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以前参加した「複雑性PTSD」をテーマにした、「こころとからだ・光の花クリニック8周年記念講演会&シンポジウム」の感想です。


今年も参加させていただきました。私にとってとても貴重な時間となりました。何人かの登壇者の方がおっしゃっていたことが、私の中で混ざって残っています。

広い意味でのトラウマが、日本の戦争体験と戦後の社会生活の中で、目に見える暴力、命令や支配性、監視、束縛、管理などによって、家族関係や地域社会、会社組織、支援者と当事者の関係、行政と市民の関係など色々な所で生じてきており、程度の差こそあれ、そのコントロール性という価値観に誰もが身を置いてきたということを改めて感じました。

加害者もかつては被害者であるということや、家族関係や地域社会関係の中で生じたトラウマを口に出すことができないと、頭痛や吐き気、そして幻覚や妄想という症状へ行きつくという話も印象に残りました。

複雑性PTSDにおいては、私はここにいない感覚、リラックスがわからない感覚、深呼吸がうまくできない感覚があったり、不安な状態で安定しようとする傾向があるということや、「無条件に自分を愛し信頼できないと、自分を責めたくなる、他人を責めたくなる、衝動性が高くなる、全能感、霊的能力などの5つの罠に陥りやすくなる。」という話も印象に残っています。

そして、「オープンダイアローグが、究極のトラウマの再発予防のための地域共同体システム」という言葉も印象に残っています。

私がかかわっているソーシャルワークのケースにおいても、ポリヴェーガル理論の「敵対・混乱モード」をベースに関係性を考えるとしっくりくると思ったり、自分はいったい今までどんなトラウマを受けて、どんなコントール性を帯びて生きてきたのかを見つめなおさないとうまく自分が説明できないと思いました。

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