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スリランカの子供達に囲まれた話。

もう6-7年前のお話。

スリランカ出張で中心都市コロンボのホテルに滞在していた私。その日は朝から商談相手がホテルに来てくるはずが、遅れるとの連絡。それも2時間遅れる…ということは4時間くらいは来ないなと。

ホテルの部屋で仕事をしているのもなんだかな…という気分になり、ホテルタクシーに「近場でどこか連れて行ってくれないかな」とお願いして市内観光に連れて行ってもらいました。

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運転手さんが巡ってくれた幾つかの市内観光名所の中で、最も歴史ある建物がColombo National Museum(コロンボ国立博物館)。

ここは19世紀後半、イギリス植民地時代に作られた博物館で、建物も当時のものが使われているとのこと。スリランカの歴史、民族の歴史に関連した展示物が収められています。

ちなみに、入場料を払う際にお釣りはもらえないというお決まりのパターンだったのを思い出しました。

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静かな博物館内をひとり、展示物を眺めていると、おそらく地方部から遠足でコロンボに来たのであろう小学生くらいのキッズ集団に出会いました。

キッズたちは皆、お揃いの白い制服に身を包み、おしゃべりしたいのを我慢しながら展示物のケースを眺めていましたが、そこに見知らぬ外国人の私が登場。

いまでこそ日本人の観光客も増えましたが、当時のスリランカでは日本人は珍しい存在。ビジネス客もそこまで多くない時代だったので、キッズたちにしてみれば、私は博物館の展示物よりも興味深い対象だったのでしょう。

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私に注がれるキッズたちの清々しい好奇心の視線。彼らと目があった私も手を振ったりしちゃったものだから、キッズたちが駆け寄ってきて恐る恐る私に触れ合ってきます。子供たちの澄んだ目に囲まれて悪い気がするわけもなく…というか最高にキラキラした子供たちをに囲まれて、照れるやら嬉しいやら。間違いなくニヤニヤだらしない表情をしていたはず。

子供たちの興味を一心に集めて、静かな博物館内で一瞬にして人気者になってしまった私。向こうでは引率の先生らしき人が、困った様な笑った様な表情をこちらに向けてきます。その先には警備のおじさんがいたけど、椅子に座ったまま特に気に留めた様子もないのが、なんだかスリランカらしい。

やがて博物館の職員らしき人が来て、はいはいみんな静かに先生のところに戻ろうねと言った感じでキッズたちを誘導。キッズたちのキラキラ視線が幻の様に去って謎の寂しさを感じる私。

何処の国でも、子供たちは可愛くてキラキラしているものでしょう。

自分が直接、そして一瞬でも触れ合った、お互い名前も知らない子供たち。スリランカに行くたびによみがえる思い出です。あの子たち元気にしてるかなと。

静かな博物館で、ちょっとした騒ぎになったのはマズかったけど。



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