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【日記】信じてはいけないこと、信じたいこと(自家製ラーメン/鎌倉にまつわるエトセトラ)

①日曜日に作った豚の角煮の残り汁でラーメンを作った。覚えていたレシピでは角煮の残り汁100mlに対して水1200ccだった。だが私が作った角煮の汁が津軽の人間らしくしっかりしょっぱめだったことを思い、水はテキトーにラーメン3杯分に必要だろう量をこれまたテキトーに注ぎ入れた。更に鶏がらスープの素を大胆にもテキトーに大さじ1、心ばかりの香味ペーストをジョロっと加えて、ラーメンスープは完成した。なんて簡単。肝心のお味は、昔祖母が作ってくれたラーメンの味がした。私にしてみれば若干薄味だったが、多分この味の濃さが他県の皆様にとっては標準だろうと思われる。大学生時代、学食のお味噌汁を飲んで「お湯を飲まされているのか?」と言って他県出身の友人たちに衝撃を与えた私の舌を信じてはいけない。

【半熟卵】塩ひとつまみと酢ひと回しを入れた熱湯に6分、その後冷水に6分浸けて完成。

②就寝前に『DESTINY 鎌倉ものがたり』をアマプラで観た。2017年の公開当時から気になっていた作品だった。当時は大学生活に忙殺され、映画を観に行く余裕など皆無で結局観ることができなかった。そんな作品が、アマプラをサーフィンしていた私の目の前におすすめとして現れた。まさしくDESTINY、これは観るしかない!と迷わず視聴した。幼少期より妖怪や幽霊、魔物のお話が大好きな私、大歓喜。知っている妖怪らしきものを見つけてはニヤニヤした。少ししか出てこない登場人(?)物のキャストがド級の大物だったりと、作り手の気合いの入り方に感激した。映画において、賞レースに乗っているものを見る限り、メッセージ性の強い作品が素晴らしいとされ、重宝されていると私は感じている昨今。そんな中、ファンタジー作品、しかも何かと賛否両論を呼ぶコミック原作作品をこの布陣で作ったのかと興奮した。誰もが意見を発信できるようになり、多様な考え方に否応なく晒される。少ない文字数で殴り合い、行間を蔑ろにし、目に見えるものだけを絶対とする。多様性を尊重と言いながら同調する数が多いものが「正」とされ、それに反する考えは徹底的にバッシングされる。対人関係において万人に余裕が無く、脆く歪んだ優しさが蔓延り息苦しいこの時代に、想像の余地のある世界を舞台に繰り広げられる、愛に満ちた温かい物語が世に送り出されたことに私は救いを見出してしまった。いつだって身を助けるのは「想像力」だと信じている。


【以下、オタクがなんか言ってるよ、のコーナー】
 鎌倉は大河ドラマ『鎌倉殿の13人』や後醍醐天皇の第三皇子・護良親王が主要人物として登場する携帯小説の大作、梅谷百・作『キミノ名ヲ。』シリーズなど何かと私の好みに刺さる作品が生まれる場所だ。これらの作品に出会う前にはとバスツアーで鎌倉を訪れた際、鶴岡八幡宮を参拝し、鳩サブレを購入したのを最後に、都会の暑さに完敗して車内で爆睡してしまったせいでほとんど記憶にないことを今大いに悔やんでいる。願わくばもう一度旅してみたい。

 携帯小説はほぼ読んだことが無いほど縁遠い存在だった。ある時私が「比翼の鳥」「連理の枝」という言葉を話題に出した際に、友人がその言葉から始まる本作品を紹介してくれたことでこの世界に触れることになった。日本史選択者なら誰しもが苦戦したであろう南北朝時代付近が舞台、しかも全くと言って良いほど良い印象はなかった後醍醐天皇の皇子側の物語ということで二の足を踏むその足でステップすら踏んでしまったが、いざ読み始めたが最後、没入し寝る間も惜しんで膨大なシリーズを2日で読破した。僭越ながらおおまかに説明すると、所謂タイムトラベルもので、現代から鎌倉時代終期にタイムスリップしてしまった主人公が色々あって護良親王と恋に落ち…という筋書き。(おおまか過ぎる。歯痒い。)だが、この時点で「よくあるもの」と食わず嫌いをしてほしくない。物語ということで勿論脚色され、実在しない人物も登場するが、ほぼ史実がベースとなっている。そのため、歴史小説としても読み応えのある作品なのだ。ちなみに私のこの作品を紹介してくれた友人は、高校時代この作品のお陰で南北朝時代は完璧に網羅していたそうだ。羨ましい。話は逸れたが、携帯小説と侮り、読まずして捨て置くには惜しい作品だ。~当初携帯小説と侮っていた人間が通ります~百聞は一見に如かず。是非ご一読あれ。尚、感情移入しやすいと自覚のあるお方は、予めタオルを携帯の上読み進めるのが得策と存じます。護良親王と聞いてピンと来た方なら結末が粗方推測できそうですが、ピンと来ていない方もタオル携帯の案内で察してください。
 歴史にifは無いと言われる。しかし、伝わっている史実を元に創作するという営みを、それこそ「想像の余地」として楽しみたいと私は考えている。史実と言われているものも、果たして事実であったかは誰もわからない。私は「わからない」ことに魅力を感じずにはいられない。

鎌倉宮、行ってみたいな。


 思ったよりも長くなってしまったため、これにて強制終了。このまま続きを書くとアドレナリンが大放出されて寝られなくなるのが目に見えているゾ!

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