lighthouse

大正4年生まれ、築100年超えの古民家で、木こりの夫と犬猫鶏と暮らす。 11月1日 束元理恵著「いただきますの山」(ぞうさん出版)書籍発売中📚 中国新聞のくらし欄にて、「あこがれ山暮らし」というコラムを続けていました。

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大正4年生まれ、築100年超えの古民家で、木こりの夫と犬猫鶏と暮らす。 11月1日 束元理恵著「いただきますの山」(ぞうさん出版)書籍発売中📚 中国新聞のくらし欄にて、「あこがれ山暮らし」というコラムを続けていました。

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最近の記事

間伐枝のリース作り

実家のある瀬戸内海に近い郊外の町にいると、家やお店に飾られたイルミネーション、季節の飾りや流れてくる音楽から季節を感じることもあります。それに対して、わが家のある山里に暮らしていると、冬支度で家の周りの畑や庭の木が暖かそうに藁を被ったり、家の周りに雪囲いが作られたり、渡ってきた鳥や動物の換毛から季節を感じます。 紅葉樹はすっかり葉を落としましたが、針葉樹の造林地は冬の山でも青々とその葉をたたえます。ちょうど冬の間に山の仕事をする人たちは、木の成長が緩やかになるこの時期に針葉樹

    • 鍋山の巨大杉の伝説

      初冬という言葉がぴったりな季節になってきました。屋号坪上屋の古民家で過ごす初めての冬が近づいてきて、朝晩はストーブが欠かせません。 今日は安芸太田町内で仕事をするという夫へ、昼のお弁当を配達したついでに、仕事を見学させてもらいました。 内容は、元山神社に祀られている巨大杉の所以のある場所へ御幣としめ縄をかけに行くそうです。 昼食中、巨大杉の言い伝えを聴きました。 その言い伝えは少し怖くて、おもしろいものでした。 昔、鍋山(元山)という山に巨大な大杉が生えていて、それはそれは

      • 搾りたて醤油!

         隣町、北広島町豊平farm Colibriさんで醤油搾り体験として醤油の作り方、麹菌、酵母菌、乳酸菌などたくさんの菌で醸されていく醤油の成り立ちを聞きながら、醤油作りの集大成、「搾り」の作業を体験させて頂きました。  farm ColibriのColibriとは、ハチドリをメキシコ語で言った名前だと、代表の前田奈津枝さんはいいます。主に醤油搾り体験、味噌作り体験、藍染め体験などの自然体験を通して、次世代に自然、菌と共に生きる暮らしのよろこびや楽しさを伝える活動をされていま

        • 集落の秋祭り

          町内のそれぞれの地域では、毎週末どこかのお宮で夜神楽の舞が奉納されています。私たち夫婦が住む集落でも秋祭りがいよいよ開かれます。 毎月のようにある地域の掃除に加え、先週末はお宮の掃除と、お祭りに向けて幟立てを地域の住民をあげて行いました。 朝9時ごろから集まって、落ち葉をかいたり、お宮の中を掃いたり、磨いたり。 「まめにやりよるか?」これは広島の西側の山間部での方言で、「元気にしているか?」との問いです。先月も会ったけれど、集落のみんなで顔を合わせると、お年寄りの人たちは口

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        • 800字
          20本

        記事

          クロモジ茶の作り方

           木こりの夫が山からクロモジを連れて帰ってきました。杉や檜の山を育てている場所に生えてくる他の木々が杉檜の生育を阻まないように伐採するそうで、その時に刈り取ったクロモジだそうです。  クロモジは和菓子を食べる時の楊枝の原料にもなっているそうで、枝葉からは柑橘を思わせるような爽やかで少し甘い香りがするのが特徴です。枝は緑に墨を流したような、マーブル模様で、葉が花のようにまとまって上向きについているところも特徴的で、山の中でもすぐに見つかります。   持って帰ってもらった枝葉

          クロモジ茶の作り方

          わが家の小さな農園

          我が家の小さい農園は夏から秋の野菜に変わっていきます。私たちの住む家は安芸太田町の中でも南の方なのですが、朝晩が秋めくにつれて冷え込み始め、温度計が1桁を指すことがほとんど。今朝は8度まで下がりました。  秋は冬や春に向けての種まき、苗づくり。私たちはジャガイモ、わけぎ、ニンニク、玉ねぎ、春菊、白菜、ロマネスコ...列挙するとたくさんありますね。夏野菜は勢いが強くて、あっという間に収穫へと辿り着きましたが、冬、来春野菜はゆっくり時間がかかりそうです。  毎朝夕、畑の草取り

