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デジタル解放週間 − 30年後にあったらいいな

あらゆるものがデジタル化された2050年に絶対欲しいもの。それは年に一度、世界中の人があらゆるデジタル機器から解放される一週間があったらいいなと思います。

通信事業者は電波を止め、オンラインのものは全て休止され、世界の人はデジタル社会からの休息を余儀なくされます。世界中が元日の朝のような静謐さに包まれて、家族との時間、友人たちとの絆、自然の美しさを見つめ直します。

普段は擬人化されたAIとしか会話していなかった僕は、オフラインとなり機能しなくなったAIから離れ、気の置けない友人たちとディナーを囲います。いつも家事ロボットが料理してくれていたので、何一つまともに作れません。友人と試行錯誤しながら、どうにか拵えたただ焼いただけのお肉をつまみに、朝まで語り尽くします。2019年の頃を思い出しながら。オフラインでどうせメールも来ないし、明日も仕事のことは気にしなくて良いのです。

人知を遥かに超えるスピードで世の中が動いている2050年。技術の進歩と進化は楽しみですが、全てがデジタル化そしてオンライン化された世界で、僕たちは疲弊することなく本当の幸福を追求し続けられますでしょうか。

デジタル解放週間。全てをオフラインにするなんて、とても現実的ではないけれど、逆説的ですがテクノロジーの進化によって人間をデジタルから一時的に解放しても、社会インフラが自律的に維持できるということも考えられると思います。テクノロジーが人間に真の休息と、幸せを問う時間を与えてくれる。こんな未来、とても素敵ではないでしょうか?


いつも読んでいただいて大変ありがとうございます。