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日本の先を行く韓国コスメ。日韓の秋冬アイメイクはこれからどうなる?【2022年5月1号】

こんにちは、LIPS編集部です。LIPSユーザーの美容事情や、ビューティートレンドをピックアップする『LIPS labo』。今回は、これまでも大きなトレンドを生み出してきた韓国コスメの中から、アイメイクについて日本のアイテムと比較。日韓のアイメイクにおけるカラーや質感の違いに加え、締め色の使い方などどんなアイメイクが好まれるのかを分析しました。これから先の新たなトレンドに欠かせない韓国のアイメイク事情を再度深掘りし、これから新たに生まれるであろうアイメイクトレンドの芽を調査します。

1、大きなトレンドを創り出す、韓国コスメ。
 なぜ韓国コスメはバズを次々に生み出すのか? 

「急速なSNSの進化にマッチ。韓国コスメの勝利の法則とは?」
LIPS labo【2021年10月1号】より引用

現在、デパコス、プチプラに並ぶカテゴリーとなった韓国コスメ。これまで(日本国内での化粧品)輸入国では、フランス、アメリカ、タイが上位を占めていますが、近年、中国、韓国、ベトナムなどアジア地域の伸びが顕著に。特に韓国からの輸入が近年、大きく伸び、2020年は米国、タイを抜いて2位となりました。

(引用:JCiA 日本化粧品工業連合会,化粧品統計,化粧品の輸出入 https://www.jcia.org/user/statistics/trade)

ではなぜ、そこまで韓国コスメは市民権を得たのか。

やはり背景としては、SNSの躍進による発信数の増加、そして2018年にECサイト「Qoo10」が日本向けにローンチし、手軽に韓国コスメがそれほど高くない価格で手に入り、これまで以上に身近な存在になったことが挙げられます。
さらに、韓国コスメがここまで日本で浸透し、バズった要因は以下3つが考えられます。

①低価格なのに高品質でハイコスパ
②パッケージがかわいいのに、テクスチャーや質感のバリエーションが多く、実用性が高い
③K-POPアイドルなどを起用。加えてデジタルマーケティングでの戦略


もはやこの近年、LIPSのベストコスメでもランクインを果たしてきた韓国コスメは、コスメトレンドを語る上では欠かせない存在です。

2、【日韓アイメイク分析①】カラーの違いについて 

日本でも4タイプのパーソナルカラーは浸透しつつあるが、
韓国ではさらに4タイプに"トーン"を掛け合わせた診断がメジャー。

最近ではアイシャドウを自身のパーソナルカラーに合わせてコスメを選ぶ人が増えていますが、日本コスメに比べて韓国コスメはパーソナルカラーが細分化されています。

日本では大きく分けて「イエローベース春・秋」と「ブルーベース夏・冬」の4つになりますが、

韓国では、
・Spring(イエベ春)-Light/Bright/Vivid
・Summer(ブルベ夏)-Light/Bright/Mute
・Autumn(イエベ秋)-Mute/Strong/Deep
・Winter(ブルベ冬)-Deep/Clear/Vivid

と、トーンでさらに細分化し、紹介するインフルエンサーが人気を得ています。
細かくタイプを分ける韓国だからこそ、配色が多いパレットが好まれる傾向にあります。

近年、韓国で注目されているカラーパレットもやはり、多色パレットが多い。

中でも、韓国で人気のカラーパレットも二分される傾向に。

①明度の高い白みのあるカラー
②彩度の低いミュートトーンカラー

が、その例。韓国で人気を博し、SNSを通じて日本でも注目を集めています。いずれも肌になじむカラーで、目元のくすみ感を払拭してくれるのがポイント。さらにその上からグリッターやラメで重ねて楽しむというのも人気のようです。

一方で、アイラインに関してはカラーに対する考えが異なる模様。

日本ではカラーアイライナーも流行していますが、韓国では基本的にブラック・ブラウン系を使うのがスタンダード。ただ、微妙なカラーのニュアンスにはこだわりが見られ、同じブラウンといっても、濃さやトーン別に、複数のブラウンが展開されているのが、さすが韓国!というところでしょうか。

