森の時間

清流・阿寺川が流れる森の中は涼しい。昨日は午後の灼熱の中ロードバイクのサドルの上、今日は朝からMTBのサドルの上。

初めて本格的なMTB体験をする友人とともに阿寺MTBコースを利用した。秋に田原で初開催となるダートトライアスロン（スイム＆MTB＆トレラン）に挑戦するそうだ。彼女はショート部門に出場予定で、元々トレイルランニングを楽しんでいる彼女にしてみれば、きっとそれぞれの距離はさほどでなくても、海でのスイム、そして不慣れなMTBなど本番迎える前に、体験したり練習しておかなければならないことは山ほどある。

基本的な基礎練習をしながら時折ベンチのシートに腰をおろし、いろいろな話をする。やはりMTBはこうした時間が楽しい。何より同じ新城市内であっても、阿寺エリアの涼しさは格別だ。動けばじわっと汗が浮いてくるが、ベンチに腰をおろし、その涼しげな風を感じればまさに快適そのものだ。

阿寺でのMTB体験を終え、下界に降りるとそこはもう早朝、阿寺に向かった時のような静かで、まだ幾分涼しかった風景はなく、帰省、お盆休みと合間って、車、車、車…様々な熱が入り混じった灼熱の熱風、熱風、熱風に満ちた世界が広がっていた。

森のなから突如とんでもない未知の世界に投げ出されたような、そんな違和感を覚えくらくらした。森と呼吸を合わせるようにして遊ばせてもらった世界がなんと瑞々しいものであったかを理解するには十分すぎるほど、過酷な世界だ。