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リジェネラティブリーダーシップのあり方を探究するキャンプ型のショートプログラムに参加したら、すごくよかった・・・

はじめに

約1年前に読んだサーキュラーエコノミーにまつわる書籍をきっかけにリジェネラティブという言葉が気になってから、以前から単語だけは知っていた「Regenerative Leadership」という英書を仲間と学び始めることにしました。

読み終わってきた頃に、現在こちらの本を翻訳中であり、日本において「Regenerative Leadership」の普及を進めている一般社団法人 Ecological Memesの代表・発起人である小林泰紘さんが一体どのような質感で原著者からこのコンセプトを受け取ったのかなど、書籍を通してでは伝わってこない部分に強く興味を持ちました。

そして、色んなタイミングが重なり参加することができたのが、つい先日開催された「森と呼応するリジェネラティブ・リーダーズ・キャンプ」だったのです。

今回はこの体験から受け取ったものについて書いていきます。

写真で振り返る概要

まずは当日撮った写真の紹介です。(運営の方、他の参加者の方が撮られた写真も許可をいただいて記載しています)

今回の舞台となった日向の森。私たちが関わりやすい入り口付近。
到着してからまず行うのは各自がキャンプの設営。
初めての経験でしたが、うまく準備できました。
(友人がオススメしてくれたワンタッチテントのおかげ)
トイレの紹介。こちらは以前つかっていたもので、みこしのように担ぐことができるそうだ。台風で倒壊した影響で今は物置になっている。
こちらが現在のトイレ。縄文式になっていると言われていた気がする。用を足したら大鋸屑を入れることで臭いはしなくなる。ティッシュは捨てない。
ナビゲーターの奥様が準備してくださったランチ
野外で食べるおいしいご飯に大満足
ランチがある程度済んでから、自己紹介タイム。北は岩手県から、西は神戸まで。色んな場所から集まりました。
手を入れられてから7年が過ぎた森を人体に見立てているそう。
まずは顔と呼ばれる場所について解説していただく。
左側の木材の上に苔が生え、さらにそこに植物が生えている。
一方、右側の木材の上にはほとんどその様子が見られない。
この違いはどこにあるのか、など問いも投げかけてもらう。
また別のフィールドへ。雰囲気が変わる。
傾斜には「しがら」が編まれています。
また別のフィールドへ移動。冒険のようで楽しい。
竹林のエリア。
なんと!この液体からはアルコールの匂いがしました。
天然のお酒!?
さらに進むと、倒木が多く目に付くエリアへ。倒れるのは根が浅いから。
根が浅いのはこの土地に合わない木ということであり、人間が植えたもの。
時の流れがその土地・植物に対する人間の手入れの意味・価値を自然と浮かび上がらせる。
トイレづくりワークショップ。
それぞれが自分が使うトイレだと思って穴を掘っていきます。
こちらは私がつくったトイレ。
中央に30センチ近くの穴を掘り、そこに枝や枯葉を入れます。
そうすることによってそこに微生物が集まってきます。
数時間にわたるフィールドワークが終わり、休憩タイム。
夕方以降に雨が降る可能性もあるため、タープ(手前の白い布)を取り付ける。
作業を少し手伝ったのですが、こういうことをやるだけで何だかワクワク。
焚き火を囲みながら、おいしい夜ご飯をいただく。
その後、お酒も飲み交わしながら人によって談笑は夜中まで続きました。
夜から雨音が聴こえていました。
翌日は前日の聖天とは打ってかわって雨。
時には大雨、強風になりました。
雨も強いということで、書籍「リジェネラティブリーダーシップ」
で紹介されているエコシステムマッピングというワークに取り組むことに。
時には自然を感じる時間を持ちながら、黙々と個人ワーク。
久しぶりにこういう工作的なことをして楽しかったなぁ♪
それぞれのマップができた後は、お互いの眺める時間を持ったり、受けた印象を共有したり、それを受けて自身の意図・込めたものについて語る時間
私の場合は、出現しつつあるこれからについても浮かび上がるマップとなりました。
マップが終わり、改めて個人で自然を感じたり、今回受け取ったものの質感を感じる時間を持った後は名残惜しいですが、チェックアウトの時間。
みなさん晴々とした爽やかな表情で素敵です♪
体は相応に疲れましたが、素晴らしい体験でした。

私は何を受け取ったのか?

テント泊、野生のトイレといった、できる限り「自然にとって自然なことに沿って暮らす」プチ体験ができたことで、今までにない感覚が今でも残っています。(あえて言語化するならば、ハワイ島での体験からこれまで確かにあると感じていた"いのちのJUNKAN"を自分自身の存在も含んだものとして捉え直すことができたということでしょうか)

人間目線で見たい森を見る、触れたい森に触れる、で終わるのではなく、淡々と在り続けている森の姿を、ナビゲーターの皆様のあり方や話からだけではなく、実際に初日と2日目で大きく変わった天気(初日は晴天。翌日は大雨・強風な時間帯もあり、貼っていたタープが吹き飛ばされそうになったり、支えている木が折れてしまったシーンもあった。)といった森のコンディションからも感じ取ることができて、それが何か嬉しかった。

美しさも、心地よさも、厳しさも、面倒くささも、あたたかさも、寒さも。それらすべてと共に在り、お互いに与え合っている影響力を自覚しながら、淡々と過ごす。

それが営みというものなのかな。

また、今回お世話になった森の管理人であるWO-unのお2人とチームの皆様と森の関わり方にも深く感じ入るものがありました。

WO-un(空師:栗原幸利・佐瀬響)
驚き[WO]から、納得[un]へ。かつてブランド木材を産出した千葉県山武市を拠点に活動する空師ユニット。

[WO]驚きのない体験は響かない
[un]納得のない消費は続かない

私たちは木材だけでなく、決して消費されることのない「体験」を生産します。

プログラム紹介サイトからの引用

脱力、自然体、人間くささ、お互い様お陰様、不完全さという完璧さ、実在感、静かな確かな情熱・・・

こういったキーワードが浮かびます。


そんな環境の中で、同じテーマに惹かれ集った方々と共にする食事、対話もそれはそれはいいものでした。笑ったなぁ♪


プログラムが終わった直後、そして今に至るまでまだ消化できていない質感があり、「Regenerative Leadershipとはこういうことかも」と特定の形に切り出すにはまだ早すぎる。

まだしばらくは静かな感動を、広がるがままにいたい。

そんなことを感じている、今ここです。

さいごに

労働に色んなことが飲み込まれている「ヒトによるヒトのための生活」ではなく、森のサイクル(言い換えれば、自然にとって自然なこと)に合わせて生活してみるとどうなるんだろう?ということをプチ体験できる、いわば生き方のインターンシップ体験ができたような1泊2日でした。

キャンプをしたことがない人にとっては大きな冒険に感じられるかもしれませんが、似た立場の人も多かったり、スタッフの方含めて、応援してくれるので小さく冒険する覚悟さえあれば、何とでもなります。

気になった方は、こちらから優先案内の受け取りフォームに登録してみてくださいね。

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