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個人的にドンピシャな書籍「Regenerative Leadership」読み始めました。


はじめに

先日こんな記事を書きました。

ここで登場する書籍「Regenerative Leadership」が非常に興味深かったので、DeepL翻訳を駆使しながら友人数人と読み進めていくことにしました。

この書籍のChapter1はこちらのサイトから無料ダウンロードできます。ご興味ある方はぜひダウンロード&DeepLをかけて読んでみてくださいね。

ちなみに、一般社団法人 Ecological Memesの代表・発起人である小林泰紘さんが翻訳を進めているそうなのでいずれ日本語版が出版されるようです。

今回は、Chapter1を読み、感じたことについて書きたいと思います。

この書籍について

まずこの書籍について簡単に紹介します。

出版日:2019.7.9
著者:
(1)Giles Hutchins

Gilesは、個人、組織、システムの俊敏性と活力を高める組織とリーダーシップの意識と開発アプローチにおける[r]進化の最前線にいる先駆的な実践者でありシニアアドバイザーである。リーダーシップと組織開発の論文を複数執筆し、書籍『The Nature of Business』(2012年)、『The Illusion of Separation』(2014年)、『Future Fit』(2016年)を出版しています。過去25年にわたり、彼は 国際経営コンサルタント、KPMGのプラクティス責任者、世界で10万人以上の従業員を抱えるテクノロジー多国籍企業アトスのグローバル・サステナビリティ・ディレクターを務める。また、BBCのインタビューに応じたり、先進的なリーダーシップ・アカデミーの顧問を務めるなど、世界各国、あらゆるセクターの組織改革を支援している。また、国際的なビジネススクールの研究に貢献し、深く掘り下げた変革のためのラーニングジャーニーを実施し、The Future Fit Leadership Academyの会長を務め、Regeneratorsの共同設立者、Biomimicry for Creative Innovationの共同設立者、シニアリーダー向けのエグゼクティブコーチとして活躍しています。また、英国ロンドン近郊に60エーカーの古代林を利用したリーダーシップ・イマージョン・センターを運営している。

書籍より引用

(2)Laura Storm

Lauraは、サステナビリティとリーダーシップに関する国際的な思想的指導者であり、専門家です。サステナビリティやインパクト、目的志向の組織やムーブメントの構築について、グローバルリーダーたちにアドバイスしてきました。これまで、コペンハーゲン気候変動協議会、気候変動に関する世界ビジネスサミット、プロジェクト・グリーンライト、サスティニアなど、サステナビリティへの世界的な変革に焦点を当てた活動を行ってきました。ローラのリーダーシップの下、サスティニアは、1億5000万人以上への働きかけ、4000の持続可能なソリューションのデータベース、複数の最先端出版物、独自のパートナーネットワークなど、サステナビリティにおけるグローバルメガブランドとなった。2018年、彼女はRegenerators -再生デザイン、再生組織とリーダーシップ、再生生活について、あらゆる分野のリーダーを教えることに焦点を当てた集団を設立しました。その功績により、彼女はGreenbizから「Worldchanger」の称号を授与され、世界経済フォーラムから「Young Global Leader」に選ばれている。持続可能な開発と気候変動の専門家として、複数の取締役会と世界経済フォーラムのエキスパート・ネットワークに参加しています。学歴はコペンハーゲン・ビジネススクールで政治的コミュニケーションとリーダーシップの修士号を取得。

書籍より引用

Amazonの書籍紹介文和訳(DeepL)※一部、安易な和訳が相応しくない重要コンセプトだと感じる箇所は英文のままにしています。

リーダーシップとサステナビリティの専門家であるジャイルズ・ハッチンズとローラ・ストームによる本書は、regenerative life-affirming ビジネスを構築するための刺激的で包括的なフレームワークを提供するものです。本書は、多くのビジネスケース、自然の生命システムからの魅力的な例、最前線のパイオニアからの洞察、21世紀に成功し繁栄するためのリーダーのためのツールとテクニックを提供します。

Regenerative Leadershipは、バイオミミクリー、循環型経済、成人発達心理学、人類学、バイオフィリア、社会学、複雑性理論、次段階のリーダーシップ開発における先駆的な考えからインスピレーションを得ています。本書は、リーダーシップがregenerativeになるための強力なフレームワークを通じて、これらの分野間の点と点を結びつけます。本書は、理論的なフレームワーク、ケーススタディ、ツール&プラクティスを組み合わせたものです。21世紀に成功するためにリーダーが必要とするすべてのものが含まれています。

Regenerative Leadershipとは?将来は不透明ですが、持続可能性を意識したビジネスが増加傾向にあることは明らかです。そして、これは単なるトレンドではなく、新しいタイプの組織が出現していることを目の当たりにしています。

