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後悔は後からやっってくることを僕は知った

いつもの日常が戻ってきた。

彼女と別れて数日が経った。

彼女は僕に普通に「おはよう」と声をかけ笑っていた。

僕も今まで通り彼女に「おはよう」と言った。


昨日の彼女が言った通り

「今まで通り仲良く」

この言葉と彼女の行動にふと安堵をしていたのかもしれない。


バイトを終え自分の部屋に戻ると机にある交換日記に気が付いた

「僕の番で終わっていたのか・・・」

何気なく1ページをめくった。


おさるへ

今日から宜しくね


可愛いシールと可愛い文字だった。


ふと目に入った言葉

私は、黄色が好き

子供の頃から太陽の色で元気になれる色だから

おさるは?


僕は何色を書いたのか僕のページを見た。


僕は・・・

何も答えてなかった。


昨日、お母さんが得意の肉じゃがを作ったけど、ホントはジャガイモが苦手で困った・・・と泣き顔の絵があった。

おさるは嫌いなものある?


これって、おさるに似てない?

矢印で指した場所に情けないキャラのシールを貼っていた。


彼女のページにはいつも僕にたいして質問が書いてあった。


けれど、僕のどのページを読み返してもどれも答えてなかった・・・

僕は、書くことに追われて、まるでノルマをこなすように文字を大きく書いて絵を描いていた。

僕の好きな漫画の話とその絵を必死に書いていた。


きっと、書くのが苦手な僕に寄り添ってくれていたのかな・・


ごめんね

僕のほうが自分勝手だった。


次の日学校で

「おはよう」

「あ、僕は緑が好き」

「は?」

「いや、好きな色が緑ってこと」

「なにそれ?」

「理由はわかんないけど・・公園でよく遊んだからかなぁ~」

意味の分からないことを言ってしまった。


「知ってる!!」

「え?」

「だって、おさるの持ち物って緑多いしね」


だったら何で聞いたんだ?

今さらか・・・

今さら彼女の優しさを感じた。


分かってても交換日記で繋げたかったんだよな。

僕とのやりとりを

つづく


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