誰誰誰

何者かに付けられていると感じたアリ坂は、
早歩きからの駆け足で、
そこからギューンと全速力にまで至った。

結構な距離を走ったように思うが、
アリ坂は息を乱していない。
悠然としている。
流石、
「多分俺、ライオンから逃げ切れる」
と豪語する男だ。

その実力を見せてもらった。
なくはないぞ、アリ坂。

しかし結局、
アリ坂は何者かに付けられていたのだろうか?
誰かが追いかけてきたという感じはなかったぞ。

でも、
アリ坂は確かに頷いて、
「撒いた」
と言っている。
じゃあ、
やっぱり何者かに付けられていたのかな?
まぁ、付けられていたんだろう、多分。
アリ坂が言うんだ。
多分、間違いない。

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