それは、価値を創造し、提供する方法とその理由、そして従業員、顧客、サプライヤー、資源、投資家、社会、環境といったエコシステムと内部および外部との関わり方を革新することによって、刻々と変化するビジネス環境を迅速に察知し、対応することができる組織です。

この新しいタイプの組織は、「生命の論理」に基づいて設計された「生命システムとしての組織」であり、生命を肯定し、内部と外部で生命を助長する条件を育成することによって、内側から成長するビジネスです。

このような組織は、社会と環境を向上させる製品やサービスに焦点を当てながら、繁栄する文化を育んでいます。
Regenerative organizations は、明日のサクセスストーリーとなるでしょう。

Amazon紹介文より

Chapter1の要約

・現在、私たちが直面している広範な問題には、深い根本的な原因がある

・歴史を遡ると人類は自身を自然の一部とみなしていた時から(1)約1万年前以降(2)約500年前以降の2段階を経て、自然や神、女性と分離・支配しようしてきた。

・フランシスベーコン、ルネデカルト、トマスホッブズ、アイザックニュートンもその傾向に貢献してきた。

・現在の一般的な世界観は、心を自然から切り離し、自然を我々人間にとって価値があるかどうかという点以外、搾取する対象とみなしている

・最初に問題を作り出した時とは異なる意識で前進しなければならない

左脳と右脳、自身の内面と外面、男性性と女性性、人類と自然を再接続/再統合していくことがこれからのリーダーに大切

・生命に内在するパターン、関係性、エネルギー、洞察力、知性を読み取る方法を思い出すこと、あるいは学び直すことが重要。この生命の論理との再接続なくして、よりバランスのとれた構造や首尾一貫したビジネスパラダイムへの道を見出すことはできない。

Chapter1を読んで感じたこと

・内容によれば1万年前、500年前のいずれの人間の変容も、きっかけは自然環境の変化(気温の低下)だった。人間自体が意識を変えなければならない状況だと気がついて数十年がたっている近現代もそのきっかけは地球環境の変化からきている。これらを鑑みると、人間の進化は地球と不可分であり、共同創造とさえ言えるのではないかという、ある意味当たり前に思えることを感じた。

・現代の一般的な世界観についての記述は、ケン・ウィルバーの言うフラットランド(※)に通ずると感じた。

※フラットランドとは
・ケン・ウィルバーが書籍『進化の構造』の中で提起したもの。
・一切の「質」が数値化可能な「量」に還元されてしまうモダン、およびポストモダンの世界を指している。

インテグラルジャパンHPから引用

・OUTER AND INNER SUSTAINABILITYという表現が素敵だ。また、INNERの方を表すキーワードにHEARTだけではなくGUT(腸、内臓の意。意訳して肚としておきたいところ)があるのもいい、というか「そうでなきゃ」と感じた。

・Lauraが深く関わってきた2009年のCOP15に至るプロセスはエゴ塗れの運営だった一方で同じく参加したパリのCOP21は全く異なるプロセスで、対話・透明性・パートナーシップ等があり、この2つのプロセスの移行は様々な種類の変革プロセスの手本になると書いてあるのを読み、ぜひ知りたいと感じた。

・人間の直感ってすごいな。私がregenerativeというテーマに知覚が開いたそもそものきっかけは2010年に3ヶ月滞在したハワイ島のオーガニックファームでの体験でした。この時に気づいた現代社会の歪みの真因とこれからどういう意識で取り組んでいけばいいのかの2点は、この本ほど解像度は高くないものの一致していたんです。そういう意味ではレベルの高い復習ができたようでした。当時の私は体験の中である時、ぶわっと閃いてある程度までは一気に言語化できた流れがあったため、人間の直感はすぐには言語化できなくても必要なデータが一気に届けられるものでもあるのかな、という意味ですごいなと感じたのでした。

もしこの時の体験・気づきに興味がある方はこちらのnoteをご覧ください。写真入りで紹介しています。

終わりに

このネタは2週間で1つのChapterを読んでいくというペースになるかと思いますがコツコツ書いていこうと思いますのでお楽しみに。

続きはこちらから。

気になった方は原著に直接あたったり、以下の参考動画&記事をご覧ください。今の時代に重要だと感じるリーダーシップ、ぜひ一緒に学んでいきましょう。

(1)著者との対談動画(和訳つき)
【日本語字幕付き】Talks with Giles Hutchins - Regenerative Leadership/共生・繁栄型のシステム変容を生み出すリジェネラティブ・リーダーシップの本質とは?

(2)日本語記事「リジェネラティブ・リーダーシップ ー自然の叡智と再生型のシステム変容ー」


続きの記事はこちら


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