ショートショート 曜日感覚
君に曜日感覚があることを知った僕は、
「じゃあ今日、何曜日?」
って君に聞いてみる。
そしたら君は、
「英語で答えちゃおうかなぁ」
と得意な顔をしてきて、
「Tuesday!」
と答えてきた。
なので僕は、
「そうだね、火曜日だね」
と素っ気なく返して、
「ところで、
切れ味の良い包丁の実演販売で切られるお野菜って、横から割って入って行って、
それ貰っていいですか?
って言っていいと思う?
そしてそれ貰えると思う?」
などと、テキトーに話を振った。
すると君は得意な顔で悩んだりして、
「そうだね~」
なんて言うと、
その数秒後、
自分の考えをお話ししだした訳だけど、
僕はもう、ごめん。聞いてない。
もう別に君に興味ないんだ。
僕はただ、
君の曜日感覚が知りたかっただけだから、
君との会話は、
「Tuesday!」
のところで終わってる。
今はなんか付き合いの一端ってところだよ。
今とても雄弁にお話ししてくれているところ悪いけど、残念ながら僕は、
テキトーに相づちを打って、
テキトーな笑顔で聞き流してる。
君がお話しし終わったら僕は、
「なるほどなぁ」
とでも言っといて、
「じゃ、行くわ」
ってテキトーに切り上げるよ。
なんかだから、
そこは色々と、うん、ごめん。
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