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ログラスの開発者体験を上げる"LTV First"な取り組み - 「開発者体験が良いイメージのある企業ランキング23位」受賞したけど実際どうなの?

ログラスでソフトウェアエンジニアをしている加賀谷です。
4月に入社してもうすぐで半年になります。時の流れは早い…。

ご存知の方もいらっしゃるかも知れませんが、ありがたいことに日本CTO協会「Developer eXperience AWARD 2022」23位にノミネートいただきました。

ログラスの一員になってまだ日が浅いですが、ログラスの開発組織は開発生産性・体験向上や技術負債返済などの技術的な投資も重視しており、長期的な目線でプロダクト開発をしていると自信を持って言えます。

その根底に流れるのはログラスのValueである「LTV First」です。
今回は、ログラスのLTV Firstな取り組みをご紹介します。

LTV Firstについて

ログラスの3つのバリュー(会社紹介資料より)

LTVはLife Time Value(生涯顧客価値)の略語で、SaaSに携わる方であれば馴染み深い言葉だと思います。
ログラスでは「長期的に顧客生涯価値を最大化する事を第一にすること」をLTV FirstとしてValueで掲げています。

ログラスでは意思決定にLTVの概念が常に介在しており、フロントエンドのReactへのリプレイスは代表的な事例です。

Valueについては以下記事にまとめられていますので、ぜひご覧ください。

ログラス開発組織のLTV Firstな取り組み

①DDD(ドメイン駆動設計)

ログラスでは「BtoB SaaSスタートアップだからこそ、DDD」を合言葉に、創業初期からDDDに取り組んでいます。

BtoB SaaSで取り扱うのが複雑な業務だからこそ、プロダクトメンバーがドメインの理解を深め、プロダクトに反映することが重要です。
実際、弊社が取り組んでいる経営管理領域に慣れ親しんでいるエンジニアは数少ないと思います。
そのような中でも顧客の業務の課題を解決するプロダクトを開発し続けるために、DDDの実践に全力で取り組んでいます。
DDDによりドメインの知識をモデリングで探求し、それをそのままコードで表すことにより、保守性を高く維持しています。

ログラスのDDD実践詳細に関しては、弊社松岡の記事に詳しいのでこちらもぜひご参照ください。

(2020年1月に第一回DDD勉強会を開催して、2021年の10月には勉強会の講師を務めていただいた松岡さんが入社してる流れにログラスの吸引力を感じました)

②技術的投資の仕組み化

ログラスでは、技術負債返済やプロダクトを成長させるための改善(リファクタリング、自動化など)を継続的に行うために技術的投資枠・技術的投資検討会という仕組みを運用しています。
上記のような改善に割く工数をどれくらい、どのように確保するかは多くの組織で試行錯誤されている問題だと思います。

ログラスでは、技術的投資枠を全体の2割程度確保する事にPO含め合意しており、最初から予算として計上する事で対処しています。
それにより都度工数を確保することなく、継続的に技術負債返済に取り組めています。
計上した技術的投資枠で何を実施するのか優先度判断を行っているのが技術的投資検討会です。1スプリントで完結する規模の改善は、技術的投資検討会での優先度判断の元、随時スプリント計画に乗せる運用を行っています。
(和田卓人さんのスライドでも取り上げて頂きました)

全てのリソースを新機能開発に振り切るのではなく、一定改善活動に割く意思決定を行えているのは、会社としてLTV Firstの考えが根付いてるからだと考えています。
私自身、リファクタや自動化などの改善活動のリソースをどのように確保するかに頭を悩ませた事があるため、この仕組みの良さを感じています。

直近はチーム・メンバー増加に伴い、技術的投資枠の優先度判断を各チームから代表選出・スプリントに含める技術的投資枠チケットの選定を各チームに移譲するなど、「技術的投資・技術的投資検討会」自体の改善も行っています。
技術的投資の仕組みについては、弊社エンジニア村本、EM飯田のスライドにも詳しいため、こちらも参照頂けると幸いです。

③ライブラリバージョンアップデート会

技術負債と同じく、意識しないと忘れ去られてしまうのがライブラリバージョンアップデートではないでしょうか。
(前職で古いversionのkustomizeを使っていて、とうとうHomebrewからもインストールできなくなったタイミングでようやくアップデートしたのを覚えています)
ログラスでは毎週ライブラリアップデートの時間を取る事で、後から慌てて更新しなくても済むように心がけています。
地味かもしれませんが、長期的には確実なリターンを得られる非常にLTV Firstな取り組みで、個人的には入社して驚いた事TOP10に入ります。

