2年の病院実習

ついに、病院実習が始まった。生徒は各々現地に集合する。そして、挨拶を経て更衣室へ案内される。着替えが終わると指定された科へ移動する。私と西さんは最初、リハビリ病棟。退院に向けてリハビリをする病棟だ。カンファレンスが始まる。私たちが立っていると
「そこは邪魔です」
と看護師に言われてしまった。どこに立てばいいですか…?と恐る恐る聞くと
「自分で考えなさい」
と。部屋の隅で立つことにした私と西さん。最後になって「今日から1週間、学生が見学に来ます」と紹介された。そして、プリセプター(実習担当)の発表もされた。田中さんという人だ。

カンファレンス後、実習開始。田中さんから環境整備を部屋の端から端までしてきてくださいと言われ行う。二人で協力して、1時間かけて行った。そして、プリセプターの報告した所
「遅い」
と…。もう現場ではリハビリ室ヘの移動が始まっていた。間に合わなかったのだ。田中さんより「あなた達に合わせてたら日が暮れます」とまで言われる始末。あとは、リハビリの見学をしててと言われ、午前が終了。午後からは、レクリエーション参加・患者とのお話をした。患者さんは新鮮なようで、色々話しかけてくれる。楽しい。だけど、担当からお小言を言われるのだ…もう心が折れかけている。まだ初日ぞ…。元気印の西さんにも疲れの色が。
そして、実習初日終了…。終わった…きつかった。だが、本当のきついのはここからだ。レポートである。A4の紙11枚を手書きで書くのだ。家に戻り、食事・入浴を済ませたのちに取り掛かると、どうしても終わりが夜中の3~4時になる。眠れないのと、慢性的な寝不足なる。そこがきついのだ。
私の実習時タイムスケジュール
6時 起床
6時半朝食
6時45分移動開始
7時半到着→更衣
8時カンファレンス
9~12実習(科により休憩時間が異なる)
13時実習
17時実習終了・同じ実習先の人との情報交換
18時帰宅
18時レポート・入浴・食事
3時就寝
を繰り返すのだ。
実習をクリアすれば、もらったも同然なのだ。ここが本当にきついし、諦めてしまう人が多いのだ。
翌日…
クラスメイトの一人が、レポートを忘れた。それを実習担当の先生に見つかった。実習に出せませんと帰宅を命じられた。シビアである…。次の日はその子遅刻をした。実習担当の先生から「もういいです。実習中止」と言われ泣きながら帰ったとの事。その次の日、退学した。

実習は一種のふるいがけだ。根性がないなら、なる気持ちがないなら…もういいですよ。そんな世界だ。みんな仲良く合格したい。そう思っていたからショックだった。まだ、今回のが序章だとは皆知らないのであった。

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