ログラス創業秘話!これから目指す世界とは
こんにちは!経営企画向け経営管理クラウドLoglassを提供する、ログラス広報の檜山です。
経営企画ーー企業の中で重要な業務であるにも関わらず、データの集計作業や現場とのコミュニケーション等に時間がかかり、企業の羅針盤をつくるなどの本質的な役割に時間を割けていないのが実情です。
ログラスは、そんな企業の経営企画業務が良い方向に向かっていくためのきっかけを提供するべく、立ち上がりました。
代表の布川は、どんな経験をし、どんな想いでログラスを創ったのか。ログラスを通して、どのように社会に貢献しようとしているのか。
ログラスの起業の経緯や目指す世界観を伺いました。
※このインタビュー全編はPodcastで配信しています。下記は内容を抜粋・再構成してお届けします。
上場企業の“経営企画立ち上げ経験”が原点に
ーーまずは、自己紹介をお願いします。
布川:ログラス代表の布川と申します。新卒で投資銀行に入社し、投資銀行では主に企業のM&AやIPO支援を担当していました。その後、上場企業で経営企画立ち上げを行った後、ログラスを創業しました。
ーー最初は社名がログラスではなかったと聞いています。
布川:最初は「スマートバジェット」という社名だったんですよ。当時、SmartHR様の後を追うように「スマート○○」という会社が多くて。私たちも、「スマートなBudget・予算」っていうすごい安直なネーミングで、実は登記もそれでやったんですよ。
ところが、既にその商標を取っている会社があると知ったのと、「スマートなんちゃらって多すぎて、そろそろ覚えられないよね」みたいな雰囲気もあったので、社名を付け直したんです。
ーーログラスの響きが好きなので、ログラスになってよかったです。
布川:そうですね。カタカナ4文字と、クジラのロゴが印象に残りやすい会社にはなってるんじゃないかなと。
実は、今ファーストリテイリング様(ユニクロ)にいらっしゃるデザイナーの方に作ってもらったんですよ。
“違和感”を起業のエンジンへ
ーーログラス創業の経緯を教えてください。
布川:上場企業で経営企画立ち上げを行ったのが、ログラスを創業する原点となっています。
当時25歳で上場したての上場企業の1人目経営企画として採用されるキャリアは珍しく(※)、おそらく日本で一番若くして経営企画の立ち上げに関われたたという、ありがたい経験をさせてもらったんです。
そこで、経営管理やコーポレートファイナンスには深いペインがあることを知りました。複雑に絡み合っていて、周囲から見るだけでは容易には解けない課題に見えたんです。
しかし、経験が長ければ長いほど「やっぱりこの業務ってそういうもんだよね」って割り切ってしまう人が多かった。そんな中、「これはおかしい」「変革しなきゃ」と疑える環境や若さを持っていたのが当時の僕でした。
「プロダクト化できる部分は結構あるよな」と可能性を感じつつ、海外の事例でもこの領域でスケールしている会社もあって、「日本でやる面白みがあるな」と思ったのが、直接的な創業の背景です。
ーー若くして経営企画部門での経験をされていたり、習慣・慣例の「おや?」に気づくところが、今のログラスを作っているんですね。
会計知識・採用力を持つエンジニアが仲間に
ーー共同創業者の坂本さんとの出会いは、どういったエピソードなんですか?
布川:実は、ログラスってもともと3人で創業した会社なんです。
もう1人の創業メンバーと話した上で、「エンジニアはちゃんとした人がいないと無理だよね」となって、出会ったのが坂本さんでした。
私の先輩との繋がりで紹介してもらったのですが、当時は1人目のエンジニアを探すのがすごく大変で。藁にもすがる思いでいろんな人に声をかけていました。
坂本さんは、私の大学時代の先輩に「すいません、周りにベンチャーに関心がありそうで、且つ優秀なエンジニアはいませんか?」と聞いたことがはじまりでした。そこで、坂本さんをFacebook Messengerで繋いでもらったんですよ。
布川:面白いのが、メッセージが来たときに坂本さんは風呂に入ってたらしくて(笑)。「私の知り合いに若手の起業したい人(布川)がいるんだけど、会ってみませんか?」みたいなメッセージが来たときに、なんか「まあ、別にいいですよ」みたいな。
それで、「経歴を布川に送ってもいいですか?」と言われて、なぜか会ったこともない人の履歴書や職務経歴書が送られてきて。そこで、「この人めちゃくちゃログラスじゃないか」と思ったんですよ!
HRMOS(※)の立ち上げを初期からやってて、経験はすごくあるけどまだまだ若いみたいなところとか。あと坂本さんは東北大学の会計大学院に合格してる実績があって、「どう考えてもこの人じゃん」って。
渋谷で天丼ランチを食べながら、「こういう事業をやろうと思ってるんですよ」という資料を見せました。
坂本さんの反応は「話半分ぐらいに聞いておきます」だったんですけど、実は坂本さんも起業したくてエンジニアになったという経緯があり、サイバーエージェント様から転職活動してた中で、「俺、思ったよりも起業したかったのを忘れてたな」と思ったらしくて。
ーー思い出したんですね?
