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ゲストハウス「ひととまる」宿泊記

noteを知ったきっかけ

初めて読んだnoteは兵庫県豊岡市竹野海岸の近くで「ひととまる」と言うゲストハウスを営む店主さんのnoteでした。

ご家族で豊岡市竹野町に移り住み、ゲストハウスを始められた方で、その運営についての試行錯誤の様子や日々の思いを理と利と情、併せ持って表された文章に強く惹かれたのでした。

店主さん自身の言葉で語られる取り組みに関心を抱き、その語りの中にある「されていること」をもっと知りたくなりました。

「ひととまる」に泊まってみたい。

「ひととまる」に宿泊し、同じく ひらがな で表記される本棚とbarスペース「のほほん」のやわらかい空間を感じたいと思いました。

しかしその後、家庭や仕事と体調の変化、それに今に至る世の中の状況の変化が加わり、旅どころではなく、三年ほどの時が経ってしまったのですが、昨年の秋、ようやく「ひととまる」に泊まることができました。

コバルトブルーの海。
少し波の荒い日でした。

日本海を眺めて

海岸沿いの駐車場に車をとめ、チェックインまでの間、一眼レフを携えて自転車でぐるっとまちをポタリングしました。
実際は、ほとんどの時間をほぼほぼただただぼーっと海を眺めて過ごしていました。
その時間は、ぼくにとってその時期、本当にほんとうに必要でだいじな時間だったと今でも思っています。

時々、裸足で砂浜へ

チェックイン と 店主さんのファ(ーストインプレ)ッション

予約した時間になったので、宿に向かいチェックインしました。

宿を出て左にはすぐ海がみえます
まちになじむ焼き杉板の黒い壁です
ここだけ切り取ると”まちcafe”風。
まどに書かれた白い文字もすてき。
(しまってます中に撮影)

ドアを開け店主さんをお見かけした瞬間、ゆるふわファッションとメッシュの明るい髪が似合っている方だなあと思いました。部屋の案内で階段を先にのぼる店主さんのラフなパンツの裾からカラフルなライン(靴下)が見え隠れしておしゃれさん確定となりました。

部屋 しろいか

世の中の状況からのご判断で、ドミトリー(相部屋)ではなかったこともあり、一人にはじゅうぶんな広さ。
シンプルさがまた良く、とても落ち着くお部屋でした。
部屋名:しろいか。
竹野の春から夏と言えばしろいかが美味しい季節だそうです。

流木キーホルダー(しろいか)on 錫皿(たぶん)

入浴は竹野温泉へ

お宿内にもお風呂はありましたが、宿の近くの温泉施設、北前館を利用しました。ぼくが利用したタイミングは貸し切りのように空いていて、海を眺めながらゆったりと湯につかることができました。

竹野温泉「誕生の湯」
海を眺めながら湯ったりと。

夕食

食事をお願いした場合、1階のBARカウンターでいただきます。

ご飯も味噌汁も美味しい!
ご飯おかわりいただきました。
普段の夕食ならこれだけでも
充分なボリュームなんですが、
今回、用意していただいたのはお刺身定食。
旬の魚介類がいただけます。
ウマヅラハギ、目をみて!も新鮮さが伝わります。
旬の肝は初めていただきました。
これはなんだっけ?

魚介類のほとんどは宿の近くの漁協で仕入れておられるそうです。
どーんと盛られていたウマヅラハギ。
道中聴いていたラジオで、関西特有の呼び方がSNSで話題とのネットニュースを取り上げていました。それだけ旬なのですね。肝が美味しい時期だそうです。新鮮な旬のものを食べるしあわせ。初めて食べましたが臭みもない濃厚な肝、
こりゃ美味いわ。

美味しい夕食をカウンターで堪能している間、店主さんがお客さんと親しげに話されている内容に耳を傾けていますと、冬の海の様子を話されていました。
ぼくの脳内の風景色は白からグレー。激しい波の音とともにそれっぽい演歌の旋律。
厳しくも四季ありて日本なり。

本のある場所「のほほん」

本棚なんですがグローバルな旅やアート要素満載。
好き、本、ひと、であい。ご縁。
自分の居心地の良い居場所や 
過ごし方を探してみたり。
ぼくは最終的に奥の黒いソファにて読書、
時々高い天井をぼーっと見あげる。
に落ち着きました。
ソファから、ぼーっとの景色

読んだ本(内容はあまり覚えてないが、思ったこと書き)

「がさつ力」千原せいじ著

案外自分はビジネスがさつ。

正直、大きな音や声をともなう、がさつな印象のヒトは苦手だ。
「がさつ力」なんて、がさつ部分を分けて考えらえるヒトは案外ガサツ度高いヒトではないんだろう。がさつ力が生み出す、息のしやすさと行動により開かれていくもののチカラは至極ナットク。
ガサツを活かして何をしているか、、がそのヒトの魅力になるかも…な。
自分はどうだろう。厄介なガサツな繊細ビトじゃないように気をつけたい。

