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学びが広がるデジタルものづくり。学校の課外活動でAI・プログラミングキャンプ【広尾学園・広尾学園小石川 Teens Coding Week開催レポート】

2030年には国内のデジタル人材が約79万人不足すると推定される中、デジタル人材や成長分野の担い手育成の強化を図るため、中学・高校段階から様々な取り組みがなされています。

ライフイズテックでは、2012年より中学校・高校と連携し、課外活動でデジタルのものづくりを行うプログラムをスタート。2018年からは全国に取り組みを拡げ「Teens Coding Week」として複数の学校で開催し、学校同士の繋がりをつくったり、企業の会場で自分の作品を開発したりと、課外活動だからこそできる体験をお届けしてきました。

今回は、2月初旬に開催した広尾学園・広尾学園小石川でのTeens Coding Weekの模様を、生徒やOBの声を交えながらレポートします。


Teens Coding Weekとは

Teens Coding Weekとは、これまで5.7万人が参加したライフイズテックのAI・プログラミングキャンプを学校と協働し、課外時間に開催する学校向けプログラムです。

キャンプの楽しさやワクワクはそのままに、学校内の友人・知人同士でアプリやゲーム開発、Webページ制作、映像編集、AIなどのデジタルのモノづくりを学びます。
特徴的なのは、3日間かけて1つのデジタル作品を作り上げること。作品作りを通して、生徒のデジタルに対する興味・関心を高めることが目的です。
また、サポートにつくのは、選抜された優秀な大学生メンター。初心者はもちろんのこと、学校の授業から一歩進んだハイレベルなものを学びたいという生徒も安心して参加できます。

これまで開催した学校の中には、中学入試の試験休みや定期試験の採点、夏休み期間などを活用して生徒を募集したり、学校の出入りが制限されている期間には、GoogleやMicrosoftをはじめとする企業オフィスを借りて実施することもありました。

チームで開発、楽しくアクティビティ…1人ずつオリジナル作品を作り、デジタルを学ぶ

今回は入学試験で学校が休み期間の広尾学園と広尾学園小石川の生徒を対象に「LINEヤフー株式会社」に協賛いただき、東京ガーデンテラス紀尾井町のオフィス内スペースで実施しました。

LINEキャラクターの前で記念撮影。企業オフィスでの開催は「非日常感があって楽しい」と語る

土曜日の午後、会場に集まったメンバーはライフイズテックのオリジナルTシャツに着替え、5~6名のグループになります。
オープニングは近未来を彷彿とさせる生成AIの活用事例を紹介。デジタルを使ってものづくりをすることの可能性・楽しさを感じてもらいます。

初参加で緊張気味のメンバーも多い中、まずは「脳内シート」を使って一人ひとり自己紹介をし、アクティビティで仲を深めていきます。共通の趣味を見つけて盛り上がったりと、だんだんと緊張もほぐれていきます。

一人ひとりが「脳内シート」を作成し自己紹介。共通の趣味などで盛り上がり楽しそう

和やかな雰囲気の中、開発がスタート。
事前に選択したコースに分かれて、大学生メンターのサポートの元、制作環境の構築から作品制作を始めます。今回はiPhoneアプリ プログラミングコース、Unity®ゲームプログラミングコース(2D・3D)、映像制作コース、AIクリエイティブコースの4コース。
最初は基礎技術を学びつつ、徐々にオリジナル作品の制作へと移ります。

1グループに1人大学生メンターがつき、わからない箇所は丁寧にサポート

2日目には開発、そしてチームビルディングを目的としたアクティビティも実施します。
3日間のゴールは「一つの作品を作り上げる」こと。作りたいものが思い浮かばない、というメンバーも、「これを作りたいけどどういう技術を使うのか」という明確な疑問・目標があるメンバーも、それぞれ大学生メンターと相談しながら、集中してゴールに向かっていきます。

チーム全員で協力しなくては成功しないゲームでチームビルディングを体感
自分が思い描く作品を形にしたいと、開発にも熱が入る

そして最終日。午前中で開発を終えたメンバーたちが、自分の作品をチームの前で共有していきます。
iPhoneアプリコースでは「自分の好きな音楽が流せるアプリ」、映像編集では「好きな曲の歌詞動画」、Webデザインコースでは「(自分が所属する)サッカー部のWebサイト」など…それぞれにこだわりを持って制作した自分の作品を発表していました。

星座に関するWebサイトを制作したメンバー。画像も自ら制作。
SFを舞台にしたFPSゲームを制作したメンバー。スタッフも驚くほど本格的なゲームに仕上がっていた。
作品をチーム内で共有した後は、全員の作品を触って楽しむことのできる「体験会」も開催。

ないものは作る。サッカー部のWEBサイトを制作

「サッカー部のWEBサイトがなかったから、あったら役に立ちそうだと思って作った」と話してくれたのは中学2年生のメンバー。
「HTMLは学校でやっているけれど、こんなに詳しく学んだのは初めて」という彼の作品は、日頃の練習風景の写真や部員募集のコメントが掲載されたWEBサイトでした。
制作の理由を聞くと、「サッカー部では部員募集をしているんですが、興味のある生徒がいても、これまでは情報がまとまっているところがなかったから、(情報を)送ることができなかったんです。サイトを作ったら誘いやすくなるし、興味を持つ人も増えてくれるかなと思って」と話してくれました。

今後は試合情報なども入れて充実させ、リリースしたいと話してくれた

将来は「プログラミングに関係ある仕事に就きたい」

たった3日間で、オリジナルの作品を作り上げたメンバーたち。それぞれの感想を聞きました。

元々ゲームで遊ぶことが大好きだったという中学1年生のメンバーは、「初めての参加で緊張もあった」一方で、「プログラミング経験がなかったけれど、ゲームを作ることができて、すごく充実した3日間になった」「今後はRPGゲームを開発していきたい」と意気込みを語ってくれました。

また、毎年参加している高校1年生のメンバーは「新しい技術を吸収できるのが楽しい」「学校でもプログラミングの授業はあるけれど、わからないところはメンターにすぐ聞けるのが良くて、毎年参加している」と楽しげに話してくれました。将来はプログラミングや映像制作の仕事に就くために、大学でもその分野を目指すといいます。

「一つの作品を作り上げたのは初めて」と喜びを語ってくれたメンバーも
大学生メンターが、メンバー一人ひとりに宛てたメッセージ入りの「認定証」を持って写真撮影

「学びの幅が広がった」メンターとの出会いはスキルだけでなく進路にも影響

実はこのTeens Coding Weekには、かつて中高生時代にメンバーとして参加し、今回は指導する側に回った大学生メンターもいました。
Teens Coding Weekの開催でライフイズテックの存在を知った彼女は、中高生時代からキャンプやスクールにも参加し、デジタルの学びを続けてきました。
「映像制作やプログラミングのスキル獲得はもちろんだけれども、メンターとの出会いで進路も考えるようになったから今の私があるし、学校では学べないことなので、学びの幅がぐんと広がった」と当時のことを話してくれました。

現在は映像制作の大学生メンターとして活躍

ライフイズテックでは今後も様々な学校と協働しながら、一人でも多くの中高生にテクノロジーが好きになってもらえる体験を届けることで、子どもたちの学びを応援していきます。
Teens Coding Weekの詳細は以下をご覧ください。

参加してくれた広尾学園・広尾学園小石川の皆さん、ありがとうございました!

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