君の器用な指先で吊るされる日を待

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ミルクセーキ

ミルクセーキ

ミルクセーキを飲みませんか
かすれた声で
そう言うので
卵を割り
砂糖を入れ
牛乳を注いだ

赤いサクランボはなかったが
お盆にのせて持っていくと
もう事切れていた

ミルクセーキは飲まないの?
ーもう飲めないんだよ

サクランボがなかったから?
ーあぁ あの赤いサクランボ
君は好きだったね
僕は見てる方が良かった

夜が引き裂かれながら
明けていく

私はあたたかいタオルで
顔を拭き

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夕餉

夕餉

あいみての
あたしみての
あしもとのいしの
だれでもなさと
あんただけの
顔つき

迷い石のコロコロ
砂味のコンペイトウ
いっそ ほろ苦く響けばいい
冬のコオロギみたいに

あの子が欲しい
この子はいらない

声の反響が
ちっぽけになった

食卓で
生き物を
飲み込む

つぐんだ口に
棒でグイグイ
入れていく

口は徐々に開いていく
歯に 舌に 喉に
生き物が通り過ぎる

あたしだけ だもの
あた

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おかさんと土

おかさんと土

こんこんと眠るおかさんを見て
死んでしまったのじゃないかと
おびえてた頃

雨上がりの工事現場の
大きな穴に
柔らかいチョコレートみたいな
土がたまっているのを見つけて
思わず飛び込んだ

靴下まですっぽりはまって
そのまま裸足になり
夢中で 土の香りと
なめらかな粘りのある
その肌触りを楽しむ
足指の間 ひんやりと
抜け目のない土が
隙間にすべり込んでくる

周りは土の壁
誰か通りかかると思って

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雨のいきさつ(5W1Hのつぶやき)

雨のいきさつ(5W1Hのつぶやき)

冷水を浴びせかけられ
びしょびしょのグー
小指から開くと 小さな傘があった

「何故」と問うには細心の勇気が必要だ
「どうして」に至ってはよく咬んで生殺しにする

「誰」かの「何時」かと重なる事を求めたり
傘をすぼめて首をねじったり

「如何」に生きるか迷走する私の中心で
水を恐れる傘が くるくる回る

賢治が願った人のようにはなれないと
傘をたたむたび
自分に「だれ」っと寄りかかる

雨粒が激し

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