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''美山かやぶきの里'' を訪ねて in 京都。
みなさん、こんにちは!
まろです。
今回は、京都の山奥にある里
"美山かやぶきの里" を訪ねたお話を。
「小さな藍美術館」が気になり、
目指して行ってみるも冬期休業中。
この美術館が美山かやぶきの里の
敷地内にあるとは知らず、
たまたまかやぶき屋根の並ぶ
素敵な場所を訪ねることに。
![](https://assets.st-note.com/img/1707977244505-6v1EZ8NUaG.jpg?width=800)
ここには暮らしがあり、
保存されたり、観光地化されてしまい
味気ない場所ではなかった。
家も人も自然にも
時間が流れ、息づいている。
それが何より好きだった。
そして、茅葺屋根の
知恵が詰まった暮らしが好きだった。
そんな美山かやぶきの里を訪ねたお話。
![](https://assets.st-note.com/img/1707976036058-ZzDMi7Az2r.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1707975998864-PnQixRZrYt.jpg?width=800)
町内には、茅葺の家が約40戸あり、
今から約30年前の1993年に
国の重要伝統的建造物群保存地区に選定。
日本の原風景に出会える場所として
人気になったという。
![](https://assets.st-note.com/img/1707976116636-3btivFA0HB.jpg?width=800)
茅葺屋根は、茅(ススキ)を束ねて
屋根にしている。
![](https://assets.st-note.com/img/1707976165613-U2IbKumenZ.jpg?width=800)
日本では縄文時代の
竪穴住居の屋根になっていたりと
古来からある建築仕様。
ススキは各地の農村部で
手に入りやすく、
日本以外にも東南アジアや
ヨーロッパでも見られる。
茅葺屋根は、通気性、断熱性に優れて
"呼吸する屋根" と呼ばれており、
夏は涼しく、冬は温かい。
昔の家は家の真ん中に囲炉裏があり
その煙が防虫・殺菌効果もあったとか。
暮らしの知恵が詰まっており、
まさにわたしの大好きなテーマのひとつ。
![](https://assets.st-note.com/img/1707976216346-u2l5ckGEct.jpg?width=800)
20~30年ほどの耐久性があり、
メリットがたくさんある自然の屋根。
しかし、火災に弱いことから
日本では1950年から市街地に
茅葺屋根の家を建てることが禁止に。
葺き替える職人さんも減少し、
維持費と手間がかかることから、
日本では減ってきてしまった。
一方オランダでは、エコの観点から注目され、1990年には法改正を行い
市街地にも新築されているとか。
その土地の暮らしや文化は、
外部からの流れや刺激はありながらも、
できればその土地の人が主体で
循環して持続したらいいなぁと思う。
誰がどんな風に支えているのか。
どんな仕組みやシステムや、
資金や資源の循環や、
人々の気持ちが合わさっているのか。
上手くいっている場所と
そうでない場所の違いは何か。
その土地ごとに
地理も社会的にも背景はさまざま。
どうやったら実現できるのか、
と思いを馳せながら、もっと知りたくなり
その土地の暮らしや文化について調べていく。
時代の大きな流れや変化を受け入れながら
新しいものに抗わず、上手く味方につけながら
どう共に暮らしていくか。
1人勝手に、そんなことを考えてしまう。
![](https://assets.st-note.com/img/1707976310080-zGfzeDkEB6.jpg?width=800)
畑をしているご夫婦に挨拶すると
いろいろ教えてくれる。
今は玉ねぎを植えていて、
隣の白菜は立派に育ちすぎたと笑う。
茅葺き屋根の暮らしについて聞くと、
彼らの家はちょうど最近
葺き替え直したという。
20年から30年ほどもち、
上の木が劣化してきたら
そのタイミングで葺き替える。
1ヶ月ほどかけて職人さんが
葺き替えてくれるそうで、
2割は自己負担、8割が市が負担する。
維持費が大変で、
年金暮らしの方々にとっては
茅葺の家で暮らすのを続けるのが
難しくなってきているという。
たしかに、職人さん2人に
1ヶ月間もやってもらいお給料をとなると、
かなりの額になるだろう。
少し調べてみると、
何百万とかかりそうだった。
なので、今は瓦屋根の家も
