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異世界

寝入り端に見た動画の話

    なんとなくスマホでYoutubeの画面を開きっぱなしにしていたら、【2ch怖いスレ】という動画が目に入ってきた。

    別に再生するでもなく、画面に流れる文字を眺めていたのだけど、なぜかこの話に既視感があった。
    なんか世界がぐるぐる回って、気がつくと何かが違う。目に入る文字も意味のわからない何かになっている。世界の全てが今までと似た何かに変わっている。
    家の中にいた家族も、何かが違う。話している言葉も意味がわからない。怖くなった。そんな記憶が甦る。

     そのときの思い出を以前、少し書き綴ったことを思い出した。幼い頃に高熱に魘されて見た悪夢の続きだと思っていたのだけど、似たような怖い話を、まさかこの歳になってYoutube動画で目にするとは思わなかった。
    嘘や創作かもしれないが、同じような体験談を書いている人がいるということは、もしかすると人間の深層心理に潜む原初の恐怖心のようなものの具現化なのではないかと、ふと思った。
     自分の今いる世界が、元いた世界と違っているのかどうかはわからない。ただ、きちんと言葉は通じてるし、それなりに楽しく暮らせているのだから、もうそんなのはどっちでもいいじゃないかと思ったりする。
    今、この瞬間に突然、目が覚めて全く知らない世界が広がっていたら、それはそれで悪夢だろう。
   自分が認識しているものが、現実なのか、脳内で起こっている単なる刺激に過ぎないのか、それは誰にもわからないし、証明できない。
   「人生万事これ、夢の如し」
    何かのセリフだったと思うが、夢だろうと現実だろうと、どうせなら楽しく過ごしたいものだ。


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