布川:そうですね。そのあと坂本さんが「俺をもっとその気にさせてくださいよ」みたいなことを言ってきて、「これはその気にさせねば」と。
昔のSlackを遡ると、「坂本さん、可能性あるぞ」みたいな投稿が残ってるので、ぜひ見てほしいです(笑)。
ーーこのあとちょっと見てみます(笑)。
布川:坂本さんが入ってくれなかったら、おそらく今のログラスはないですね。
ーーエンジニアで、かつ会計大学の合格もされていて、非常に柔らかいお人柄なのが、本当に珍しいバックグラウンドで、魅力溢れる方ですよね。
布川:それはありますね。ログラスのエンジニアは皆コミュニケーション力が高くてビビっているのですが、人を巻き込むことってすごく難しいことだと思ってるんですよね。
ベンチャーって結局は人を巻き込む戦いなので、それができるのは才能です。それをもって、採用で組織に貢献されているのは素晴らしいです。
“経営管理”にメスを入れ、企業価値を引き上げる
ーー最後に、ログラスが今後目指す世界観についてお聞きしてもよろしいですか?
布川:ログラスは「テクノロジーで、経営をアップデートする。」というミッションを掲げています。
会社って、何かしら「世界を変えたい」というミッションを持っているわけですよね。そのような志を持っている会社様を、我々はアップデートしたいと思っています。
「アップデートされた先にどういう世界観が待っているべきなんだっけ?」という問いに対して、私たちは企業価値を1つのバロメーターとしています。
「企業価値」とは、「企業が稼ぐキャッシュフロー」です。【将来生み出すキャッシュフローを最大化する】【企業の信用を上げる】の両方にアプローチする“経営管理”という領域にベクトルを向けて事業開発をしてます。
ーー1つめの「将来生み出すキャッシュフローを最大化する」とは、どういうことですか。
例えばA事業・B事業・C事業があるとします。
3つの事業に対して、「C事業はお金を投資しても思ったよりスケールしないな」という予実から見えてきたら、「C事業を一旦退いて、Aに踏んだほうが、実は利益が出るんじゃない」といった話を機動的にやり続けることが、予実管理の目的と考えています。
しかし、エクセルでの作業に追われており、報告のための予実管理になってしまうのが、日本企業において課題になっています。
なので、「キャッシュフローを最大化するために、もっと小回りの利く経営をするために、その状態把握に至るまでの作業工数を減らしましょう」というのが、まずログラスの1個目のコンセプトになってます。
ーー2つめの「企業の信用を上げる」とは?
布川:ログラスが焦点を当てる経営管理という領域には、投資家など、外部からの信用度を上げる役割もあります。
たとえば「宝くじで1,000万円が今回当たりました」というAさん、毎年年収400万円を稼いでいて、ずっと続けられるBさん。
このAさんとBさんに「ごめん、500万円貸してほしい」と聞かれたら、どっちの方にお金を貸したいですか?
ーーBさんですね。
布川:Bさんですよね。なぜでしょうか?
ーー安定して稼いでらっしゃるので、今の資金が尽きたとしても、今後ちゃんと蓄えて返済に向けて動かれそうだなって思ったからです。
布川:ありがとうございます。今檜山さんは「お金を貸す」という意味での投資家や銀行だったわけですよね。
Aさんって、ちょっと宝くじが当たっただけで収入がないという極端な例でしたが、Bさんは毎年400万円の収入があり、信用がありますね。
ーーあります。
布川:かつ、「この先もずっと稼いできそうだな」という前提条件もある。一方Aさんは、今1,000万あるけど、この先はキャッシュが無いかもしれない。
これは信用の測り方の1つで、企業でいうと、世間に出している予算に対して実績がブレすぎてない会社、それを何年も継続して事業運営している会社は、実はファイナンス的にも企業価値が高く出やすいんです。
なので、ログラスが目指している世界観は、この2つのポイントに対して非常に重要になってくる。経営管理、FP&Aと呼ばれる仕事のサポートをさせていただくことで、日本の企業価値を高めたいと思っています。
日本の国力を上げる“インフラ”を目指す
ーーログラスが目指すこれからの未来についても伺えますか?
布川:不確実性の高い時代が訪れ、予測できる未来がどんどん短期スパンになっている。よく日本は中期経営計画を作りますが、私はあまり意味がないなって思っていまして。
ーーそうなんですね。
布川:なぜなら、テクノロジーやユーザーの消費行動がものすごい速度で変わり、5年後に同じことをしている可能性ってほぼないと思うんです。
10年前、テスラがトヨタの時価総額を抜くなんて誰も予測できなかった。
ログラスのこれからの世界観は、「長く予測して、そこにひたすらコミットする」のではなく、短期スパンで予測を立て、そこに向けてPDCAを回した上で、常にその予測を修正し続ける世界を実現することだと考えています。
それを実現するためには、今までって経営企画が「えいやー」で作っていた1年計画を、なるべく現場とシームレスにコミュニケーションしながら作るのがマストかなと。やっぱり、一番情報を持っているのは現場の方ですから。
ーーそうですね。
布川:ログラスは、現在は経営企画の皆様に貢献していますが、今後はより広い【計画実務】を行う皆様にもソリューションを届けていきたい。
計画を立てること一つとっても、データを揃える作業など、付随する業務がたくさんある。それを解決していくような事業をたくさん仕込んでいきたいと思ってます。
そして、全ての企業がログラスを使っている状態を作り出すことができれば、それはもはやインフラなんですよね。
皆さんが使ってる飲み物から、オムツから、パソコンから食品に至るまで全てを企業が生み出している。「その裏には、全てログラスが入っているんだよ」という世界を作れたら、この上なく面白いなと思います。
ログラスによって、日本企業の企業価値向上がより加速され、日本全体が良くなれば、それは海外からの投資が集まることに繋がる。ある意味、日本自体の国力上昇に貢献していけるという、大きな世界を目指しています。
ーーありがとうございました。ワクワクする未来、インフラを目指して、私たちも頑張っていこうと思います。