幸福は脳内物質なのだ!
このnoteで偉そうに不幸についてとかなんだとか語っているが、今回もそんな内容なのでご了承いただきたい。
精神科医の樺沢紫苑先生が書かれた「THA THREE HAPPINESS 精神科医が見つけた3つの幸福」という本が面白かったので今回はこの本を紹介する。
いわゆる幸福論についてはショーペンハウアーはじめ様々な哲学者が論じてきたが本書はそんな概念的な難しいことは一切言っていない。幸福になるための実践書なのである。では、3つの幸福とは何か、述べるとしよう。
3つの幸福とは
本書では人間が幸福を感じるときに分泌される脳内物質に注目している。詳しくは100種類くらいあるそうなのだが、ここでは3種類にまとめられている。それは、セロトニン、オキシトシン、ドーパミン、の3つである。この脳内物質が分泌されるとき人は幸福を感じるらしい。では、それぞれどのような性質があるのか、優先順位はあるのか述べていきたい。
セロトニン的幸福
セロトニンは心と体が健康であるときに分泌される。例えばぐっすり寝くれたとき、運動していい汗をかいたとき、自然の中でリフレッシュしたとき、健康であることを実感したときなど、心身がリラックスしているときに分泌される脳内物質だ。今日は気分がいいなぁとかすがすがしい!と感じるのはこのセロトンニンのおかげなのだ。
逆にセロトニンが足りないときはどうなるのか、うつである。うつ病はこのセロトニンが足りていないときにおこるそうだ。
つまり、我々の心身を整えポジティブな方へ向かわせてくれるのがこのセロトニン的幸福だ。
オキシトシン的幸福
オキシトシン的幸福は誰かとのつながりを感じたときに分泌される物質だ。例えば家族といるとき、恋人と手をつないだとき、友達とおしゃべりをしているとき、幸福を感じるはずだ。あれがまさしくオキシトシンが脳内に分泌されているときなのだ。良好な人間関係が築ければオキシトシンは分泌し続ける。職場でオキシトシン的幸福が出やすい環境だと結果が出しやすくなるそうだ。(逆もまたしかり)つながりの中で分泌されるのがオキシトシンなのである。
ドーパミン的幸福
ドーパミン的幸福は、「成功」「達成」がキワードだ。大学受験に受かった、出世できた、宝くじが当たった、など多かれ少なかれ成功体験は誰にもあるはずだ。あの時の何とも言えない幸福感はたまらない。あれこそまさにドーパミン的幸福なのだ。この幸福は一番イメージしやすいのではないだろうか。そして多くの人が幸福だと考えているのはこのドーパミン的幸福なのだろう。何せ分泌された時の幸福感はすごい!モチベーションアップや楽しい!と感じるための大切な物質だ。
ただ、このドーパミン的幸福には注意点がある。ドーパミンを出すための刺激がもっと欲しくなり依存症になりやすくなるのだ。ギャンブル依存症、アルコール依存症、ゲーム依存症などは脳内のドーパミンを欲するあまりに陥ってしまうのだ。バランスの良い付き合い方が大切だ。
3つのうちどれが一番大切なの?
3つの幸福を見てきたが、皆さんはどれが一番大切だと思っただろうか。レッツ!シンキング!!!
はい。まず大切なのはセロトニン的幸福だ。心身の健康でありこれが土台となる。次にオキシトシン的幸福。良好な人間関係がないと成功したところで孤独を感じたり、寂しさを感じることになる。そして最後にドーパミン的幸福だ。この順番が大切だ。いくら成功しても不健康なら苦しい。お金があってもみんなから嫌われていたら辛い。
セロトニン的幸福→オキシトシン的幸福→ドーパミン的幸福この順番を間違えてはいけない。
最後に
いろいろ書いてきたがここで紹介したことは本書の半分もない。というか第一章の半分くらいである。ここから3つの幸福という観点から具体的な実践が詳しく述べられていく。幸福とはなにか、哲学的に考えるのもいいが、本書のように科学的な視点から具体的な実践を教えてくれる本も、我々の救いになる(実用的だしね)気になった方は、ぜひ本書を手にとってみてほしい。
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