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よきよき、ジャンクフード

ジャンクフードの定義を、高カロリー・高塩分・高脂肪でビタミンやミネラルなどの体に必要な栄養素が含まれない食べ物、だとして。

食べたい人は食べたいように食べたらいいと思う。

でもまぁ、わかる。自分が食べるのはいいけど、子どもがジャンクフードを食べることが気になる気持ちはわかる。

からだの健康大事、ゼッタイ。

子どもの味覚、親の責任。

わかる。

私は何の専門家でもないし、ただの、たった1人の子どもを育てているナウなので、私の意見を参考にして欲しいとか、主張したいわけではないけれど。

食べたいものを思いっきり食べさせるタイミングを設けるって、まぁまぁ大事だなぁ、と思っている。

料理がとてもお上手で、お店も出してらっしゃったり、お教室をされていたり、普段もきちんと新鮮なお野菜と高級調味料で素材の味を大切にしながら、すんばらしい食事を作る人、それを習う方々の話を聞く機会があって。

みなさま絶賛、子育て中。ご本人も子どもさんも年齢はバラバラ。でもある共通の悩みがあって。

子どもが少食。家のご飯を食べない。家でご飯を食べる時にはお腹いっぱい。

ということで。

しかし、寝る前にお腹が空いたと言ってカップラーメンは食べるし、家に帰る前には待てずにコンビニで買い食いしてくる。だから家でご飯を食べない。

とのことで。
なるほど、と思った。

わかる、すごくわかる。
子どもの気持ちが。

私は、祖母が作ってくれる食事で育っていた。高級スーパーのオーガニック野菜ではなかったけれど、家の畑の野菜、自家製米で育った。味付けもシンプルで、見栄えは違えど、なんとなくこの方々の作る食事と同じ雰囲気と味である。とても体によさそう。美容健康第一で、品のある味付け。

そして私自身も思春期には、よくジャンクフードを食べていた。学校に着く前にコンビニ、学校終わりにファストフード、ある時期はほぼ毎日食べていた。しかし、それを祖母に言うことはなかった。

祖母に申し訳ない気がしていたし、祖母が出してくれたご飯は毎度食べ切っていたから、栄養補給もできていた。もともと過食気味だったのかもしれないけれど、今考えるとコンビニとファストフードでお腹いっぱいになっていてもおかしくないくらい食べていた。

現に、今の思春期男子でも、現役中高生の私より少食な気がする。だから家でご飯を食べられないのもわかる。家でのご飯タイミングではお腹がいっぱいなんだろう。

ただ、ひたすらお腹が空いて、ご飯は家で食べるもの。早く家に帰って米をたくさん食いたい!外で飯食うなんてお金がもったいない!という子達も存在する。子どもだけじゃなく、大人もそうだろう。ランチや夕食は外食で済ませる夫も多いと聞く。同僚とのコミュニケーションや接待の場合を除いても、好きなものを好きなだけ食べたくなるようだ。

ここで思うのは、きちんと家族揃ってご飯を真剣に食べるという行為を煩わしく思うことがあるという現実。

会社や学校であったことを話しながら、家族揃って体にいい食事をするのが面倒になるタイミングはある。

特に思春期の子どもは、家族と喋るのもめんどうで、親から何か聞かれるかと思うと、一緒のテーブルに座っているだけで早くこの場を去りたい、と早食いをするだろう。それを見た母親が「よく噛んで食べなさい」と言い、父親が「そういえばこの前の模試はどうだったのか?」と言い、また母親が「ゲームばっかりしてるから。」のループが始まれば食べたものの味もよくわからなくなる。

学校だって疲れる。通学時間も長く、教室に閉じ込められる時間も長い。よくわからないまま、今後役に立つと想像もできない数式を覚えて、体を酷使しまくる部活を終える。お腹だけはすくし、やっと友達とどうでもいい話をできる頃には家に帰らなくてはいけない。

少しでも友だちと買い食いして喋って、家に帰ったら自分の部屋でのんびりゲームをしたいだろう。

わかる。
しかし毎日それだと心配になるのもわかる。
ファストフードやコンビニの食事代だって親が払わなければいけないのだから、健康につながらないお金を渡すのに抵抗もあるだろう。

だから、家でもその時間を設ければいい。

スマホやタブレットで好きなことをしながら、のんびりダラダラ食べていい。冷凍ピザや濃い味の焼きそばにチーズを好きなだけのせて、マヨネーズもかけ放題にすればいい。

ゴールは、家でもリラックスして好きなものを食べられる、という認識だけ。その時は親も同じことをすればいい。家で作ることができるジャンクフードの冷凍クオリティは高い。親だって必要に迫られて食卓しつけをしていて、1人のランチタイムではスマホを見ながら食べるだろう。ながら食べをしても美味しいものはちゃんと美味しい。

そして、これは私の経験則だけど、リラックス状態で好きにダラダラ食べていいとするとものすごく健康な食事もしっかり食べる。家ジャンクフードタイムにすると、家族が会話しながら食べるのだ。自宅でジャンクフードを出して孤食させるのではない。

家族でリラックス食べをするときに、イヤフォンはしないとして、各々スマホやタブレットを見ながら、今の興味について勝手に話し出すのだ。子どもが今何に興味があるのかを知ることもできる。「最近何のYouTubeを観ているの?」と聞いても「別に、いろいろ。」としか返ってこない日々が変わる。子どもが食事中に見ているYouTubeを見て「誰それ、この人すごいね。え?同じ年くらいかな?」と何となく気になることを聞く。急に喜んで説明する時は「この動画の方が面白いよ」と見せてくれたり、「この人は今チャンネル登録者数が何人で、この動画の再生回数やばくない?」などと前のめりで話してくる。こちらも聞きながら、この美容系ユーチューバーって他にどんな人がいるのだろう?と気になればスマホ検索をする。検索した結果の話をまた子どもにすると、「その人登録してる、その人よりこっちの人の方が人気。ランキング見せて?」などの会話は進む。気づけばサラダ、具沢山味噌汁も食べ、ご飯のおかわりをしたりもする。もちろん、のんびり食べるから、よく噛んでいる。

毎日それだと食事時間が長くなるから、タイミングを決めればいい。ジャンクフードも家で作ると味変が好きにできるからそれもまた楽しい。しっかり満足度高くジャンクフードを食べると、ちゃんと体が栄養を欲するようになる。

そして、「さっさと家に帰って好きなように、好きなだけ食べられる食事の方が良い。」の流れができるのだ。

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