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論点解説シリーズ

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司法試験や予備試験で頻出の論点についての理解のためのヒントになるような記事を不定期で配信予定
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#憲法

憲法の勉強方法のおススメ動画

憲法の勉強方法のおススメ動画

司法試験・予備試験・法科大学院入試すべての受験生から、憲法の答案がかけないという質問をかなり受けます。

また、答案を見ていても、具体的な自由に対する制約の認定がない、条文の文言や趣旨・歴史的背景から権利性(保護範囲)を確定していない、制約の程度の評価がない(事前規制なら強力、刑罰なら強力とか程度のものでもOK)等、基本的な枠組みがない答案が多く見受けられます。

とはいえ、憲法の勉強方法はたしか

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7条解散と69条解散

7条解散と69条解散

解散権の根拠についていろいろと見解があるけど、実際の運用はどうなっているのか?を説明している書籍は少ない。

現状、衆議院の解散は7条を根拠に実施されている。そもそも、69条の内閣不信任決議による解散は現行憲法が施行されてから2回しか存在しない

まず初回は1947年の日本国憲法施行後初めての衆議院解散となる、1948年12月23日の「馴れ合い解散」である。この日は上皇陛下の誕生日(平成の時の天皇

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【論点解説】憲法~規制の目的の審査方法

【論点解説】憲法~規制の目的の審査方法

今日は勉強の話しです。

 憲法では違憲審査基準の定立までが大事ですよね。あと手段審査。そうすると目的手段審査における目的はどうなるの?って方が多いはずです。
手段審査については関連性とか色々と判例分析してこうだ!みたいな話しが結構ありますが、じゃあ目的は?特に必要不可欠、重要、正当の違いは?ってなりませんか。
 答案戦略的には目的審査で切ると、手段が審査できず特点にならないから、あっさり評価せず

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憲法答案の基礎~書いてる途中

憲法答案の基礎~書いてる途中

1 そもそも憲法とは
国家権力の発動を縛る法⇒名宛人=国家
※法律は国家が国民の権利を創設し義務を課し制限することで,一定の目的をはかるもの
法律は民主的な手段で作成され,官僚による審査を経ているので基本的には合理的なもの
⇒それでも,それがゆえに,多数派に従い,あるいは一部の利権のために法律及びその執行が誤ることはある。それを防ぐ,特に個人の権利として手厚く保護すべき者が人権カタログに記載されて

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民事訴訟法のIT化と憲法統治

民事訴訟法のIT化と憲法統治

今日は実務的な話…と,思いきや憲法の統治の話。

今,民事裁判は原則として対面でないといけないことになっています。弁論・弁論準備手続きなどもそうです。また書面の提出は郵送かFAXです。今どきまだFAXですよ!最初に弁護士になって覚えるのがFAXの使い方とかでしたよ。送付状の宛名の書き方とか。。しかし,諸外国に比して遅れているということでIT化が進行しています。

現在はフェーズ1ということで,書面

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