見出し画像

暦のお話と四大元素のワーク|裏の畑Body work部

月に一度のシュタイナーの絵の教室「裏の畑」の後半の部で、Body work講座を担当しています。前半の部の絵の教室はこちら↓


3月15日。

来月から十牛図をテーマとした新しいクールに入りますが、その前にこの一年間のテーマ「暦と季節」についておさらいをしてみました。普段わたしたちは当たり前にカレンダーを共有してともに社会を営んでいますが、それってよくよく考えたらとても凄いことなのです。

いつもこの講座で引用させてもらっている松村潔氏の十牛図の本の中に、「暦とは時間の家である」という一節があります。時間という本来目に見えないものも暦という家の中に入れてあげると人と共有できる形になり、そこに意味や意図を注ぎ込むことができるのです。

2022年3月15日、といえば言語が違えど同じ時間に認識を寄せることができるし、例えば2021年8月1日は何していましたか?と言われれば、その当時の記憶、つまり過去の時間を共有することさえできます。これってグレゴリオ暦の凄いところで、グローバリズムの押し進める大きな力となったと言っても間違いないでしょう。

ただ、2020年フランスから帰国し2週間の自宅待機中、自然の中を散歩している際に思ったのです。大きな欅の木を見上げながら、「今まではグレゴリオ暦という一つのお家をみんなで共有していたけれど、これからは自分にあったお家にもそれぞれが住んでもいい時代になるのではないだろうか?」と。

わたしの二十四節気研究はこのときがはじまりでした。


また、季節はこの四大元素の現れであるということで、この日はちょっと春分を先取りした四大元素のワークをやってみました。古代ギリシャの哲学では、この世界は火・空気(風)・水・土の四つの元素から成り立っているとされ、のちに科学や医療などにも影響を与えました。シュタイナー教育でもよく使われますね。西洋思想に則って春分の日を一年の始まりとして捉えた場合(東洋では立春が始まり)、春分はここから始まる新しい一年を形づくる四大元素が再構成される節目です。

画像1

しかし、毎年まったく新しい春分がやってくるわけではありません。昨年一年のエッセンスを引き継ぎつつ、新しい春分のエネルギーをつくっていくのです。ただ春分点は記憶を失いやすいポイントと言われますから、きちんと一年をふり返り昨年一年間に紡いだエッセンスをつかんでおくことが大切です。先月のBody work講座はそんな時間になりました。

この日は天気が良かったのでお外へ出てワーク。新しい春を迎えようとする自分の体の中にどんな四大元素の力が働いているのかを感じてみました。こういうワークは自然の力を借りた方がしっくり来ますね。太陽が気持ち良い。

画像2

画像3

戻ってきてからはそれぞれの感想をシェアしつつ、季節や暦の豊かさを語る良い時間になりました。この日のことをまた秋分にふり返る予定です。秋分は収穫という結果を受けとり始める時期。春分では新しく生まれようとする四大元素を朧げにつかんでいるような状態ですが、秋分になるとその答えがわかってくるはずです。半年後に開封するタイムカプセル。とても楽しみです。

生きていく場、暮らしの場、すべてがアトリエになりますように。いただいたサポートはアトリエ運営費として大事に活用させていただきます!