41日目🇱🇦 6.8 ルアンパバーン、メコン

昨日の夜、ルアンパバーンに到着。
疲れているのに寝付けなかった。
無理はしない。今は休息期間。

起きると汗がべっとりと気持ちが悪く
力を振り絞ってシャワーを浴び、
外はピーカンだったので
乾かしチャンス！と洗濯までしたが
出たときには小雨が降っていた。

昨日、手を少し怪我していて
2段ベッドが登れないので
下のベッドにしてもらえないか
スタッフさんにお願いしたら、
ベッドを変わってもらえた。

その人はイングランド出身で
めちゃくちゃ陽気。
会っていきなり、
コンニチワー！
事情聞いたよ、大丈夫かーい？
と元気にあいさつしてくれた。
変わってもらったお礼を言うと
全然問題ないよー！
良くなるといいね！と
ひたすら明るい。

今日も朝会ったら、
好きな日本語を教えて！と言ってくる。
旅先で出会った人に
その国の好きな言葉を聞いているといい、
大量のメモを見せてくれた。
彼がフレンドリーで
いい人なのがよく分かる。

日本人にももう1人会ったと言い、
メモを見せてもらうと、
日本人の名前と、ありがとう
意味はthank you
と書いてあった。

せっかくなら彼に似合う
面白い日本語を、と思い、
お酒は好きか聞くと大好きだ、とのことで
生1つ！と つまみ、
を使うシチュエーションと一緒に
詳しく教えた。
いつか彼が日本の居酒屋で
ひと笑い取って楽しく飲んでくれたらうれしい。

わざわざ名前も漢字でメモしてくれる。
キーボードがないので、
こちらがタイプしたものを写真に取って
それを写真のGoogle翻訳か何かで
テキストを抽出してコピペする。
漢字や名前に意味があるのも知っていて
聞いてくれる。
すごい人だ。

昼ご飯へ。いつもはメコン川沿いの
お店に行くが、気分を変えて
旧市街のインテリアの可愛いカフェで
お昼をと思うも、前に見つけたカフェは
どうやら空いていない。

京都の産寧坂みたいな場所なのか、
古い建物の中はその土地の人や物でなく
オシャレに改装されたカフェや
バーが並ぶ。

ベトナム人オーナーのカフェやバーや
ゲストハウスが建ち並び、
利益からすると明らかに安い人件費で
高校生にも見えなくないラオスの若者が
フロントやホールに置かれていて、
オーナーの顔は見えなく
観光客が利用する。

ラオスの人はほとんどいなく、
土地がラオスなだけで
ここはどこなのだろうとも思えてくる。

その土地を旅して、
その土地の人と交流をして、ではなく、
その施設を利用しただけ、
というような感覚が残ってしまう。

もちろん川沿いにも地元の人がやっていて
気に入って何回もヌードル麺と揚げパンを
食べに行った店もある。

拙いラオス語で美味しい、美味しいと
オーナーや店員さんと会話をし、
ありがとう、また来てね〜とバイバイすると
何倍もこの土地に来たという実感があった。

その後は寝不足なのか熱中症ぎみなのか
具合が悪く、宿で昼寝をする。
ここは一日中エアコンを付けてられる宿かと
思いきや、17時以降しか付けられず
暑くてとても寝苦しかったが
横になれるだけでもうれしかった。

夜ご飯にルアンパバーンで気に入っていた
メコン川の見えるレストランへ。
ここも観光客向けだが、
店員さんがみんないい人で
景色もよく値段も高すぎないのに
居心地もよい。

雨がほとんど止んでいたので
テラス席に行ってもいいか聞くと
若い店員さんがわざわざタオルを持ってきて
席を拭いてくれた。
しかも、一生懸命拭いては絞って、
椅子の席だけでなく縁まで。
重そうな雨避けのパラソルまで
持ってきてくれる。

全然お構いなく、自分たちで
ちょっと濡れてもいいから
テラスに行きたかっただけなのに
あまりの親切に申し訳なくなりつつ
オーナーではなく彼らに直接何かお礼をと
チップを置いて行こうと思った。

やっぱりメコン川と山の風景は
これだ、と思える懐かしさと美しさと
安心感があって大好きだ。

カオソーイに付いてきたミントを
ライチソーダにちょっとちぎって
入れちゃったりして、
人生のちょっとした楽しみ方を知っている。

外の船からはラオスの演歌のような歌と
おじさんの外れているが楽しそうな
大きな歌声が聴こえてくる。
世界のどこでも、
おじさんは屋外で酔っ払って
カラオケをして幸せを満喫しているようだ。

妹がメコン川の隣で
カオソーイを食べてむせている姿をみて

「メコン川のほとりで、カオソーイでむせる」

なんて慣用句が思い付く。
意味は、本人は辛いと思っているが
傍から見ると幸せな日常のこと。

なぜか今日は
いつもの派手めなディナークルーズの船ではなく
品のいい明かりの素敵な船が行き来する。

日は沈んでおり、
空は暗くなり始め、
山の影が夜に溶け込んでいく。

霧がかった細い儚い月が
メコン川に架かっている。
叙情的な風景が奥に広がっていた。

月が霧雨の中に消えては
また顔を出す。

気が付くとおじさんの演歌から
店内のオシャレな洋楽に変わっていた。

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