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アイドルノススメ ~分断の時代~

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アイドル冬の時代からグループアイドルの時代、日本の音楽史の変遷の中でアイドルというものが確立されていきます。様々な視点からアイドルという事象を掘り下げます。
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#欅坂46

アイドル分断の時代 日向坂46の新曲に見る上流

アイドル分断の時代 日向坂46の新曲に見る上流

日向坂46の3枚目のシングル『こんなに好きになっちゃっていいの?』のMVが公開された。何度か繰り返し再生しながら思ったのは、これが上流の存在なのだということだった。

このnoteで繰り返しアイドルの分断について語っているが、インディーズや地下アイドルの状況について語ることは多かったが、上流について触れる事はあまり無かった。意図してたものではないが、どこかで読んだ人とコンテクストを共に出来る機会を

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アイドル運営本を読んでみた結果、マーケティングって大事だなと思った

アイドル運営本を読んでみた結果、マーケティングって大事だなと思った

『10年続くアイドル運営術~ゼロから始めた"ゆるめるモ!"の2507日~』を読みました。

ライターの大坪ケムタさんの文章は、なにせアイドルとプロレスで興味範囲がどっ被りしてるので、いつも読ませていただいております。大好きです。

ゆるめるモ!のプロデューサー田家大知さんが、割と赤裸々にここに至るまでに何が起こったのか、どういう心境だったのか、どんな試行錯誤をしたのかということを書いていて、同じく

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「総選挙なきAKB 衰退の過程か」という記事を読んで思ったこと

「総選挙なきAKB 衰退の過程か」という記事を読んで思ったこと

まずはこの記事を必読してから、読んでいただきたい。

記事内には様々な要因が内混ぜに書かれているが、どうも芯を捉えていないような気がするのだ。特に、劇場への回帰という締めくくりに関しては疑問がある。

【そもそもAKBが衰退していないと思っているのか】

記事の中で、総選挙による総投票数が増加した2013年について触れられている。前田敦子が前年に卒業、指原莉乃がこの年、初めての1位を取った年なのだ

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ROCK IN JAPAN FESTIVALとモーニング娘。に見るアイドル文化に対する変容

ROCK IN JAPAN FESTIVALとモーニング娘。に見るアイドル文化に対する変容

これはそもそも、ハロプロというものがアイドルなのかどうかという話に始まる。複数人の女の子グループで、テレビの企画から生まれて、という直近ではおニャン子クラブ的な成り立ちが故にアイドルとしてメディア含めて扱ってきただけの話で、彼女達が受けたのはロックボーカリストオーディションだったのを忘れてはいないだろうか。

いや、確かにもうメンバーは15期にもなったし、ロックボーカリストになろうとして入ってくる

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アイドルが売れるためには 〜フィジカルとは身体言語である

アイドルが売れるためには 〜フィジカルとは身体言語である

前回の記事で、売れてるアイドルには理由がある、という話をした。今回はその中の1つ、【フィジカルを鍛えている】という話をしていこう。

黙って立っているだけでも分かる可愛さなら黙ってたって売れる。原宿の1つも歩けば声をかけられるだろう。だが、そうじゃないから、売れないのだ。フィジカルについて触れたのは大きく分けて2つの理由がある。

1.自分の体で表現をすることが出来るか

多くのアイドルがまずここ

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