「ほんのちょっと当事者」 青山ゆみこ著

「わけた上で、自分事」

誰もが当事者になりえる。
誰もが何かしらの当事者でもある。
そして誰もが今もほんのちょっと関係することなんだ。
誰もがほんのちょっと今、周りにいるかも知れない、当事者に考えをめぐらし想像してみてはどうだろう。

と言う本だった。たぶん。

福祉用語での当事者は起きている社会問題に関係する人をさしますが、
例えば障がい者福祉に携わる者の多くが狭義に障がいを抱えた人本人と捉えている。
おいちょっとキミ。「ほんのちょっと当事者」を読もう。

元の持ち主によるものか鉛筆で線が引かれていた部分があり、メモしておいた。

とりあえず、治る・治らないは「保留」にして、「折り合い」をつけていくしかない。ほかの誰とも共有できないこの音は、まぎれもないわたしの一部なのだから。

ほんのちょっと当事者 
「聞こえる」と「聞こえない」のあいだ

ぼくの治らないと告げられたポンコツな体内のポンプについても、おなじように思っている。

夜の散歩 と 灯り

一本道を南にのんびり歩いて10分ほど、竹野交差点そばのコンビニにアルコール飲料を買いに夜散歩。
帰りに1缶飲みのみ歩く。

「御用地館」
通りをともす灯り
灯りはこころのやすらぎをうむ。
宿のおとなりさん「なごみてぇ」さんの灯す△は
「なごみの灯り」だそうです。

本好きの店主さん

夜の散歩から戻ると店主さんは玄関近くのソファで足を伸ばし本を読まれていました。
本当に本がお好きな方なんだなぁ。店主さんセレクトの本から感じられる興味、関心の広さ。書かれる文章から感じるヒューマニエンス(NHKの番組造語)を追究するような見識の広さ、リフレクションも含めた思考の深さ。ぼくも同じように本と親しめば…。
いやいや、
それに加えて行動→実践→経験と人との交流、信頼し合えるパートナーと共にはぐくみ癒しの存在でもあるお子さんたち。
素敵な店主の素敵なお宿、ココにあり。

おやすみなさい。

本棚の本を寝床に持ち込んで良いとのことでしたので一冊お借りし、しろいかの部屋へ。鮮魚店「ぶりぜん」で買っておいたちくわを噛みかみ、コンビニで買ったチューハイを飲んで、ふぁ~。歯も磨いて、トイレに行って、あらぁこの部屋、Bookライトもある、、さて…

朝を迎えました。

朝の一冊。

完全にジャケ買いならぬ表紙絵読み。
no shiba,no life.

宿1階の探検

はしまきとの出会いと感動を書いた少年の感想文
壁にこてんぱん。
撮りかた失敗。手前に動物たちが集っていました。
カードに書かれておられるように(以前働いておられた)ヘルパーさんの作品だそうです。
「ここに入るものを 探してみて下さい」
店主さん、医療・保健・福祉にも
関心を持たれておられるとは。
「当事者研究の研究」もあり。
見切れてますが
左に畳の座敷
&返すには重そうなちゃぶ台があります。
あちらこちらのドライな植物たち、good!
店主さんのコメントがぜんぶ、!So good!
かいとさん、
自由に使うには私の背丈が足りません。

朝食

干物定食です。
今朝もふっくらご飯が美味い!具沢山の味噌汁も。
本日の干物。なんでしたっけ?
ハタハタ??
とにかく美味しいやつ。
竹野産のあかもく。
美容と健康のスーパーフード、海藻ですね。
ねばねば食が好きなので、市内のみやげ屋で買って
家で調理しても同じような食感には
ならんのでした。なんでやろ。

チェックアウト

なごみの灯り。
ひととまるの文字が入っていますね。

玄関側から店主さんとBarカウンターの写真を撮らせていただき、気になっていた△、なごみの灯りについても説明をいただいた後に、チェックアウトしました。

店主さん、
ひとりで静かに過ごす時間を
尊重してくださりありがとうございました。

次はそうだなぁ

本当は本を寄贈したかったのですが、とにかく宿泊代をお支払いしたかったので次回は正規の宿泊代+本寄贈でお願いできないか相談したいなあ。
あと本棚に檸檬爆弾のように我が書斎に並ぶ岡本太郎フィギュアをこっそり追加で並べて店を出て行ったらどうだろうかと思ったり、、は冗談です。

また、泊まりに来ます。
イカが旬の初夏かなあ。カウンターでお酒も飲みたいです。
お酒を飲みながらだったら、も少し社交的に店主さんや他のお客さんとお話できるかもと思っています。

だいかい文庫 @ひととまる