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え、で、結局、被害者は誰?とか、思った話し。


閲覧ありがとうございます。


わたしの記事にお付き合いいただいている方々は
ご存知ですが、時々のこと、知り合いの老婦人が所持している賃貸アパートの雑事に関わることがあります。所謂、「大家さん代理」です。足が弱り、自ら、現場に行けないが、重大な案件があり、現場確認が要る場合、頼まれたりします。


しかし、そういう、状況も、老婦人の息子さん(海外在住)が、「不動産屋に委託する」と、言ってたので
わたしは、お役御免かと安心していましたが、


7月の初旬のこと、駅から出てセブンに寄り、暑いから、何も買わないがスーパーの店内を通り抜け、
買わないけど、お惣菜屋さんの陳列をじろじろ眺め
寅さんのように、「よっ!今、帰ったぜ」と、機嫌よく家に入ると、


「大家さんから連絡して欲しいと伝言あり」


と、自室に紙が置いてあり、それを見た私は、


こうしょうかなと思った

しかし、善良な小市民な気質が働き、すぐに大家さんに電話しました。

「四階で水漏れがあり、下の階に被害が出ている。
現場に不動産やの車で行ったけど、原因がわからない。わからないから、どんどん被害が拡がり、下の階の住人がホテル住まいを希望している。不動産やの担当が若くて頼りなく、修理が進まない。だから、現場に行って、事態を見てほしい」


飼い犬のプードルがぎゃんぎゃん鳴く声に邪魔されながら、大家さんは早口でまくし立てました。


「水道の配管には詳しくないんですけど。。」


「でも、電話じゃ、ラチがあかないわ。被害が広がるばかり。(ホテル住まいの費用が広がるばかり)」

大家さんの心配は解るけど、被害住人のイヤな気持ちもわかるなぁ。(どこの水かわからないと)


現場に行くと、水道屋さん、建築業者、不動産やの担当がいました。マッシュルームみたいな頭をした若い韓流アイドルみたいな男性が担当でした。

「業者の見た限りでは、ユニットバスを解体しないと、これ以上は、解らないそうです。そして、住人が住んだ状態では工事できません。費用がかかりますが。どうしますか。」

(住人さんに転居願うならば、費用が要る。新居が見つかるまでの仮住まいは要る。引っ越し費用もいる)


お金がそうとうかかるぞ。私は、その場で大家さんに電話して、相談ではなく、決断を頼みました。
もう相談とか、そういう段階は過ぎてると思ったからです。(早く帰りたかったからです。)


「えーっ!バビブベボ~○□✕の△!」


ミニオン語みたいな意味不明な悲鳴みたいな反応でしたが、しばらく叫んだのち、静かになり、「問題が解決するなら」ということで、その場で解体を頼むことになりました。


「402が元みたいですが、403の方も何回か訪問して、水回りをチェックしましたが、異常ありませんでした。それで、、ホテル住まいをされている住人さんが、ホテル価格を上げてほしいと言ってまして。。」


「なぜですか。」


「サマーシーズンに入るらしく、値段が上がるんです。三千円から五千円くらい。。」


「駅周辺で、探したらいいじゃないですか。適正価格なホテル。沢山あるじゃないですか。」


「ご本人が、連泊で同じホテルを希望していまして、離れるのがイヤだと。それと、いずれは、引っ越したいので、引っ越し代と初期費用を大家さんに払って欲しいと言ってます。」


「大家さんに言いましたか?」

「いえ。」


「!大事なことじゃないですか。てか、非常時の一時的な措置なんだから、少しは融通を利かせて、
説得してくださいよ。それと、引っ越しが決定ならば、費用がかさむホテルは切り上げて、新居探しに不動産やが尽力してくださいよ」

「は、そうですね。ちょっと待ってください💦」

ちょっと待ってください、ちょっとちょっと
と言いながら、わたしが、何かを聞くたび、スマホをかけに行くマッシュルーム。


「おい!お前は、もう帰れ!そのスマホだけこっちに渡せ!」

と、口から出そうになりましたが、黙っていました。

「その住人さんが泊まっているのは観光ホテルですよ。ビジネスホテルを紹介しないとダメだと思います。本人に探させないで、不動産屋が探さないとダメだと思います。委託料をもらってるでしょ?」


「申し訳ございません。」

(謝る先が違うよ。てか、自信がなさそうなマッシュルームなんか、トラブル担当させるなよ)



話し聞くたび、こんな感じ。


マッシュルームはもう無視して、建築業者さんと、
部屋を空けてもらわねばならない402の住人さんに会うと、東南アジアの留学生の方で、事情を話し、
ムリをお願いすると、


「わかりました。僕が悪いかもしれないし。大家さんは悪くないよ。下のひとにも悪い。今日から友人の家に泊まるけど、食材とか傷むから、食事だけしに帰っていいですか。3日間くらい。水は、最低限しか使わないから。」

(メチャクチャ優しい人だ。。感情的にならないし、
冷静に対応していただいて、なんか、感動)


「大家さん、助かりますよね。ホテル代が浮くということですよね。」

外に出たらマッシュルームがひそひそと、小声で私に言いました。毒キノコみたいな表情でした。


「友人の家は、マズイですよ。彼の話しを聞いた友人が、無責任コメンテーターになり、事態がややこしくなると思います。無関係の人は、いれない方がいいです。ホテルを奨めた方が無難です。」

「大家さんには、、」


「おたくの会社から言うべきです!また、何か言われるかもだけど、仕事だから、仕方ないと思いますよ」


干し椎茸みたいな表情になったマッシュルームが
慌てて、スマホをかけに行くのを横目で見ながら、


建築屋さんが、解体する時は、新しいユニットバスを入れやすい状態にせねば、ならないから、ちょっと、入り口を拡げるが、いいですか?

と、聞かれたので、

「大丈夫ですが、ユニットバスの価格は、大家さんに了解を得てください。(わたしは、知らんし)、
すみませんが、工事スタートの日付だけ、今、決めてください。その日にちが、起点になりますから。」


そうしたら、2日後に、解体業者が、動くことが
できるそうで、「解決」への、とっかかりができたと、思えました。


わたしが、関わったのは、そこまで。
あと、金銭面や、住人さんたちとのネゴシエーションは、不動産屋の仕事だと思いましたから、
セブンで、アイスを買って帰ってきました。



この記事を読んだら、RIAさんは、優しく面倒見がいいな。RIAさんが、いて大家さんは、良かったね。
とか、言われてそうですが、


とんでもございません。


わたしは、「水漏れ」した状態が見たかったし、
何度か通ったアパート自体に愛着があったかもだし、社会勉強になるかもと思ったし、某か、自分に
プラスになるかなと、思い、動いただけだと思います。


今回、強く思ったのは、人間は、何歳になっても、
「執着を手放す勇気」を持たない限り、如何に、
年取っていても、体がご不自由でも、その「責任」からは、逃れられません。


ご自分の持ち物、立場は、だいじですが、
ご自分が、面倒をみれないなと、判断するのも、 
素晴らしい決断だと思いました。


大家さんのご子息が、「売却」の、話しを希望しているが、大家さんが、意固地になっているような
感じでしたが、持っている「苦労」は、想像を越える場合があるんだなと、わたしも、勉強になりました。



後日談ですが、水漏れの原因は、402さんの、
台所下の配管の油詰まりだったそうです。




こんな感じ。



長文になりました!


お付き合いいただき、
ありがとうございました!


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