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ビジネスモデルの方程式を立てよう!


はじめに

前回記事に続き、マイネット創業者の上原仁さんの提唱するビジネスモデル方程式の内容を深掘りしていきます。
(前回記事)ビジネスモデルを数値化のススメ。

今回は、ビジネスモデル方程式を因数分解して、体系化するところまでやってみましょう。

ビジネスモデル方程式とは。

さて、前回の記事で記載したビジネスモデルについてですが、より詳しく語っていきます。

売上 − コスト = 利益

は、既知の通りかと思いますのでこれらをぐぐっと解像度を上げます。

(新規客+既存客×継続率)×客単価 
 -{(売上×変動原価率)+(CAC×新規客)+固定費}=利益

全てのビジネスは、この方程式上で表現できます。
月次のこの方程式にビジネスを落とし込んで、数値を見てみるとビジネスの色々な問題点や注力すべき課題が見えてきます。

指標の解説

では、一つ一つの言葉を解説していきます。

継続率
チャーンレートとしても良いです。(1−継続率=チャーンレート)
既存のお客様がどれだけ、翌月も継続して利用頂けるか。97%以上だったら健康でしょう。理想値は98.5%以上といったところ。この指標が大事になる理由は、”複利”で利いてくるから。1年通算で98%^12ヶ月 ≒ 83.41% つまり、約17%は自然減しているため、それ以上に新規客数を増やす努力をしなければいけないということ。

客単価
平均(Average)の客単価。

売上
売上 = (新規客+既存客×継続率)×客単価 

変動原価率
変動原価率は、売上高に対する変動費の比率を示す指標です。これは、売上1単位あたりにかかる変動費(直接材料費、直接労務費、変動製造間接費など売上量に応じて増減する費用)が売上高に占める割合を表し、製品やサービスの売上価格から直接的に変動するコストがどれだけを占めるかを測るために使用されます。( ChatGPT 先生 )
SaaSのサービスなどは、ソフトウェア販売なので低く、卸売りや製造業は高いものですね。ビジネスの特色が出やすいポイントです。

CAC 「Customer Acquisition Cost」
顧客獲得費用。
CACとは、顧客一人を獲得するためにかかったコストのことです。顧客獲得のための費用として具体的には、広告出稿、セミナー運営費、Web制作などのマーケティング部門の施策にかかる費用、インサイドセールスや営業部門の活動経費、人件費などが含まれます。
CPA「Cost Per Acquisition」との違いは、CPAが広告や、イベント等施策毎の指標に対して、CACは事業においてかかった総費用にあたります。

固定費
地代家賃や人件費、原価でもないCACでもない費用はこちらで。

それぞれの指標を出せる社内体制にしよう。

ここまで、指標を解説してきましたが、めちゃくちゃ難しい事は無かったと思います。まずは、社内で上記に解説したモデルに乗せて、”月次”のビジネスモデル方程式を作成してみましょう。

どうでしょうか?
なんだ、そんな簡単なこと。と、思う方もいらっしゃるかもしれませんが、このような単純なことの積み上げが経営では生きてきますので、ぜひ騙されたと思ってやってみてください。

今日はここまで。
次回は、ビジネスモデル方程式の生かし方などを解説していきます。

前回の記事の記事も併せて読んでください!

前回記事
ビジネスモデルを数値化のススメ。

自己紹介

1993年岐阜県生。アフリカ途上国からの帰国子女。立教大学経済科学部卒業後、大手商社に入社。投資業務、貿易業務、子会社のマネジメントを経験。現在、スタートアップ向けの経営アドバイザリに従事。シードラウンド以降企業の経営企画・KPIマネジメントを支援しています。お気軽にdm下さい!

株式会社Logic&Company
CEO 鈴木大雪
X(Twitter):@daisetsuuu

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