見出し画像

バカって言わないで欲しい

「だってバカなんだもん。」
妹がよく口にする言葉。何か出来ないことがあるとすぐそう言う。息を吸うように言う。「(妹)ちゃん、バカだから。」自分で偉そうに言う。

私はこの言葉が大嫌いだ。何が嬉しくて自分のことを馬鹿って言うのかわからないし、何でもかんでも馬鹿を理由に逃げようとすんな。腹が立つ。

大体自分で自分のことを馬鹿って認めること程、悲しいことってあるもんか。自分でさえ、自分のことを認めてやれない。庇ってやれない。そんな生き方をしてこの先誰が貴方を肯定するんだ。

それに逃げ癖がついてしまうと思う。自分が馬鹿であるということを認めてしまったら、自分を諦めてしまったら、もうそこから何も頑張れない。だって馬鹿って他人に言われたり思われたりするの恥ずかしくないってことでしょ?それでいいと思ってる。「私ってバカなんだよね〜」ってヘラヘラ笑ってる。

バカという盾を握りしめて必死に自分を守ってる。それならいい。だって本当は心のどこかで悔しいって思ってるんでしょう。それならそこから何にだってなれるよ。変わって行ける。とりあえずの防御方法なら、私はそれでもいいと思ってる。悔しさをバネにして頑張ればいい。

だけど、妹は違う。そうじゃない。馬鹿って言われても何も思ってないと思うし、むしろ自分から積極的にアピールしてる。「私バカだから」って。聞いてみたことがある。「馬鹿って思われたりするより、頑張ってできるようになって褒めてもらえる方が嬉しくない?」って。でも返ってきた答えは私の予想とはまるで違うnoの答え。褒められても嬉しくないんだって、バカなままでいいらしい。

やっぱり妹は悔しがってなんかいなかったんだろう。他にもそういう人っているのかな。いるとしたらその人達に私の言葉は届かない。何を言っても通じない。常識のようなお勉強の類のもの。出来ないのに、バカだから出来なくてもいい。って思ってるのをどうしたら覆せるんだろう。

「パズルやるといいよ、頭良くなるよ」「バカだからいいもん。」
決してバカだからっていう理由を自分で決めて出来るようにしようとしないのがいいことだとは思えない。そんなの断じて認められない。赤の他人だったらまだしも実の妹なら尚更。出来なきゃいけないことなのに、それを盾にされちゃうと何も撃つ手がない。話を根本からへし折られる感じ。ため息が出てしまう。

「本当は天才かもしれないじゃん!!!やってみなきゃわからないじゃん!やってみたら人生変わっちゃうかもよ?!もっと楽しくなるかもよ!?」
何を言ってもダメ。心に響いてくれない。
「でもバカだから」
その一言で全部終わっちゃう。自分の可能性、そんな何の根拠もない思い込みで捨てちゃうの勿体無くない?そうは思わない?少なくとも私はそう思う。だから「バカだから(仕方ないでしょ?)」って言葉が本当に嫌い。

自分の限界値、たかが10年しか生きてないのに勝手に決めんなよ。自分を卑下して楽な方に逃げんなよ。ちょっと頑張ってみればいいじゃん。そしたら人生180度変わっちゃうかもよ?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?