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『15年交際していると話すと、いつも「ありえない」と言われます』


#多様性を考える

『付き合ってから何年で結婚するのが適齢期?』

『あと少なくとも1年くらいは付き合ってから結婚したい』

『もう付き合って2年だし、そろそろ結婚も考えたい』

『結婚を前提にお付き合いしたい』


交際から結婚に至るプロセスで、1度は耳にする、または1度は口にしたことがあるフレーズかもしれません。

私もこれまで、結婚適齢期や交際してから結婚までの段階、お付き合いや結婚観についての話を何度交わしてきたかわかりません。


実際、私自身、交際から結婚までのプロセス、はたまた離婚も経験したことがあります。


交際から結婚~離婚まで、約6年半。
これまでの人生から考えてみると、それはそれは長い年月のようにも感じます。


私は現在も交際している相手がいますが、前回のことを踏まえると、最低3年は付き合いたい、いや年齢を考えるとそんな悠長なことも言ってられない、など、自分で考える時もあれば、友人などまわりに言われることもあります。


最近、そんな私の既成概念を壊すようなエピソードがありましたので、是非皆さんにも共有させてください。



日本で暮らす台湾人のカップル


数か月前、お仕事を通して知り合ったのが台湾人女性のSさん。

Sさんは7年前に、当時から交際していた台湾人男性と一緒に来日し、以来ずっと日本で、彼と同棲生活を送っているそうです。


Sさんは現在34歳、日本で働きながら生活をしているそうで、日本語はペラペラ。とても物腰柔らかで、素敵な方です。


Sさんと何度目かにお会いした時に、交際相手である台湾人男性・Cさんを紹介してくださいました。


Cさんは、Sさんの4つ年上の38歳。IT関係の会社に勤めているそうです。

Sさんもまた爽やかで気配り上手な素敵な男性で、お似合いの、素敵なお二人だなと感じました。


2人の馴れ初め

話をしていくうちに、段々とプライベートな話になり、お二人の馴れ初めを聞くことになりました。


私『お二人はどんなきっかけで出会われたのですか?』

Sさん『Cさんは、私のアルバイト先の先輩でした』

私『いつ頃出会われたのですか?』


Sさん『私が高校を卒業して、すぐに働き始めたアルバイト先で知り合ったので、私が1819歳くらいの時ですね』


私『へえ~、ずいぶん前から交際しているのですね』


S『そうですね、もう15年になります』


・・・・

(心の声)『15年!!!めちゃめちゃ長い!!!!』


続けてSさんは言いました。



『日本人に15年付き合っていると話すと、いつも「ありえない」「信じられない」と驚かれます。でも、これは台湾では普通のことなんです。10年以上付き合っている人がとても多いです。

日本では、普通付き合って2年くらいで結婚しますよね。台湾でも、そういう場合もありますけど、15年付き合っていても、全然おかしなことじゃないですよ』


彼も隣で、うんうんと頷いていました。


日本であれば、最近では晩婚化や生涯未婚率の上昇などあれど、やはり彼らのような30代半ば~後半であれば、まだ結婚しないの?という感じる方が圧倒的に多いのではないかと思います。


私自身、2人は結婚しないと決めているカップルなのかな?とも考えてしまいました。


私はSさんに『じゃあ、2年くらいで結婚というのは、割と早いように思いますか?』と聞いてみました。


Sさんは『1年とか2年で結婚するのも全然早すぎるとは思わないですけど、10年以上交際してもまだ結婚しない、そういうのも普通かなと思います』と答えました。


社会が生み出す『結婚観』


SさんとCさんの台湾人カップルとの出会いを通じて、結婚観や恋愛観とはまさに、個人ではなく社会が生み出す価値観であると思いました。


台湾人にしても考え方は様々で、出会ってすぐに結婚したいと思う方もいるのかもしれませんし、台湾の方がみんなこう!というわけでは決してないと思います。


もしかしたら、『九州と同じ面積』の台湾であるが故に、コミュニティが狭く、そこまでポンポン相手を替えられないというのもあるのかもしれません。もしくは純愛が良しとされている文化があるのかもしれません。(私の想像の域を超えずわかりませんが・・・。)


結婚を前提とした交際相手を探す出会い系(マッチング)アプリや、それこそ気軽にマッチングして遊びに出かけたり、なんていうことが当たり前になっている日本。

交際して1~2年くらいで結婚する割合が高い、20代後半~30代前半では結婚していたい、などなど、日本社会が生み出す『結婚観』が当たり前のようになっていると感じます。

どこで暮らしていても、その国や地域の文化、風習や価値観は自分に直接的、または間接的に関わってきます。


例えば、こんなエピソードを聞いても、日本で暮らしている以上、今から10年以上交際したとして、その過程で色んな人に結婚はまだ?とか聞かれるのでしょうし、『例えば台湾ではね~』と話しても『それは台湾だからでしょ』と一蹴されそうです。

それでも、独身30代女性・交際相手ありの自分としては、そんな『当たり前』もあるんだな~と、少し心が軽くなったような気がしたのでした。


結論、世界は広い!(笑)


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