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自分のどまんなかで生きる。海と山に囲まれた小さなオルタナティブスクール【ヒミツキチ森学園】

東京から電車で1時間。逗子駅で降り、そこからバスに揺られること10分。静かな住宅街の中に、1軒の古民家があります。そこは、2020年4月に開校したオルタナティブスクール「ヒミツキチ森学園」。

そこで働くスタッフの方にお願いして、先日スクールの見学をさせてもらいました。

ヒミツキチ森学園の外観

玄関に近づくと、右手のガラス窓から手を振る子どもたちの様子が見えました。もちろん私とは初対面。突然の訪問者にも子どもたちはみんな親切で、中に入ってからはスクール内の案内までしてくれました。

今、必要なことを考え、サークルになって対話する

朝は掃除からスタートし、それが終わると「サークルタイム」が始まります。子どもたちは円になるように椅子に座り、先生の話に耳を傾けます。

サークルタイムの様子

※ちなみに掲示してあるのは、スタッフの方のイメージと真逆のキーワードを書いた書初めです(笑)

この日は翌々日に見にいく歌舞伎についての紹介があり、それぞれが感じたことや楽しみなことをシェアする時間をとっていました。

サークルタイムは、その日そのときの状況によって内容が変化します。大切なのは、スタッフも子どもも一緒になってみんなの顔が見えるように座ること。

何かを決めるときにみんなの意見を「きく」場であり、自分の想いを「おく」場でもある。置きたくないときは、置きたくない気持ちも大切にする。

自分の学びを、自分のペースと自分の場所で

次は、「ブロックアワー」の時間。ことばや数について、それぞれが自分の進度に合わせて学習を進めます。

ブロックアワーの様子

驚いたのは、学習が始まるまでのスムーズさ。誰かが何かを指示したわけでもないのに、子どもたちは自分の学習教材を用意し、自分が集中しやすい場所を選び、自分の学習を始めていました。

何をすれば良いのかわからず困っている子や、学習に取り組まずに別のことをしている子は1人もいなかったのです。

一体、なぜなのか。

実は、子ども一人ひとりが自分の学習計画用のファイルを持っていて、そこに自分がどんな内容をいつやるのか、計画を立てているのです。それだけではなく、計画通りに進めなかったときは「なぜ上手くできなかったのか?」、計画通りに進められたときは「なぜ上手くできたのか?」を丁寧に振り返っています。

それを繰り返すことで、自分がどんな内容をどんな方法で学べばいいのかがわかっていきます。ここに、それぞれが自立して学習に取り組めるようになるヒントが隠されていたのでした。

縁側から外を向いて学ぶ子も

大切なことを大切にできる、「人」と「環境」


ヒミツキチ森学園のビジョンは、「自分のどまんなかを生きる」こと。

大切にしているのは3つの柱。

・「生きる力」を育む
・「学び方」を学ぶ
・  自分を知る
ヒミツキチ森学園HPより

スクールの中を見渡すと、ヒミツキチ森学園が大切にしていることがなんとなく見えてくるようでした。

そんなヒミツキチ森学園を運営しているのはどんな方たちなのでしょうか。中心となってスクールを運営しているスタッフは3名。

この日にお会いできたのは、みっちゃんとあおさんのお2人でしたが、少しお話しただけでもスタッフの関係が良いことが伝わってきました。

毎年それぞれの「取り説」を紹介しあってお互いのことを知ったり、思いっきり遊んだり、一緒に美味しいものを食べに行ったりもするそう。職場の同僚という枠を越えて、人と人としての関係を築いていっているような感じがしました。

そんなスタッフの方の価値観やエネルギーが、このスクールに通う子どもたちや関係する保護者、サポートする方々にも伝わっているのではないかなと思います。

スタッフの方の書き初め


今回は半日の訪問でしたが、短い滞在時間の中でもヒミツキチ森学園の魅力がたくさん伝わってきました。たっぷり説明の時間を取ってくださったスタッフの方、ありがとうございます。


ヒミツキチ森学園について詳しく知りたい方は、こちらのホームページをご覧ください。


教育関係者としてヒミツキチ森学園をもっと知りたい方は、こちらもぜひ。


最後までお読みいただきありがとうございます(*´-`) また覗きに来てください。