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ヒーローになるのは、生きるついでくらいに🇵🇱②

大学での留学は、アフリカから離れるためにヨーロッパを選んだ。
フランスに行くはずだった計画はコロナにかき消され、結局ポーランドに行くことにした。ポーランドを選んだのは、物価が比較的安いことと、この先行くことがないだろうという理由から。物価の高いフランスに再挑戦して貧乏生活をするよりも、生活費の低いポーランドを拠点にほかの国へ旅行すればいいと思ったし、旅行ではポーランドに行くライフチョイスをしなさそうだったので留学で行ってみようかなと思った。面接官にも馬鹿正直にこのことを伝えると「はぁ…^_^」のような感じだったけど、通らせてくれた(笑)

そんなテキトーな理由で選んだポーランドの留学は、私にとって不快な経験も多かった。初めて白人に囲まれる環境で、知らないやつに「Are you Japanese?! I LOOOOOOVE JAPANESE GIRLS. YOU GUYS ARE SO NICE AND BEAUTIFULLLLL」と言われたり、イケアに買い物に行ったドイツ人の友達に「ワッフルって何か知ってる?日本にある?」と聞かれたり、クラス内で人種差別に対する意見を最後まで言わせてもらえなかったり、痛み止めを買ってきてもらえるかと毎日パーティーに誘ってくれていた子に聞くと「昼寝と買い物があるから遅くなる」と言われ、ヘルニアが再発したけど全く治療を受けられる環境にアクセスできず、
私は「海外の洗礼」とやらを受けていた。
そんな中でも、薬を買ってきてくれたり、丸二日間病院に付き添ってくれた友達、病院を探してくれたルームメイトにはとてもお世話になり、私も彼女たちのような優しい人になりたいと心から思った。

でも、この生活を経て気づいたことは
私がアフリカに惹かれる理由は、私が自分の存在を感じられるからなのかもしれないということ。一日の最初に会った時の挨拶はいつまでするんやというくらい長く、両親の心配やご飯をちゃんと食べているかなども聞いてくれる。
アフリカが私を必要としているのではなく、
私がアフリカを必要としている。

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私の存在そのものを祝福してくれるアンティー(叔母さん)たちを、馬鹿みたいに笑って食べることがいいとされている環境を、

わたしを何者かにしてくれるアフリカを、

私は自分の居場所に感じたのかもしれない。


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