3、【日韓アイメイク分析②】質感の違いについて

韓国多色パレットの先駆け的存在で「LIPS ベストコスメ 2021 殿堂入り」も果たす、大人気のアイシャドウパレット。

先述してアイシャドウのカラーの違いについて紹介しましたが、質感も日韓では大きく異なります。

韓国の主にプチプラブランドでは、「グリッター」「シマー」「マット」の3種類に分類されることが多くなっています。

同じラメですが、グリッターとシマーではラメの大きさと含有量が異なり、そこが日本の質感と異なるポイントです。

3-1、グリッターについて

グリッターは、かなり大粒のキラキラとしたラメのことで韓国のアイシャドウパレットには欠かせず、キラキラと華やかなものから、比較的大人でも塗りやすい落ち着いた輝きのものなど幅広く、4色パレットだと1色、9~10色パレットだと2色が必ずセットされている定番のもの。

K-POPアイドルのメイクでも使用されることが多く、日本でも彼女たちに憧れる若い世代で人気です。

3-2、シマーについて

シマーは、細かいラメがたくさん含まれており、グリッターよりも落ち着いた印象になります。

これまで日本では、繊細なラメやパール感のある質感が多く見られましたが、このグリッターとシマーという考え方がここ2年ほどで定着。ラメメイクの認知度が変化して、グリッターやシマーなど、ラメ粒の大きさの違いを楽しむようなメイクが流行っています。

3-3、マットについて

韓国で主流の質感であるマット。これは発色重視でラメが入っていないものを言い、以前はなかなか日本のアイシャドウパレットでは見られない質感でしたが、韓国コスメブームで日本でも定着したように感じます。
 

さらに、日本では、リキッドやムース、練り状だったりと、形状が異なるアイシャドウが幅広く展開されていますが、韓国では、パウダーアイシャドウが人気で、質感の異なるパウダーで違いを出し、カラーを楽しむことが主流になりました。

4、【日韓アイメイク分析③】陰影の違いについて

韓国ではブラシで作る陰影メイクが人気。日本ほど色で遊ぶということはない印象。

韓国メイクでよくされる手法として、陰影メイクがありますが、複数のカラーをブラシで重ねていくことで、自然と深みのある色になり印象的な目元を作る手法です。

締め色アイシャドウという概念があまりないらしく、ブラックやブラウンのアイライナーが締め色の役目を果たしているよう。

また、日韓の大きな違いなのが、日本コスメでは当たり前にパレットについているチップや専用のブラシ。韓国パレットにはついていないことがほとんどです。

韓国ではアイシャドウをブラシで重ねて陰影を作っていくのが定番で、チップだとどうしても色がつきすぎてしまい、韓国で求められる陰影がチップでは作りにくいためだと思われます。

日本と異なり韓国ではブラシの使用率が高く、プチプラから高級ラインまで幅広いブラシ専用のブランドがあるほどです。
韓国メイクでは、色をブレンディングして陰影を作ることが主流なため、ブラシにもこだわりが広がったのではないでしょうか。

日韓で涙袋メイクは共通して人気に。ただし日本では専用アイテムが発売されているが、
韓国ではアイシャドウやコンシーラーを使用して作り出すのが主流のよう。

さらに涙袋のメイクが若い世代を中心に欠かせませんが、実は日韓問わず作り方は同じ。リキッドアイシャドウやシマーなアイシャドウ、グリッターで目頭~黒目の下あたりまで塗り、目尻の三角ゾーンと黒目の下あたりに涙袋の陰影をのせて完成です。

5、日韓の差異から見る、これからのアイメイクの行方

カラーや、質感、陰影の作り方など、細かく分析していくと韓国コスメと日本コスメには大きな違いがあることがわかりました。

K-POPの盛り上がりや、SNSでより身近にリアルタイムで情報が入ってくるようになったことで、韓国コスメのトレンドは日本においても欠かせない存在と言えます。

韓国トレンドを追随するように、今後は日本でも細分化されたパーソナルカラーに合わせたカラー選びが浸透してくる可能性があります。2022年春の韓国コスメは白みのあるカラーが多く見られましたが、最近ではいきいきとしたカラーが人気になっており、秋冬はビビットやディープなカラーが増えてくるのではないでしょうか。

また、ラメ系のアイシャドウはこれからも幅が広がっていきそうです。今はまだ少ないマットカラーベースのグリッターなども韓国で発売され、同じようなアイテムが今後増えてくるのではないでしょうか。

取材協力/髙丘 美沙紀

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