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人の悪意と謀略に取り囲まれた時

[詩篇 54:1,2,3]

神よ あなたの御名によって私をお救いください。あなたの力強いみわざによって私を弁護してください。神よ 私の祈りを聞いてください。私の口のことばに耳を傾けてください。見知らぬ者たちが 私に立ち向かい横暴な者たちが 私のいのちを求めています。彼らは神を前にしていないのです。  セラ

今日の聖書箇所
詩篇54:1〜7

今日は詩篇54篇を通して恵みをいただいていきたいと思います。

この詩篇はダビデがサウルの妬みによっていのちを狙われ,荒野に逃げていた時にジフの人たちがダビデの居場所をサウルに密告した時に詠まれたものです。

ダビデは無実の罪でサウルにいのちを狙われているだけでもどれほど苦しく,悔しく,辛い思いをしていたか分かりません。そのような時にジフの人たちの悪意と謀略によってさらに苦しめられることとなったのです。

なぜ自分だけがこんな目に?と悔しさに気が狂いそうになったのではないでしょうか?ダビデはどのようにしてこの状況に勝利していったのでしょうか?

ダビデは祈りの中で切実に自分の思いと感情を注ぎ出しました。

「私をお救いください」「私を弁護してください」「私の祈りを聞いてください」「私の口のことばに耳を傾けてください」と目に見えない神があたかも自分の目の前にいるように思いを感情を注ぎ出しています。

怒りや悔しさ,無念さを主の御前に吐き出し,注ぎ出しているのです。これからの思いと感情を人に聞いてもらっても,それはますます増加するだけです。しかし無限の愛であられる主の御前にそれらを吐き出し,注ぎ出す時に主によって受け取られ,吸収され,消え去っていくのです。

そしてそのような否定的な思いと感情が消えてしまう時に初めて信仰を持つことができるのです。心の中に信仰が入る余地ができるのです。

次にダビデはこの最悪と思われる状況の中で勝利の宣言,信仰の宣言をしています。

[詩篇 54:4,5]

見よ 神は私を助ける方。主は私のいのちを支える方。神は 私を待ち伏せる者たちにわざわいをもって報いられます。あなたの真実によって彼らを滅ぼしてください。

ダビデは神の助けを守りを確信し,神が正しく報いてくださることを宣言しています。そればかりではなく敵の敗北を預言するのです。

[詩篇 54:7]

神がすべての苦難から私を救い出し私の目が敵を平然と眺めるようになったからです。

しかしこの時,目の前の状況は相変わらず八方塞がりで,何も変わっていなかったのです。これはダビデが信仰の目,霊的な目で状況を見たと言うことです。ダビデのは祈りが聞かれたことを確信したので,やがて起こってくることを信仰の目,霊的な目で見ることができたのでしょう。

これから長い年月の後にこの宣言が実現していくことになります。

私たちも人の悪意や謀略によって苦しめられることがあります。いつまで続くか分からない苦しみの中に置かれることもあります。そんな時に何よりも守らなければならないのは私たちの心と思いです。

心と思いが崩れてしまうなら,私たちは戦いに勝つことができなくなってしまいます。「もう駄目だ」とか「どうにでもなれ」といった絶望や自暴自棄の思いに支配されるなら戦いに負けてしまうしかないのです。

それゆえ祈ってそのような否定的な思いと感情を注ぎ出して,信仰で心を満たさなければならないのです。そしてその信仰の言葉を宣言することです。

そのようにしても状況はすぐには変わらないことがほとんどです。しかしそのような信仰の祈り,信仰の宣言は敵を砕く強力な一撃となって,それを続けていく時にやがて山のような巨大な敵も倒れる時が来るのです。

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