マガジンのカバー画像

読み切り短編小説 【101】~【115】

13
連続性のない一話完結ですので、何番から読んでいただいても構いません。 初期のころの作品の方が面白いので【101】から順に読まれることをお薦めいたします。 お急ぎの方は文字数の少な… もっと読む
運営しているクリエイター

記事一覧

【115】読み切り短編小説 「半笑いのポッキーゲーム」(1232文字)

横浜市内某公立高校 文化祭 僕はこの学校のサッカー部員だ。 副キャプテンの三浦は高校サッ…

トシ
9か月前
38

【114】読み切り超短編小説「融通の利かない店」(657文字)

「申し訳ありませんが年齢確認のできるものを提示していただかないと割引ができないのです」 …

トシ
1年前
29

【113】読み切り超短編小説「こういうことをされると困るんですよ」(1985文字)

「ちっ、覚えていやがれ!」 そう言うとその男は料金を払わずに外へ出て行った。 名古屋市内の…

トシ
1年前
27

【112】読み切り超短編小説「察しが良すぎる」(1251文字)

東京 銀座 夕方  私は一軒のお鮨屋さんに入った。 「らっしゃい。」苦味走った顔をした大…

トシ
1年前
33

【111】超短編小説 「翼の折れたエンジェルとはぐれそうな天使」(1562文字)

(来なけりゃよかった…) … 岐阜県岐阜市内の某公立高校3年生の私は青空天子(あおぞらあま…

トシ
1年前
23

【110】超短編小説「ふぞろいのトマトたち」(3045文字)

「ねえ、あの人たち何を作っているのかしら?」 「何か、かまいたちとか言ってなかった?」 …

トシ
1年前
56

【109】読み切り超短編小説「オレは鉄平」(1519文字)

2004年2月 プロ野球選手であるオレは2軍のグランドでバットを振り続けていた。 4年前ドラフト5位高卒で入団したオレは、来る日も来る日もバットを振り続けた。 高校時代は1年から遊撃手のレギュラーを獲得。高校通算で打率.551、32本塁打の記録を残した。甲子園への出場経験はないものの50m走5.9秒、遠投110メートルの身体能力には定評があった。しばらくして守備の伸び悩みから外野にコンバートされていた。今年も結果が出なかったらもしかしたら… 今シーズンから監督が新しくなっ

【108】読み切り超短編小説「その客人が来ると、父は機嫌が良かった」(1222文字)

 その客人が家に来ると、父はいつも機嫌が良かった。 「慎太郎、お茶を入れてくれ」 「慎太郎…

トシ
1年前
20

【105】読み切り超短編小説「びしょ濡れになった花嫁」(1782文字)

「私、絶対許さないから!」 新婦の姉は小声でそう言うとボクを睨みつけた。  名古屋市郊外…

トシ
2年前
14

【104】読み切り短編小説「ボクの彼女は占い師」(4678文字)

「こちらを選んだ方がよろしいかと思います。」 「えっ…!」 女性占い師の答えにボクは絶句し…

トシ
2年前
8

【103】読み切り短編小説「未来予想図Ⅲ」(2355文字)

「しっかり掴まってろよ!」 ボクがそう言うとバイクの後部座席からボクの背中をヘルメットで2…

トシ
2年前
23

【102】読み切り超短編小説「もうひとつの片想い」(959文字)

「すみません、『片想い』もう歌っちゃいました?」ボクの右隣に腰かけながら松嶋菜々子によく…

トシ
2年前
17

【101】読み切り超短編小説「あー夏休み」(470文字)

横浜市内の某公立高校 2年B組 ホームルーム 今日は夏休み終盤の出校日、今週末の土曜日は、…

トシ
2年前
18