慢性骨髄性白血病は完全寛解したけれど #12 退職後の生活
令和4年3月31日に私は退職した。慢性骨髄性白血病の治療を開始して5年目の春だった。よくドラマなどでは、職場で花束をもらって、家族から「長い間お疲れさま。」と声をかけられて…という描写がある。だが、休職をしていた私に生活の変化はない。ただ一日が過ぎていっただけだった。
早期退職をするのはもったいないとする見方もあっただろう。だが、復帰できる見込みが不明なのにいつまでも休職でいることは心苦しかった。4月1日になると、目に見えないしがらみから解き放たれたような気がしてホッと