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AI開発ストーリー(前編)

こんにちは。Logbii代表の松田です。

今回は、LogbiiのAIの開発ストーリーをご紹介します。

LogbiiがAIについて本格的に取り組み始めたのは、2017年頃になります。

Seagaia meeting 2017での飛び入りプレゼン

医療×AIで何かやりたいと思い、顧問の外山先生に相談したところ、宮崎のシーガイアで開催されているSeagaia meetingというイベントを紹介していただきました。

Seagaia meetingについて簡単に紹介すると、NPO法人MedXMLコンソーシアムが中心となって毎年主催されているイベントです。電子カルテやEHRの実現に向けた議論が行われてきました。近年では、千年カルテという多数の病院のデータを集めたEHRのデータ活用について議論がなされています。

2017年のSeagaia meetingで、飛び入りプレゼンの機会をいただき、「ICTとAIの活用」(プログラム下から2番目)と題してプレゼンをさせていただき、あわせて、動物などの画像をアップロードすると種類をタグづけするデモを行いました。

その時のデモは、TensorflowのチュートリアルにあったCNNを使った画像分類のモデル(ImageNetの画像学習済み)を利用し、WebアプリはAWS上にRuby on Railsで構築し、画像がアップロードされたらモデルに画像を渡して、推論結果を受け取って画面にタグを表示するという作りにしました。(この頃、FlaskやDjangoなどPythonのWebアプリ経験がなかったため、Rubyを使いました。)参加者がスマホで試せるように、画面はスマホサイズにしたと記憶しています。

結果として、宮崎大学附属病院の荒木先生の飼っているペットの猫(だったと思います)がうまくタグづけされ、興味を持っていただき、イベント後の飲み会で話をして、その後、現在も取り組んでいる共同研究を進める方向になりました。

この時に始めた共同研究の成果は、2019年2020年2021年の医療情報学会、2021年の人工知能学会2020年の東京工業大学主催のAIシンポジウムで発表してきました。昨年までの研究成果の内容は、J-GLOBALに公開されています。研究は継続しており、現在も複数の研究プロジェクトを進めています。

AIバックグラウンドのエンジニアを探す

さて、共同研究の話を取り付けたのは良かったのですが、その頃は簡単なチュートリアルなら実装できますが、理論的なところはなんとなく把握しているだけだったので、研究をするにも知識を深める必要がありました。そこで、AIバックグラウンドをもつエンジニアを探すことにしました。

色々な人に相談する中で、昔Logbiiでインターンをしていて、当時Yahooで新卒で働いていた佐藤くんから、同じくYahoo新卒の渡辺くんを紹介してもらいました。当時彼らは四ッ谷のマンションに同居しており、その後、度々お邪魔することになりました。

AI関連書籍の読書とKaggleを始める

渡辺くんからは、まず色々な本を勧められました。その中のいくつか紹介します。1つは、「深層学習 (機械学習プロフェッショナルシリーズ)」(青イルカ本)です。こちらは、本のボリュームも手頃で読みやすく、内容も面白かったので最後まで興味を持って読むことができました。その他、紹介された本はいくつかありましたが、代表的なものだと、「パターン認識と機械学習」(黄色本)も勧められて、上下を借りました。ただ、こちらは1冊のボリュームがわりとあり、上下巻ということで、きちんと全部は読めていない状況です。

また、機械学習コンペのKaggleを教えてもらいました。Kaggleを簡単に説明すると、色々な企業や団体が、機械学習やデータサイエンスで解決したい課題をコンペ形式で出題し、ワールドワイドで各国のデータサイエンティストが参加し、課題に対してスコアを競うサービスです。

まずは、Kaggleが入門向けに開いている、タイタニック号の生存者を予測するコンペを試してみました。これは、搭乗者の性別や年齢、チケットのクラスなどをもとに、誰が生き残ったかを予測するコンペです。データとしては、タイタニックの映画と同様に、女性や子供が多く生き残ったという事実があり、搭乗した男性はジェントルマンだったということが浮き上がります。そういった事実もあって、ドラマチックな映画ができたのではないでしょうか(推測)。

その後、Kaggleのコンペに参戦していくことになりますが、続きは後編に書きたいと思います。

今は、製薬企業などメーカーの研究開発を支援するLogbii Researchというサービスのリニューアルや、大学との共同研究を進めていて、一緒に開発するエンジニアやデータサイエンティストの仲間を募集しています!少しでも興味をもっていただけたら、まずはざっくばらんに、お話しましょう。

採用情報

読んでいただき、ありがとうございました。