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SDGs時代の問題解決アプローチ1

問題解決で新しい発想が欲しい人・組織向け
資源・お金がある人・組織は、通常のベストプラクティスで解決
資源・お金がない人・組織は、このアプローチで!!


定義

 Positive Deviance ポジティブデビアンス(以下、PD)とは、社会学や健康管理などの分野で使用される概念で、問題や課題のある集団の中に、既存の慣習やルールに逆行した行動をとり、好結果を得ている人たちが存在するという方法論です。

 例えば、同じ地域で同じ生活環境にいる人たちの中で、子供たちの栄養状態が低下している問題がある場合に、既存の常識に反する栄養状態の良い子供を持つ家族がいる場合があります。その家族が実践している独自の方法を他の家族に共有することで、問題解決につなげていくという方法論をとります。

 この方法は、既存の枠組みにとらわれず、創造的な問題解決を行うことができる点で最近注目されています。また、PDによって見つかった成功事例は、従来のトップダウン的なアプローチよりも現場や地域に根差したものであるため、持続性が高いというメリットもあります。

ベストプラクティスとの違い

ハーバード・ケネディ・スクールでリーダーシップ論の教鞭をとり、「最も影響を受けた授業」に選ばれ続け、IBM、マイクロソフト、マッキンゼー、世界銀行などのアドバイザーも務めるロナルド・ハイフェッツ。彼は、既存の方法で解決できる問題のことを「技術的問題」(technical problem)、既存の方法で一般的に解決ができない複雑で困難な問題のことを「適応課題」(adaptive challenge)と定義しました。

 ベストプラクティスは、「技術的問題アプローチ」である。例えば、上記の子供たちの栄養状態が低下している地域に、「お金」で解決することは「技術的問題アプローチ」。 一方、悪条件の中で、良い逸脱者を見つけて「適応課題アプローチ」として解決するのがPDである。

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