          わが家の小さな農園

          さつまいもの食べ方

          秋は色んなものが熟す季節。山も赤や黄色に燃え始め、朝晩の日差しも暖色の光に感じます。秋といえば赤や茶色を思い浮かべるのはそのせいでしょうか。 さて、私の住む山間の集落では日中はカラッと乾燥してあたたかい気候で過ごしやすいですが、朝晩は一桁台になり、長袖の上に羽織ものが欲しい季節になってきました。 そして、秋はみのりの季節。春に植え付けたサツマイモや、夏場は青く小さかった柿の実が赤く熟れたり、イチジクの実も熟して甘い香りを放ち始めました。一度に新鮮なものを味わいたい気持ちがは

          さつまいもの食べ方

          古民家床張り、蜜蝋ワックスづくり

           築100年を超える古民家に引っ越して、家を直しながら住んでいます。  この夏、居間の畳を剥がして木の床板に張り替えて、先週は土間の台所に床を作りました。  木は経年変化を楽しめる自然素材です。共に過ごして一緒に歴史を刻んでいくと同時に、世界にひとつの材質になってくれる点が魅力に感じます。 また無垢の木は耐久性があることから時間が経っても劣化しにくいため、世代を越えて引き継がれていくことも知られています。  古民家を前の大家さんが大切にしていたように、私たちも丁寧にお手入

          古民家床張り、蜜蝋ワックスづくり

          木の葉のような蛾

          木の葉のような蛾がいた記録

          木の葉のような蛾

          もらったニワトリを捌く②

          ※前回の続きで解体の描写があります。苦手な方はご遠慮下さい。  ニワトリの頸動脈を切ってから、だんだんと体が動かなくなった。動かなくなったあと、ピクピクと神経の反応があって、本当に動かなくなった。  まずお腹を抜く。お尻にかぎ針のようにしたワイヤーを入れて、腸を引き出し、お腹の中を抜く。切れ目を入れて、手を入れて、腸から食道まで、人繋ぎの内臓を取る。 これが1番大変なのだけど、羽を全てむしる。特に風切り羽とお尻の羽が太くて1番抜きにくい。他の羽はパリパリと抜けていくけれ

          もらったニワトリを捌く②

          いろんな色があっていい

           久しぶりに投稿します。というのも、3月の終わりにに出版の話をいただいて、9月の販売に間に合わせられるよう、ずっと文字と向き合っており、原稿の完成の目処が立ってやっとnoteに文字が書けるようになったので、のんびり書き込んでいます。  私はニワトリを飼っています。全部で9羽。1羽、オスのニワトリがいます。  ある日、ハゲちゃんと呼んでいるニワトリが、自分たちが産んだ卵を食べているところを目撃しました。よほどお腹が空いていたのかもしれないし、ストレスがかかっていたのかもしれな

          いろんな色があっていい

          もらったニワトリを捌く①

           出会って間もない大工さんから、「ニワトリを潰して食べんか」と声をかけられた。話を聞くと、隣の人と共同で育てているニワトリがあまり卵を産まなくなってきて、その中でも他のニワトリをいじめている子がいるから、とのことだった。  緑のトラックシートをかけている軽トラの後ろをついていく。島の道はすごい。1台の車でギリギリのような細くてぐにゃぐにゃとした道が続き、大工さんの軽トラは慣れたハンドル捌きでどんどん上へと登っていく。  ニワトリ小屋へ入ると、大きなニワトリが6羽、新しくやっ

          もらったニワトリを捌く①

          猫と眠る

           同居猫の朔太郎と住みはじめて1年半。家族以外の命と暮らすのは初めて。もちろん言い合いをすることはない。しかし時々互いにちらりと不満を態度に表すことはある。2匹生活はうまくやっている気がする。  私が不満を表すとしたら、家の障子やふすまを引っ掻いてボロボロにされた時、棚の中を荒らされた時などだ。しかし、くうへ向かって「もう!」と言うだけで、彼へ向かって言葉にして怒ることはない。朔太郎の方は(私から見てなので確かとは言えないが)私の膝で眠ろうとしていた時に居心地が悪くて「ちっ」

          猫と眠る

          春をまつ

           少し前からジャンプをする人が視界の端に現れるようになりました。ジャンプといっても、ラジオ体操の中の跳躍みたいなジャンプではなくて、戦隊ヒーローが登場するときに勢いをつけて跳ねるのを繰り返すような、病的に見えるようなジャンプです。  病院の先生からは幻視と言われていて、たしかに目を動かしてその人にピントを合わせようとするといなくなったり、また目の端に移動します。幻視はもう1つあって、壁に何か黒い物が這うのを見ること。となりのトトロのメイちゃんが引っ越したてに屋根裏で見た、まっ

          春をまつ