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育児を始める前に読みたかった本 第7回目【病気を治す感情コントロール術】樺沢紫苑著

「病気の人が読むもの。私には関係ない」
タイトルを見るとそう思うかもしれません。
「子育てと何の関係があるんだろうか」と
不思議に思ってもおかしくないでしょう。

この本が出た当時、長男が自閉症スペクトラムと診断されてから1年が経っていました。

今でこそ、ある程度知識がありますが
当時は名前は知ってるけど、得体の知れぬものでした。

公共の場で子どもを静かにさせられない親に対して
「あの子は発達障害でしょ」と揶揄する言葉として使われている印象を持ってました。

不安な日々を送っていた時に
解決するヒントになりました。


・長男の診断を受け入れる手助けになった

この本が出た時は診断から1年経ってました。
その頃長男は、療育が必要な子どもが通う保育所に通っていました。

そこの先生方のおかげで、
長男の様子は落ち着いていました。

診断を受けた当時、検査を受けてから、
結果を聞くまで1ヶ月半かかりました。

その間、不安な日々を送りました。
その時ふと思ったのです。
「そもそも発達障害って何?」と。
名前は聞くけど、どんなものかわかっていませんでした。

そこで図書館に行きました。
児童発達精神科医が書いた本があったので読みました。

そこでわかったのは「世の中に出ている子育て本の多くは役に立たない」ことでした。
正攻法が全く通用しません。

個人差はあれど、ある程度特徴が書かれていました。
その特徴に合わせたやり方をしないとうまくいかないということが分かりました。

診断結果を聞きに行った時、
「何をしてあげたらいいですか」と
先生に聞きました。

「この子は周りの子に比べて、
できないことが多いかもしれません。
周りの大人から怒られることも増えます。
どうか些細なことでも褒めてあげてください」

それから3年後、次男も同様の診断を受けました。
診断結果を聞いた時に、診断書だけでなく、
関わり方についての情報提供書も渡されました。

次男の場合は「触られて困るものは、目につかないところに置く」とようにとありました。

具体的なアドバイスはありがたかったです。

・「否認」という概念

子育て支援センターに遊びに行ってた時の話。
保育士、学校の教員をやってるお母さんと話す機会がありました。

「うちの息子2人とも自閉症と診断されたんだ」

そんな話をしたら、
保育士の方がこんなことを言いました。
「ちゃんと療育を受けさせて、対処しているならいいですよ。職業柄「この子はもしかして?」と思っても親や他の家族が認めないことが少なくない」

学校の先生をやってる方も、
「入学時に、情報提供がある子どもはいいけど、
何も情報がないとお手上げ」と言ってました。

「支援が必要な状態だったら、早めに対処した方がいいのではないか」と思うのは私だけでしょうか。

その心理状態が、本書に取り上げられていた
キューブラー・ロスの「死の受容モデル」で説明がつきました。
「否認」→「怒り」→「取引」→「抑うつ」→「受容」の5段階あります。

薬剤師国家試験でも出題されたので、勉強しました。
その当時は、「死を受け入れるための法則」という認識があり、ネガティブな印象を持ってました。

5段階のうちの「否認」の状態が「うちの子は違う」と言っている心理と重なりました。

この心理状態を知っているだけでも、
自分の子どものことを受け入れやすくなると実感しました。

・発達障害を疑われた時にやってほしいこと

息子2人とも1歳半検診で言葉が出ないことをきっかけに疑われました。
特に次男の場合、兄が診断を受けていたので、より注意するように言われました。

そんな時にやってほしいことがあります。
それは「専門家が書いた発達障害に関する本を読む」ことです。
発達障害の本はたくさんあります。
しかし、信憑性が怪しいものも少なくありません。

いろんな本を読んできましたが、
個人的におすすめなのは
児童精神科医が書いた本です。
実際に私も児童精神科医が書いた本を読みました。

最近出版された本だと、
本田秀夫先生の本がわかりやすくてオススメです。

最近、同著者の『知的障害と発達障害の子どもたち』という本を買いました。
後日、紹介しますね。

・感想

当時書いた記事は、感想文キャンペーンで初めて優秀賞を受賞しました。
今感想文を読み返すと、どこか拙さはありますが、
思い出深いです。

私の息子たちが発達障害と言われたので、それを例にしています。
妊娠中から出産の段階で、何かしらの告知を受ける方もいるかもしれません。

そんな時に、「告知を受けたときは受け入れられないもの」と理解できていたら、少しは気が楽になると実感しました。

以上、ちえでした。
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