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初心者に優しい時代になったことを実感【読む力】佐藤優、松岡正剛著

佐藤優さんに興味を持って読んでみた一冊。

対談相手の松岡正剛さんは初めて知りました。
読了後、新聞でお亡くなりになったことを
報じられたので大変驚きました。

こんな面白い知識人がいたのかと関心しました。


・興味を持った項目

様々なジャンルの本が出てきましたが、
特に興味を持ったのは「通俗化」についてです。

通俗化…世間一般にわかりやすいようにすること。

デジタル大辞泉より

専門的な分野を専門家が書くと
意識しないと難しくなります。
学生時代、薬学の本を読みました。

図書館に置く本を選ぶ選書会で
薬学の本を読む機会がありました。
「ある程度知識のある人でないと読みこなすのは難しい」と気づきました。

私は「懐かしい」と思いましたが、
選書会に参加していた他の方や司書さんたちから見たら、専門的過ぎると感じたそうです。

・通俗化に長けていた国とは

驚いたのはソ連が通俗化に長けていたそうです。
その理由は、社会主義の考え方を
多くの国民に広げるためです。

専門用語ばかりでは、
一部の専門家しか理解できません。

多くの人に広めるためには、
簡潔な表現しないといけないと感じました。

・今はいい時代になった

最近、マンガや、
図解やイラストの多い本が増えたと感じます。
通俗化を極めた結果と感じます。

一部の専門家が見れば、
「こんな簡単にわかるものではない」と
苦言を呈するでしょう。

素人の私から見たら
「難しそうな内容のものが
こんなに読みやすくなるなんて
いい時代になったものだ」と感心しました。

私の場合、哲学や思想系の本が苦手です。
哲学の本を買ってきて読んでみたものの
「わかったようでわからない」という感覚になりました。

最新の技術を学ぶのにもありがたいです。
AIが登場してから、関連書籍が増えています。
専門的な本から実用性のあるものまで様々。
最新の技術をわかりやすく解説された本があるのはありがたい限りです。

・自分の専門分野でも役に立つ

薬学部に通っていたので、
薬学の分野なら専門書でもある程度理解できます。
しかし、問題はそれをどうやって
わかりやすく伝えるかが難しいと感じます。

薬局で患者さんに薬の説明をするのが仕事でした。
話し相手は、専門家ではありません。
そんな時、専門書を分かりやすく解説した本が
役に立ちます。

「こうやって説明したら人に伝わる」と。

ただし、通俗化するにも
高い専門性が要求されます。
分かりやすく説明するためには、
自分自身が本質を理解できないといけません。

そう考えると、通俗化の達人は、
アウトプットの達人と言っても過言ではないでしょう。

・感想

こちらで紹介されていた書籍は
読んだことがあるどころか、
存在すら知らないものばかりでした。

唯一、知っていたのは
『動きすぎてはいけない』(千葉雅也著)くらい。

ここで紹介された本を読む前に、
高校までの歴史、倫理など社会科系の科目を
勉強し直したほうがいいと気づきました。

もっと深堀りしたいと思ったときに、
リストを見ると良さそうです。

以上、ちえでした。
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