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ペットショップの生体販売は禁止ではなく無料譲渡にするべき理由

今日もお付き合いありがとうございます。
前回に引き続きペットショップに革命を起こすための計画について。
まずはペットショップの生体販売を無料譲渡にする件から。

保護犬や保護猫の状況を知ってもまだまだペットショップからペットを迎える方が圧倒的に多いと思います。
実際にコロナ感染で緊急事態宣言が発令されてからは、ペットショップでの生体販売数はかなり増えているようで、ペット業界はコロナバブルに沸いています。
ですからペットショップでペットを飼おうという方にとって一番の問題となるのはやはり金額でしょう。

もし今すぐに首都圏のペットショップで犬猫を買うとなれば支払いは約50万円以上になるはずです。
去年の今頃から比べると1.5倍~2倍の金額になっていると思いますが、こうした状況でなくともペットを購入するのには30万円以上というのが当たり前になってしまいました。

すでにペットを飼うことが決定しているなら、不安や悩みは飼ってみないとわからないというところまではクリアしてきていると思うので、最後はこの高い壁を越えられるかですね。

ペットを飼う方にとって購入金額が高すぎる

それにしてもペットを迎えるのに30万円以上の費用を支払うのは手痛い出費ですよね。しかも子犬や子猫以外に

接種済みワクチン
寄生虫予防措置の費用
簡易健康診断
生命保証
マイクロチップ

などのOOパックに5万円~10万円も支払わなければいけないのです。

ペットショップによってはこういった費用が掛からないお店(当然当店はいただいておりません)もありますが大手のチェーン店はどこも実施しています。

ちなみにこの中の生命保証と言うのはペットが亡くなったら代わりに同じ金額のペットを差し上げますという話だそうですから、それで納得してくださいとはずいぶんですよね。
亡くなってからの保証より亡くならない保証の方がいいに決まってます。

というわけで僕からの提案は生体無料譲渡契約です。

ペットを買うためのお金は飼うために使うべき

買うだけで月収以上の支払いをしている方も少なくありません。というかほとんどの方がそうなのかも。それってホントにもったいない。
だってこれから迎えた家族の健康と長寿を願えば相当な時間と費用が掛かりますからね。

なので僕は購入に掛かる一切の費用を無くし、健康維持の為にだけお金を使ってもらおうという生体無料譲渡を始めました。

契約期間は5年間ですが、その間に毎月トリミングの実施とフードを購入して、動物病院で予防接種と寄生虫予防くださいという条件です。
これをお約束していただける方にはペットは無料でお譲りします。

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健康維持のサポートでペットを無料譲渡できる理由

今の世の中ペットを飼うにはなかなか費用が掛かります。庭の犬小屋に鎖でつないでいた頃とは比較になりません。

そして随分と寿命も延びました。
やはり家庭内で飼うようになってより身近な存在になりあれやこれやとしてあげたくなるのでしょう。
普段生活を共にしていれば体調変化にも気づきやすいですし、早期発見早期治療ということに繋がります。

獣医療もどんどんと進化し高度な医療も受けられるようになりましたので、当然の結果と言えますね。
そんなこんなで気が付けば犬1頭当たりの飼育費用はなかなかのものになっています。

某ペット保険会社の調査では1頭あたりで年間30万円かけているという結果が出ております。(以前は44万円だったのにいつの間にか修正されている!)

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https://www.anicom-sompo.co.jp/news/2019/news_0200331.html

項目別にみるとフードやおやつなどの食費に年間約5.2万円。トリミングに年間約4.2万円以上という結果だそうです。
当然他にも飼育に必要な費用がありますが、首輪や胴輪にトイレやシーツ、おもちゃなど。それらを合計すると年間20万円以上にもなります。

つまり、ペットを無料にしても毎月お店を利用してもらえれば利益は出るんじゃないか?

ということですね。

平均寿命は犬も猫も14年以上。5年経過しても信頼関係を深めて優良な顧客になっていただければいいなと思って始めました。

お互いにとって悪い話ではないと思います。
そしてペットにとってもそうした方が良い理由があります。

だって動物は病気やケガを治療してもらうという習慣がないのです。
動物は食べ物から摂取した栄養で身体を作っているのです。

健康維持の為にトリミングが必要な理由

トリミングは美容院と同じように考えている方が多いようですが、全然違いますよ。
詳しくお知りになりたい方のためにまた後日ご説明しますが、とにかく栄養管理にこだわれば皮膚や被毛の確認は絶対に必要です。

トリマーがカットした犬の毛は食事で摂取した栄養で出来てるんです。
それは犬だけでなく人も猫も動物は全て同じです。

栄養の過不足は身体にサインとして現れるものです。見てわかることばかりではありませんが、多くの犬や猫を見る機会に恵まれたプロは飼い主よりも気づくことは確実に多いです。

