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統合失調症患者が寛解するとなぜ穏やかになるのか

 統合失調症に罹患した方が回復期を経て寛解に至ると、発症する以前よりも穏やかになると聞いたことがあります。この現象は発症者の非認知能力が以前よりも大きく高まったことが原因であると僕は考えています。

 非認知能力は一般的な学力テストでは測れない精神的・内面的な能力のことです。忍耐力、コミュニケーション能力、主体性、好奇心、愛嬌などが挙げられます。

 非認知能力を高めるためには、本人に認知的な負荷をかける必要があると僕は考えています。意志力を使って精神的に疲れる必要があるということです。意志力を使って精神的に疲れた結果どうなるかというと、その本人は疲れが原因で眠る時間が以前よりも大幅に長くなります。この、疲れが原因で睡眠時間が以前よりも大幅に伸びてしまうという現象が、統合失調症患者が回復期において眠る時間が長くなるという特徴と似ているんです。

 非認知能力は社会で人と上手くやっていくための能力です。統合失調症患者の方は発症以前において反抗期が無い良い子であった人が多いと思いますが、発症によって感情を表に出すことが上手くなったり人づきあいが上手くなったりと発症によって大きく得るものがあるかもしれないのです。ですから今は病院にちゃんと通って薬をしっかり飲んでよく寝てください。

 しかし、統合失調症患者は発症以前よりも認知テストの成績が悪くなることが知られています。全検査IQは大体16ポイントほど下がります。言語理解はあまり下がらないのですが、ワーキングメモリ、知覚推理、処理速度という流動性知能が大幅に下がります。処理速度(頭の回転)の下がり幅が一番大きいです。ここまで下がってしまうと職場において単純作業が上手くできずに上司に叱責されたりすることが多いと思います。

 下部に流動性知能を高める具体的な方法を載せておきますので参考にしてください。

 

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