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何気なさすぎて忘れそうな出来事を記録しておく

忘れたくない記憶は記録しておこう。

最近撮影で出会った方と、お互いが経験した海外でのエピソードを話していたとき、こんなことを言われました。

今の話って、何か記録に残してる?え、残してないの?もったいない!今は記憶があるからいいけど、絶対忘れるよ。日常の何気ない一コマも、後から振り返るともう二度とない経験になるんだから、今のうちに何かに書いておいた方がいいよ。

それもそうだなと思い、とりあえずここでは二つの髪型にまつわるエピソードを残しておこうと思います。

あなたの行ってる美容院教えてください@大連

初めて中国に留学した2006年。

近くのスーパー「新玛特」からの帰り道、通っていた大学がある裏通りを歩いていると、さっきすれ違ったオーバーオールを着た女の子が戻ってきて話しかけてきました。

当時まだ中国語がそこまで話せなかったわたしでも、彼女が何を言っているのかはすぐにわかりました。

「その髪型とカラー、いいね!どこの美容院でやってもらったの?何て注文したらそんなふうにしてもらえるの?」


後頭部が変ですよ@北京

時は経ち、2017年。

北京のオフィス街で働いていたわたしは、東京と同じくらい混んでいる(と私は思っている)地下鉄一号線に乗って毎日会社に向かっていました。国貿駅で降りた時、後ろから見ず知らずの同年代の女性に肩をトントン、と叩かれました。

何かの勧誘?と思いながら警戒心満々で振り返ると、その女性はこう言いました。

「你好!ねぇねぇ、髪の毛のここ(後頭部を指して)ぐちゃぐちゃになってるよ。後で鏡見てやり直した方がいいと思う。」


二つの出来事のその後

大連で「どこの美容院でやってもらったの」と聞かれた話、一時帰国したときに当時通っていた美容院の担当者に話すと、とても喜んでいました。人って直接その人から褒められるより、間接的に他の誰かが褒めてくれていたことを知る方が喜び倍増したりするものですよね。(それ以降しばらくは、美容院行くたびにその話題がでました。)


北京で話しかけてくれた女性においては、それをわたしに教えてくれたところで自分にとっては何の得もないのに、なぜ教えてくれたんだろうと思っていました。

わたし的結論は、きっと相当ひどかったんだろう。当時のわたしは営業で、スーツこそ着ていないものの、オフィスカジュアルにヒールのパンプスという割とちゃんとしたOLっぽい格好をしていました。

きっと相当似つかわしくない後頭部だったんだろうな・・・。

誤解がないように一応補足しておきますが、もちろん後頭部がぐちゃぐちゃだったわけではありません。日本ではおなじみの、一つ結びで後頭部をふんわりボリュームを出す方法=結んだ後指でちょっとずつ髪をつまみ出してちょっとくずしてふわっと感を出すやつ。を実践していただけなのです。

でもね、こうして注意してくれた女性に「これはね、ゆるふわと言ってわざとしてるのだよ!日本では普通なのだよ!」とか言うのも何なので、そこは「ありがとう。」とだけ言っておきました。

「どういたしまして!」と言いながら歩いて行った女性の髪型は、もちろんきっちり優等生系ポニーテールでした。


今週の「ひろしまほんと」


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