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2022.3月(10冊ログ)

毎月、読んだ本から「10冊」紹介しています。

1.自分への愛を。#違うことをしないこと

「自分を犠牲にしがち」なら、今この瞬間から流れてくる「なんか違う」ことを避けることから始めませんか?日の光や風を心地いいと思えないなら、まず自分の中に穏やかを取り戻すことが最優先です。

何かが起こったとき、「やっぱりね」「結局そういうことだね」と思ってしまう。つまり、最初から気づいていたはず。不安がつきまとって「違うことをしない」と決めることができない人にこそ、おすすめ。愛・宇宙・いまを生きる、をこれほどチャージしてくれる作家さんを私は知らない。「人は好きに生きていい」の意味は今まで読んだ情報より一番しっくりきた。


2.立ち上がる気持ちを。#しずけさとユーモアを

出版社とカフェを立ち上げた女性起業家、吉満明子さんがご自身の生き方をが綴った本。家事・育児をしながら仕事をする奮闘を読んで、あたたかい気持ちになったのは初めてです。嘘偽りなく、私は10回以上泣きました。

本とは、人間から湧き出てくる文字の連続で出来上がっているのか!と、当たり前なんだけど、すごく衝撃的に感じた。吉満さんが誰かの物語を届けることで、その先の誰かの人生が輝きだす。吉満さんへの信頼で集まる人たちの光がとてもあたたかく、その方々への敬意によって本に命が吹き込まれていくプロセスは、ものづくりの神髄だと思った。

3.食べるよころび。#やっぱり食べに行こう

著者がピカソやゴッホを訪ね、取材先で食べた「思い出の一品」を紹介する至福の食べ歩きエッセイ。食べることを中心に考える旅こそが最高である!という結論が出ました。美術館で朝食を食べてみたいなぁ。

「美味しく食べる」ことを中心に生活している人は健康だと思う。食べることが一番心の状態を良くしてくれるとわかっている人の食事選びはエンターテイメント。出張に何度も行ってた時期に出会いたかった本。そしてあんなに面倒だと思っていた出張に、今は行きたい気持ちでいっぱい。


4.命を輝かせる方法。#身体の言い分

その身体の不調は、思想から来ていると思います。「社会的承認の幻想」こそ現代病だし、健康だってヴァーチャルなんじゃないでしょうか。人間は自分の身体を自分で治せると思います。想像の射程距離を延ばせる本です。

能力や資格を誰かに認めてもらって、誰かに使ってもらうほかない状態では永遠に不安が残る。自分の人生は自分で作るほかない。自分が死ぬ瞬間の回顧録をイメージして、そのドアが開いた瞬間に飛び込んで全力でやってみるしかない。食に対してシビアになりすぎることへの弊害を知ったうえで、自分の身体に何を選択させるのかという思想が人生を輝かせる。


5.自然と共に生きていく。#木の声が聞こえますか

日本初の女性樹木医、塚本こなみさんの物語。不可能とされた大藤の移植成功までのノンフィクション。私たちは、木からパワーをもらうことばかり考えているかもしれません。私たちが木にできることを考えてみませんか。

この本を読み進めて衝撃が走った。私の祖祖父は、木の声が聞こえていたのかもしれない。うちの裏山にはたくさんの木がある。何の木を何本植え、いつどう手入れをするかすべて祖祖父が決めていた。しかし、そのノウハウは誰にも引き継がないまま亡くなってしまった。この本を読んで、家の裏山の木々たちに話しかけに行こうと思った。きっと何か聞こえる気がする。

6.地球と身体を大切にする。#腸と森の土を育てる

“地球の調子が悪いと、人間の調子が悪い”と聞いてしっくりきます。地球の健康状態を保つことを人任せにする人の身体の調子は、悪いでしょう。環境問題への倫理観が理由ではなく、地球と人間の構造が同じだからです。

自然を大切だと頭でわかっていても、私たちの生活は自然を避けるように作られている。コンクリートに囲まれた環境に身を置き、経済活動に必要なプロモーションを見て食事を選ぶ。土に触れることを「心地いい感覚」と感じる経験を、幼少期にできるかどうかがすごく大事。だから私は畑に向かい、娘と野菜を育てる。うまくできなくてもいい、ただ土に触れに行く。


7.歴史に残る文学作品。#ここはとても速い川

中原中也賞受賞の詩人、初めての小説集。文学作品ど真ん中に触れた、という作品でした。言葉はイマドキなのに、情緒が深く、日本文学・文芸という文化です。著者の見えている世界は、時空を超えていると思います。

そんなに広い世界の話をしているわけではないのに、情緒が織りなす世界観はすごい。この本を読んで、深く考えずに自分が生きている気持ちとか、過去を振り返ってもこんなに刹那を感じたことがなかったことに後悔すら覚える。ちょっとボーっと遠くを見て想いを馳せてしまった。

8.現役感のシナプスチャージ。#シナプス

今の20~30代女性の恋愛ってこんな感じなのか・・と衝撃を受けながら何かをチャージした感じです。リアルでは話しづらいテーマに踏み込み、まみれてから爽快に走り出す、かっこいい女性の恋愛事情を覗き見できます。

1話ごとに「よし!」と主人公に拍手とエールを送った。価値観も経験も人それぞれだから、どれだけ仲が良い人間同士でも二度と縁が戻らない地雷になるテーマだからこそ読めて楽しかった。この本を読んで、爽快だ~!と思ったことは内緒にした方が安全なほど。女体を持つ人間として動かしておいたほうがいいシナプスが動いた。


9.キャリアプランの考え方。#リーダーの仮面

今年の新入社員が、人気 TikToker ・インフルエンサーだとよく聞きます。自分メディアを持つ人が採用される時代到来です。先輩のあなたは「いちプレーヤーでいたい」と何歳まで言い続けますか?

プレーヤーとして市場価値を保つことは、どれほどの吐出した能力が必要か知っているのかい?これは警告である。組織は、若ければ若いほど=欲しい人材。マネジメントを放棄する前にシンプルなマネジメント術を知ったほうがサラリーマン人生の安全策。マネジメントを難しくしなければ良い道である。マネジメントアレルギー解消にも役立つ。

10.今年は「阿部梨園」の梨を買う!#東大卒、農家の右腕になる。

メルカリのインターンなどを経て、梨園に参画し、農業の経営改善をしてきたノンフィクション。「自分を事業にする」覚悟とそのノウハウが印象的でした。コンサルから起業するならこのルートはキャリアプランとしてかなりアツいのでは。

本書の中にある“「人は変わらない」という思い込みが、農業を衰退させる”という一節からもわかるように、この経営改善ノウハウはオーナー企業3代目くらいの農業以外の企業も同じでは。そして今年は「阿部梨園」の梨を買うぞ!ホリエモンチャンネルで農園見学(全6回)見てみると、本がますます楽しくなる。


おわり。

読んでくださってありがとうございました。
あなたの琴線に触れる本がありましたら、舞い上がります。

また来月もよろしくお願いします。

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