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もう一度あの場所から、原点で

「もう一度あの場所に大切な人たちと緩やかに集うところから再開させてたい」

…と、緊急事態宣言下での大会中止から再開へというプロセスの中で自身で手掛けてきた大会をそんな風に再開させたいと思っている。

集えることは当たり前で、その先の結果や順位を追い求めることがより挑戦していくことである、ということが大勢を占めていたことれまでのスポーツシーンから、本来スポーツはレジャーであり、コミュニケーションの手段のひとつであり、その繋がりに置いて価値観の共有やお互いの尊さを大切にするという、人と人とが繋がる大きな喜びや、お互いの存在を確かめあうような、そんな手段、そんな場所としてもう一度あの森に楽しい声が響くような鮮やかさを取り戻したいと自分の関わる場所がそんな空間であって欲しいと願ってやまない。

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例えばコースを10周走るのが楽しい人もいれば、1周だけでいいから楽しく走りたい…それはどちらも「楽しい」「楽しみたい」という価値においては等価だと思う。また例えば初めて10㎞のトレイルランニングに挑戦する人の緊張や高揚感も、また初めて100マイルに挑戦するひとのそれも、それぞれの立ち位置と経験値、または体力が違うだけで、その超えていく壁の大きさと乗り越えたいと思う意思、そこに感じる価値に違いはないように思える。自身が手掛けるDA MONDE TRAILという大会はもう一度そんな価値観から人が集う場所ことのできる喜びや、トレイルランニングの魅力を改めて提案したい。特にこんな変化を求められ、変化しなければならない価値観の中だからこそ。

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日頃より人身を鍛錬している方からすれば競技性の低いものはモチベーションを感じにくく、共有しにくいかもしれない。トレイルランニングも鍛錬も突き詰めた先には最終的には孤高の行為であるのかもしれない。けれども、今度大会が予定されている10月25日、その日は、いったんそうした難しいことを横に置き、大切な友人や家族を誘って、芝生にレジャーシートでも広げて、少しのんびりしながら…

「まずは歩きながらでいいからゆっくり一周走ってみようか?」

と、そんなふうに過ごせる一日を会場に集ってくれる人たちと共有したい。「あ、こんなんでいいんだ」「これも楽しいね」そんな言葉や風景があの場所に戻ってきてほしいと願う。そんな緩やかで穏やかな気持ちでここ新城・奥三河の豊かな自然の中でトレイルランニングをレジャーとして楽しんでほしいと願うのがDA MONDE TRAILの原点である。

こんな考えにもし多くの皆様のご理解をいただけるとすればそれはこの6年の成果であり、大会主催者としてこんなに嬉しいことはない。

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