みんなでTeamflow(弊社が利用してるバーチャルオフィスツール)のスペースに集まり、ワイワイやりながら取り組んでいます。
メンバー増加もあり、最近はパフォーマンス改善班も爆誕しました。

④生産性計測・改善

組織の急拡大期においては、コミニュケーションパス増加による混乱や技術負債の積み重ねなどによって生産性が低下してしまう・・というのはよくあることではないでしょうか。
弊社でも開発チーム・メンバーが増える中で、速度と安定性を両立しお客様に価値を提供し続けるため、「No Measurement, No Improvement」の精神の元、定量的にモニタリング・改善を回す体制へのトライを行なっています。
直近はソフトウェア開発チームの生産性・パフォーマンス計測において代表的なfour keysを中心に取り組みを始めています。
(four Keys参考:https://cloud.google.com/blog/ja/products/gcp/using-the-four-keys-to-measure-your-devops-performance)

まだまだこれからですが、個人でお試しの計測から始まり、次Qには必要と判断されて組織のOKRに組み込まれるなど、スピード感を持って進められている感覚を持っています。
技術的投資とも通じますが、経営・Bizサイドのエンジニアリング理解・解像度の高さはログラスの特徴の一つで、本記事で紹介してる取り組みを支える土台となっています。

生産性計測・改善とは少しズレますが、TODO/FIXMEの数・推移やCognitive Complexityの計測と改善会の定期実施も計画しており、コードやアーキテクチャの複雑度なども定量的にも判断・改善していけるように取り組みを進めています。
(Cognitive Complexity: 認知的複雑度。コードがどれだけ読みやすく、理解しにくいかを示す)

⑤10分勉強会

プロダクトチーム(PdM、エンジニア、デザイナー)の持ち回りで火水木金の朝に10分勉強会をやってるよ。という話なのですが、なぜやるのかの部分にLTV Firstが滲み出ています。

このような勉強会が時間共に形骸化・フェードアウトしてしまう事を防ぐために、参加優先度も非常に高く設定されています。
(実際、入社以来10分勉強会の時間にMTGなどが入った事はありません)

ちなみに継続期間と回数を調べると初回が2021年9月29日、累計は119回!実施していました。

発表内容は人によって様々ですが、自分は過去このような内容を発表していました。

まとめ

紹介した通り、ログラスではLTV Firstの精神の元、開発体験や生産性向上、技術的投資にも積極的に取り組んでおり、長期的なプロダクト価値最大化に向き合っています。
今回は深掘りしていませんが、様々な取り組みを実施出来ている理由として、LTV First以外にもボトムアップでの挑戦を推奨する文化の存在があります。
直近はチーム化の動きが進んでおり、プロジェクトマネジメントとチームマネジメントの責務を分離する体制の強化や自己組織化が進み、各チームの特色や独自の取り組みも生まれ出しているのが現在のログラス開発組織の状況です。
(組織面に関しては弊社EM飯田の記事に詳しく書いてあります。また詳細気になる方はぜひカジュアル面談でお話しましょう!)

CEOの布川、CTOの坂本がnoteを執筆していますが、ここからのログラスの数年間は野心的な未来の実現に向かって、『立ち向かい甲斐しかない』フェーズです。

スタートアップとは常に野心的であるべきであり、現時点では在りもしない未来をつかむために戦っています。管理会計100年の歴史に終止符を打ち、新しいデータ経営の在り方を生み出したのは間違いなく私達ログラスであったと言われる未来に向けて。また一歩前進していきたいと思います。

https://note.com/loglass_fukawa/n/n48064a78f3de

その先に、Loglassは何を目指すのか? あると便利(創業初期)、不可能を可能に(現在)、を越えて、人間をアシストし、人間を越えていきます。

https://note.com/loglass_sakamoto/n/n01dce8e1e5a6#b5d9eb78-35a8-44f8-9894-21259f05f02c

というわけでお決まりの文句になってしまいますが全方位で採用中です。

少しでもログラスや、社内の取り組みにご興味ある方、TwitterでもMeetyでもお気軽にご連絡ください!