95日目🇳🇵7.25 サランコット、おじさんとゼルダの冒険

今日はサランコットのレストランで
仲良くなったおじちゃんと山歩き
アドベンチャー。

手仕事を見るのに
あそこのNGOがいいかもよ、
と教えてくれて行き方を聞くと
遠いしと一緒に連れて行ってくれることに。

今年で60歳のおじいちゃん。
毎日山を歩いているという。
いつもの散歩の代わりに
今日はわたしたちと一緒に
片道約1時間の山歩きをしてくれる。

ゼルダのようなワクワク感。
階段と10歩あるけば変わる景色。
山の間にある地元の人の暮らし。
ニワトリにヤギに
薪と田んぼとトウモロコシ畑。
自然にできた山を通る小川の横の
岩道を下っていく。
最高にワクワクしたアドベンチャーだった。

途中、おじさんが
果物の木を見つけて教えてくれる。
このフルーツは
最初酸っぱくてその後甘くなるんだ、
taste of loveだよと。
こりゃ一本取られた。
それでこのおじさんがもっと好きになった。

途中休憩で絶景パニプリ屋さん。
何軒か並んでいてはしごする。
お店によってスパイスや具材が
少しずつ違って食べ比べが
めちゃくちゃ楽しくて美味しい。

NGOに着いてみると
オーナーのフランス人の方が
ちょうど帰国していて今は稼働していない
とのこと。
ここでもやっぱりほしい情報や
見たいものは見れなかった。

けど、最高な景色とアドベンチャーをし、
絶景でチャイ休憩をする。
一杯30ルピーほどだが、
なんと私たちの分も払ってくれた。
100ルピー冊を出して
お釣りは店員さんにどうぞ、と
また来るねと嫌な感じが全くなく
チップも渡していた。

少しだけ所々で彼の人生の
ピースが見える話もしてくれる。

出身はインドだが
ほとんどインドでは暮らしていないこと。
ここには約2年住んでいて
中学生くらいのこどもも2人いること。

ケーララのビーチで
ゲストハウスとレストランをしていた。
同時はヒッピー文化真っ盛りで
毎日飲んでキャンプファイヤーをして
そんな生活がもうenoughに感じて
お店を畳んだこと。

何事も充分だ、と感じるリミットがあり
そう感じたら次に行けばいいよ、
と言っていた。
何事もバランスが大事だなぁと
思うことがあるが、これも
それに通ずるところがあった。

旅が好きだしチルして
リラックスする時間も好きだけど
それだけではメリハリがない。
何かに向かって頑張っている時間や
新しい挑戦をして心地よさから少しはみ出して
世界が広がるあの感覚もすごく好きだ。

そのあとは哲学の先生をしたりと
ヨガや宗教やいろんなことに
知見があって深みのある人は
カッコいいなと思った。
ヨーロッパやオマーンでも
しばらく働いていたという。

いろんなことを知って
いろんなことを経験して
自分なりに受け入れて進んでいるからこそ
べらべら話さず、それでも
要所要所に見える人生の重みのある
カッコいい大人だった。

この人通りの少ない山道を
自然に囲まれながら1人で
歩く時間が好きなんだ、と
話してくれる。

途中で寄ったお店では
ゆで卵を食べさせてくれた。
ここの卵はオーガニックで
美味しいからよく買っているという。

塩をつけて食べるのは世界共通。
シンプルなのに卵の味が濃くて
ものすごく美味しかった。

行きが山を下って1時間。
既にバテバテで、
ほぼロープウェイの下まで来ていた。
見上げて今からここを登って帰るなんて
不可能なくらい高いところに宿がある。

帰りはおじさんも疲れていて
かなりこまめに休憩をとってくれた。

途中、川の水で生き返る。
自然の川でしか得られない
エネルギーがあるように思う。
サパのトレッキングでも
疲れ果てて心が折れそうなときに
川に出て足だけ浸かったときの
リフレッシュは感動ものだった。

やっとのことで宿に戻る。
帰りの道もゼルダ感満載の
アドベンチャーな道で
本当にワクワクした。

最後にガイド料を取られるのかとも
少し思っていたが、
そんなことは全くなかった。

海外でこんな風に
新しい人と出会い優しさに触れるとき、
優しさなのか何か企んでいるのかと
最後の最後まで分からないのが
少し心が痛むことでもある。
完全に信頼し切ることはできない。

おじさんにお礼を言って
写真を撮ってもらい、
best luck to youと言ったら、
オレの人生はほぼ終わりだよ、
君たちこそ!と
笑って送り出してくれた。

そのあとは急いで
最終便に近いロープウェイに乗って
ポカラに戻る。

サランコットの景色を惜しみつつ
次の冒険が始まるようなワクワク感があった。
ポケモンの曲をかけると
涙が出そうになるほどリンクした。

何をした訳ではないけれど
宿のオーナーに、
カスキコットのオーナー、
高級宿のスタッフさん、
このインドのおじさんと、
カッコいいおじさん達と
たくさん出会って
惚れ込んだ冒険の景色を毎日眺めて
爽やかすぎる空気をたくさん吸って
妹と泣きながらスピッツを聴いて
語り合ったサランコットの旅が終わり、
次なる冒険が始まる。
そんな気持ちにさせてくれた。

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