カルシウムは骨を強くする だけではない

みなさん、「カルシウム」と聞くと「骨」を強くするためのもの、と思っていませんか?
だから、カルシウムをたくさん摂れば骨が強くなる!骨粗鬆症の予防になる!と。
たしかに骨はおもにリン酸カルシウムという物質でできています。リンとカルシウムがくっついた物質です。
歯も同じで主にリン酸カルシウムで出来ています。
食べ物の中に含まれるリンやカルシウムは、腸で吸収されたあと、血液に入って骨に運ばれます。
骨のつくりを、鉄筋コンクリートに例えると
骨組みの部分はコラーゲンというタンパク質で、その周りをコンクリートのように固めているのが、リン酸カルシウム。
さらにマグネシウムや亜鉛は、カルシウムの量を調整したり、コラーゲンをつくる働きを助けています。
つまり、カルシウムだけたくさん摂っても、コンクリートだけたくさん積んである状態で、骨は強くなりません。
骨を作るためにはカルシウムの出入りを調整するマグネシウムや、カリウムの吸収や働きを助けるビタミンやタンパク質や亜鉛を一緒に摂ることが大切です。

また、カルシウムには「血液をかためる」「筋肉を動かす」という大事な役割があります。
体内にあるカルシウムの約99%は骨にあり、残りの1%は血液や細胞の中にあります。
この1%で血液の凝固を助け、筋肉の収縮を促し、酵素を活性させ、心臓が正常に働くよう支えています。
さらに、イライラなどの精神的な不安定を和らげる効果もあります。

そしてなんと、カルシウムはダイエットを成功させるのに重要な栄養素なのです。
これはあまり知られていないので、読んでくださっている方でダイエットしたいと思っている方へお伝えできて嬉しいです^ ^
カルシウムは腸の収縮運動を高め、腸内に溜まった脂肪を吸着して便と一緒に排出する働きも持っています。
カルシウムがなければ筋肉の収縮は行えません。脂肪燃焼を促進し、脂肪の吸収を抑える効果があると言われています。

現代の日本人は、タンパク質や脂質、炭水化物などほとんどの栄養素については、1日に必要とされる量を充分にとっています。
しかし、昔から現在まで、ずっと不足し続けている栄養素があります。
それがカルシウム。
原因の一つは、土地の性質です。
日本の国は火山が多く、大地には無機質をあまり含んでいない火山灰が厚く積もっています。このような土地で育った野菜などの作物は、無機質が豊富な土地と比べてカルシウムなど含まれる無機質の量が少なくなります。
また、川や湖の水を利用している水道水や井戸水などの飲み水にも、無機質はあまり含まれていません。
ヨーロッパなどでは大地にふった雨水が長時間かけて無機質が豊富な地層にしみこみ、カルシウムなどが溶け込んだ地下水となり、川や湖の水になります。
しかし、日本には無機質が豊富な地層が少なく、地下水に無機質ぐ溶け込まないため、川や湖の水も無機質が少ないのです。
ですので、海外のミネラルウォーターを飲んだり、カルシウムの多く含まれる食品を積極的に摂ったりする必要があるんですね。

ちなみにカルシウムは、タンパク質やビタミンD(キノコなどに含まれる)、ビタミンK(納豆に含まれる)と一緒にとると、腸での吸収が良くなります。
また、骨を作る働きも良くなります。

意識してカルシウムを摂る生活をしましょう^ ^

それでは♪

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