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ここは教室。
ここは教室。
進級に伴うクラス替えで、今日から新しい教室だ。
あそこが自分の席らしい。とりあえず、座ってみる。
周りを見渡してみると、みんな楽しそうにワイワイおしゃべりをしている。しかし、誰一人として知っている顔はない。
ぽつんと一人で座る私。
ふと「あれ?本当に自分はここのクラスで合っているのだろうか。」と不安になる。
一度、ここから出てみようかと迷っていると、どこからか声が聞こえてきた。
『大丈夫。今は忘れているだけ。そのうち思い出すから。』と。
声の主は分からなかったが、その声を聞いてなんだか安心した。
「わかった。もう少し、このまま様子を見てみるよ。」と決心したところで、目が覚めた。
印象に残る、不思議な夢だった。
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その数ヶ月後。
私はここ『note』を始めることにした。
ずっと前から書きたいことはあったものの、プロのクリエイターさんなどがたくさん活動しているこの場に入るのには勇気が必要だった。
新規登録画面を開いては閉じ。開いては閉じ。を数日繰り返したのち意を決してログインした。
子供時代は、作文など自分の考えを書くことは苦手だった。いつも原稿用紙の一行目から頭を悩ませて鉛筆が止まっていたような私が、うまく書けるだろうか。不安だったが、とりあえず書き出してみる。
すると、不思議なことに泉が湧き出るように自分の内側から言葉やイメージが出てくる。
私がずっと書きたかったことを書く=自分の中に仕舞い込んでいた言葉たちを書く=思い出す作業そのものだった。
そしてなぜだかお腹の辺りが、ポカポカと暖かくなった。
『ずっと誰かに聞いて欲しかった。』
その思いが達成できた安堵感だろうか。
他の方の投稿も見てみると、それぞれ得意なことや自分の伝えたいことを思い思いに表現している。それを見た読者もまた考えたり、新しい知識を得たりする。
そして気づいた。
まさにここは『学びの場』なのだと。
『note』=『教室』
あの夢はもしかして、ここのことだったのか。
学校を卒業すれば、学ぶことはないと思っていたが、そうではなく学びはずっと続いていく。
『人は何のために生きるのか。』よく言われる言葉だが。
その答えの一つは、
『人は学ぶために生きる。』
なのかも知れない。
あの日見た夢をきっかけに、私はその答えに辿り着いた。