それにトリミングは不自由を体験し我慢を覚える機会でもあります。
飼い主以外の人や動物と触れる機会を設けないと問題行動を起こすようになるかもしれません。そうなってから直すのはとっても難しいですよ。時間もかかりますし。
元々人と同じ群れを作る動物ですから、幼少期に体験させておくべきことを避ければ、そのしわ寄せはほぼ確実にやってきます。
そのあたりも含めてケアをしていくことが僕らの役割だと考えています。

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健康維持の為のフードの選び方と与え方は難しい

皆さんそれはちゃんと考えてるしやってるというかもしれませんが、僕からすればきっとまだまだ改善の余地はあると思います。
ペットフードの選択の基準与え方に問題がある方は多いです。

例えば

ペットフードは原材料が良い物を選んでます。

という答えは残念ながらアウト!です。そして

フードのパッケージ通りに適正な量を確認して与えてます。

も全くもって間違いです。

原材料が良い物があなたのペットにとって良いとは限りませんし、必要な栄養は健康状態で変わります。

犬は穀物を消化できないから与えない方がいい!という発言する人もまだ多いかもしれません。
確かにお米なんかは穀物なので犬に与えたら消化器官に負担があるのは間違いないですよ。でもね人間だって米は炊いてから食べますよ。生で食べてる人がいたら心配になります。

ペットフードは加熱加工した保存食。よくできたカロリーメイトと同じです。何で出来ているかより、どれだけの栄養を摂取できて利用できるか。大事なのはここです。

原材料を見て良いフードってわかるなら苦労しませんよ。栄養学の勉強する必要なんてなくなっちゃいます。

それから与え方ですが、毎日同じ量を与えてると失敗する可能性は高いです。

理由は簡単。

例えばカロリーは熱量ですが、摂取カロリーと消費カロリーのバランスは大事ですよね。
どっちかが増えたり減ったりすればバランスが悪くなりますから消費カロリーをよく考えましょう。
室内で飼っていればそんなに違いはないですが、カロリーは熱量というくらいなので温度に左右されます。

暑い寒いはもちろんですが、湿度の影響もありますから少し気にしてみましょう。

もちろんカロリーだけじゃなく必要な栄養も変わりますよ。
特に換毛期のある犬猫は要注意。さっきも言った通り毛は栄養で出来てますから、増える時期にはその材料が沢山必要ですね。

さらにさらに毛の色はメラニン色素が作ってるので、種類が同じでも毛の色の濃い薄いで必要なアミノ酸の量が変わります。

つまり栄養管理を突き詰めて考えるとドッグフード以外与えてませんというのも良いことではないですしね。

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動物愛護を考えれば売らないではなく誰に渡すかが重要では?

とまあこのように徹底した予防管理を心がければ余計な時間とお金をかけずに済むんです。
限られた時間とお金を使って結果を出したければ、経験者の存在はとってもありがたいですよね。

とはいえペットはあなたの所有物。
どこまでやるかも何をするかも自由ですから、インターネットでどこかの誰かが発信した記事を参考に試行錯誤して育てるのも、それはそれで有意義で楽しいものに出来るかもしれません。

しかし相手は命ある動物です。
元々は捕食動物ですから簡単に人の脅威になりえる存在なんですよね。
飼い主にとってはかけがえのない存在でも人にとっては迷惑となれば飼育継続は困難になりますよね。
数は少なくともそうしたことで遺棄する方もいるんです。それと経済的な理由と。

結局のところ生体販売の是非を問うよりは、誰に渡すかや遺棄するきっかけを作らないようにすることを考える方が健全じゃないのかというのが僕の中での結論で、そこから始まったのがこの生体無料譲渡なのです。

ざっくりですがご理解いただけたでしょうか?

今いる保護犬や保護猫を救いたい!という熱い気持ちで、減らすための活動をなさっている方はかずおおくいらっしゃいますが、増やさない取り組みに関しては友好的な対策がなされていないように感じます。
提供する側のビジネスという事情によるものが大きいのでしょう。業界の問題は深いですね。

というわけでこの取り組みを広めることで、少しづつでも良い結果に向かうようにとここで発表させていただきました。

最初はペットショップにいる犬猫を少しでも良い飼い主に渡すことからですが、ある程度の結果が出れば保護犬や保護猫の為にもなる次の展開に繋げられるので、少しでもご興味のある方はご協力ください。

それからご意見ご感想もお待ちしています。

次回は次世代フードの開発に向けての話か、ビジネスとしてみる生体無料譲渡契約の本質の話のどちらかの予定です。
ご期待ください。

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