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NHK大河ドラマ『光る君へ』/『枕草子』

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2024年放送NHK大河ドラマ『光る君へ』および清少納言『枕草子』について取り上げた記事をまとめています。
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2024年4月の記事一覧

【光る君へ】第16回「華の影」

【光る君へ】第16回「華の影」


1030年ごしに窘められる今回は「光る君へ」関連番組から紹介する。

まずは2024年4月20日放送「土スタ」。
藤原道隆役の井浦新さんがゲストで登場。

お話に入る前に流れた、番組スタッフが編集したダイジェスト映像「藤原道隆の歩み」は、主役がほとんど登場しないにもかかわらず見ごたえ十分。さすがは大河ドラマである。

井浦さんは「歩くマイナスイオン」と形容されていた。ひと目見るだけで穏やかで優し

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【光る君へ】第15回「おごれる者たち」

【光る君へ】第15回「おごれる者たち」


次回予告がトレンド入り!「光る君へ」第15回。(2024年4月14日放送)
今回は『枕草子』にわかファンにとって嬉しい内容だった。大好きなごちそうをたくさんいただいた気分。「腹をなでる女王」は出なかったが、よい意味でいっぱいになったお腹をなでたくなる。麗しい俳優さんが大勢登場、画面を美しく彩った。

ききょうの中宮定子拝謁と女房名「清少納言」下賜場面は、SNSでたくさんの人がイラストに描き、道長

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【光る君へ】第14回「星落ちてなお」

【光る君へ】第14回「星落ちてなお」


赤い月、赤い橋2024年4月7日放送「光る君へ」第14回を見た。
前半は藤原兼家の死を描く。
時に狡猾で憎まれ役でもあった兼家だが、強いリーダーシップと政治力で物語の序盤を牽引した。

兼家は息子たちを呼び、道隆を後継者にすると告げ、「今より父はないものと思って生きよ」と命じる。
座る時は何とか自力で動けたが、話し終えて立ち上がろうとするとよろけ、従者の肩を借りて、歌いながら去る。現代ならば車い

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【枕草子】いつもの浦

【枕草子】いつもの浦


『枕草子』謎の一首しほの満ついつもの浦のいつもいつも
君をばふかく思ふはやわが

『枕草子』21段(※)「清涼殿の丑寅の隅の」に登場する和歌である。

(※)段数は角川ソフィア文庫2024年3月刊 河添房江・津島知明訳注本による

「潮が満ちるいつもの浦のように、いつもいつもあなたを深く想っているのは私です」

という意味になるだろうか。角川ソフィア文庫1979年8月刊 石田穰二訳注本では「恋歌

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【光る君へ】第13回「進むべき道」

【光る君へ】第13回「進むべき道」


アイドル登場「光る君へ」第13回(2024年3月31日放送)を見た。

前回、第12回を以て主人公まひろと道長の恋模様、および藤原兼家の権力掌握への道筋の描写が完了。舞台は4年後の990年に移る。

冒頭から成年役(今回は14歳)の藤原定子が登場。
定子さまについてはずいぶん心配していたが、明るく優しく愛らしく、華のある人で安堵した。

というか、出た途端場の空気感が清々しく一新された。第9回で

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