少しずつ増えているという。
茅葺き屋根が、
直後から20年も経った屋根もあると
教えてもらってみると、
さっきまでの''茅葺き屋根''が
違う表情で飛び込んでくる。
![](https://assets.st-note.com/img/1707976423742-OeYnGm99p3.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1707976424510-pl3ah1vzOD.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1707976422521-lskK8VQDMJ.jpg?width=800)
茅が揃っていてキレイなもの、
少しずつ苔が付き出して色が変わってきたもの、
20年が経ち、すっかり苔むしているもの。
屋根にも息吹を感じ、
時間が流れている。
洗濯物が軒先にならび、
古くも手入れされた日常の道具が並ぶ。
暮らしが息づいていて、残っている。
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家や里自体が見所で、公道ではあるものの、
お家の周りをぞろぞろするのも
申し訳ない気持ちもある。
歩かせてもらって大丈夫かと聞くと、
大丈夫だよ、と言ってくれた。
30年前に文化遺産に登録されてから、
それまでは当たり前に普通に感じてた土地に
観光で来てくれる人が増えたと。
こうして来てくれて
お話できるからうれしいと言ってくれた。
春には桜がキレイだよと教えてくれる。
洗濯物が見えたり、
窓からコタツが見えるお家もある。
観光客の話し声や騒音もあるだろうし、
プライベートもなくなってしまう。
そうならないよう、
生活の邪魔にならないように、
少しだけおじゃまさせてもらう。
若者が20人ほど集まって
川で何か作業をしている。
聞くと、大学生で半年に1回ほど
側溝のどぶ掃除の
ボランティアに来ているという。
街のコンビニのお兄さんからも
美山の地元への愛が伝わってくる。
![](https://assets.st-note.com/img/1707976617317-h94hoHDuyx.jpg?width=800)
火事が起きたときにすぐ消せるように
スプリンクラーの一斉点検の写真や、
雪灯篭の写真を見せてくれる。
公式HPをみると、
冬は雪が1mも積もり、厳しい冬は
お客さんが少なくなるという。
そんな中で来てくれるお客さんを
集落でおもてなししようと始まったらしい。
今では美山の里の名物の景色の1つで、
とても美しい。
(雪灯篭のサイトはこちら。
とても美しいのでぜひ見てみてください!)
地元の足利フラワーパークも、
冬はお花がどうしても少なく、
冬に来てくれたお客さんにも
たのしんでもらえるようにと、
お花の形のライトアップをはじめ、
今では日本の冬のライトアップの
大人気な場所のひとつになっている。
そんな優しさと心粋がステキだなと思った。
目の前の蕎畑でとれたお蕎麦が
そこで食べれるよと教えてくれ、
ちょうどお昼をそこで食べたよ、と話したり。
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目を引く素敵なスケッチの
ポストカードが並び、お土産に選んでいると、
近くの大学の教授が調査をしにきたときに
この集落を歩きながらスケッチしたものと
教えてくれる。
工具が並ぶ可愛いものもあり、
これもこの里のいろんな所にあり
実際に茅葺き屋根の手入れに
使われているもののスケッチとのこと。
![](https://assets.st-note.com/img/1708000458364-WoUmdzhFIU.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1708000458186-2PxEGLoT1N.jpg?width=800)
明るく優しいお蕎麦屋さんに、
畑のご夫婦に、集落のコンビニのお兄さん。
ここで出会った人々は、
ここの里が好きで、
暮らしをたのしんでいるように見えた。
わたしも大好きな場所の1つになった。
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最後まで読んでくださり、
ありがとうございます!
美山の里の公式HPはこちらから。
ぜひ気になった方は見てみてください。
雪灯篭のタイミングや四季折々で、
わたしもまた訪ねたいと思える
とても素敵な場所でした。
では、また!
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